劇場公開日 2023年4月7日

パリタクシーのレビュー・感想・評価

全280件中、1~20件目を表示

4.0やがて怒りは消え、敬意と信頼がほとばしる

2023年4月29日
PCから投稿

このタクシー運転手は最初から苛立っている。それこそ世の中の全てに腹を立ててるんじゃないかと思えるほど目は釣り上がり、二言目には悪態が飛び出す始末。しかし一人の高齢のマダムとの出会いによって、彼の仏頂面が突き崩されるのだから出会いとは実に尊いものだ。こういう時、生まれも育ちも違う二人が徐々に心を引き寄せあう流れは容易に予想できるが、しかしマダムが打ち明ける「打ち明け話」には、かつて時代の風潮や性差の壁に屈することなく、母として、女性として日々を必死に戦い抜いた自負と誇りがほとばしり、聞く者を強く惹きつけてやまない。パリ市内の端から端まで。それはまるで記憶と場所を辿りゆくタイムマシンのよう。そして彼女の物語を受け留める相手としてこのタクシー運転手ほどふさわしい者はいない。いつしか怒りは消え失せ、心からの敬意の眼差しに変わる。シンプルな構造ながら、一人の男のかくも移りゆく姿にも胸打たれる一作だ。

コメントする (0件)
共感した! 35件)
牛津厚信

4.0人との繋がりが希薄になりつつある今だからこそ

2023年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

車が交通違反スレスレで街を行き交うパリ。その最たるものは凱旋門の周辺で露わになる譲り合い精神のなさだ。そんなドライバーにとってはきつい街で長年タクシー運転手をしている主人公、シャルルが抱えるストレスがいかほどのものかは想像に難くない。さらに、薄給、無休、免停スレスレという三重苦にあえぐシャルルは、しかし、ある日「終活」に向かうという92歳のマダムを後部座席に乗せたことで、きついなりにももう一度人生と向き合ってみる気になる。偶然がもたらした出会いの物語は意外な方向へとハンドルを切っていくのだ。

最初は面倒だったマダムの"寄り道リクエスト"(←ここが肝心)に応える過程で明らかになる、女性にとっては生きづらい時代の痛々しい記憶が、シャルルの挫けた心を宥め、再生させていくプロセスが実に自然だ。上手い作劇と、演じる2人の俳優がともするとパターンに陥りがちな設定を味わい深いものにしている。主な舞台はタクシーの車内だが、車窓に映るのは人間が積み残してきた苦い歴史の断片たち。このスケール感が最大の魅力だ。

人との繋がりが希薄になりつつある今、是非、見て欲しいメイド・イン・フランスの名編である。

コメントする (0件)
共感した! 52件)
清藤秀人

4.0思い通りにならない非凡な人生も振り返ってみれば夢のようなもの

2026年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

幸せ

年老いた主人公マドレーヌが一人暮らしの自宅を売り払い施設へと向かうタクシーの中で、若き日を過ごしたパリの街並みを寄り道しながら、運転手シャルルを相手にその波乱万丈な人生を回想してゆく。壮絶な人生を歩んでいながら人生の終焉を迎えて穏やかにそれを振り返るマドレーヌの話に気忙しい日々を送るシャルルの心も徐々に引き込まれていく。彼女は、時代に弄ばれたことを嘆くわけでもなく後悔をするわけでもない。死期を悟り人生の儚さを振り返る様子に、施設に到着する頃にはシャルルの心を引き付けて離さないものとなる。

人生の苦悩は、誰にもあてはまるものだ。共感があったり労いがあったりするところから心の絆が芽吹いてくる。そんな当たり前のことを思い出させてくれる。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
phoenix1

3.5マドレーヌの人生を乗せて走る

2025年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

癒される

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
多田納人

5.0そのままで”素敵な道のり”

2025年12月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原題は『Une belle course』。
原題どおり、本当に”素敵な道のり”だった。
きっと、原題にはいろんな意味の”道のり”が含まれている。

マドレーヌのセリフは、
「コンプレックスがあっても、過去に傷があっても、あなたのままでいい。
私はあなたが素敵な人だとわかっているよ。」
と伝えているようだった。

何回打ちのめされても、その傷を抱えながら、
しっかり立って、笑っていたい。

noteでは YouKhy 名義で、もう少し長い感想を書きました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
YouKhy

3.5どちらかといえば山田洋次版の方が好きかな

2025年12月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

ドキドキ

2023年公開作品
U-NEXTで鑑賞
山田洋次監督の『TOKYOタクシー』の元ネタ

監督と脚本は『戦場のブラックボード』のクリスチャン・カリオン
脚本は他に『パリよ、永遠に』『ショコラ 君がいて、僕がいる』のシリル・ジェリー

ロケ地
ブリ=シュル=マルヌ(マドレーヌの実家)
ヴァンセンヌ(マドレーヌの父の墓標)
パルマンティエ通り(スプレンドール劇場があった)
パレ・ド・ジャスティス(裁判所)
クルブヴォワ(老人ホームがある街)

舞台はパリ
タクシードライバーが客である老女の打ち明け話を聞きながら彼女の要望に応えてあちこち寄り道をしつつ行き先の老人ホームを目指す話

山田洋次監督のリメイク作品の方が先に鑑賞
あっちは東京でこっちはパリ
あっちは日本語でこっちはフランス語

概ね山田洋次監督はこの作品をほぼ踏襲しているがやはりいろいろと違う点はある

こっちはタクシードライバーの妻子の出番が少ない
終盤やっと出てくる
いかにお金が困っているか山田洋次の方はわかりやすい
明石家さんま大竹しのぶ元夫妻のゲスト主演というお遊びも好感が持てる
老女から大金を貰えることになりそれでも冷静なこっちの妻に対し山田版の妻役優香はコミカルなリアクションでわりと好き

老女が恋したアメリカ兵について話す時の官能的な表情
これに関しては倍賞千恵子には悪いがこっちの方が上
倍賞姉は色気が足りない
賠償姉妹の色気は妹が担当

老女が若い頃に暴力的な夫に仕返しをするためガスバーナーで股間を燃やしてしまうシーン
フランスではあんなの家庭にあるの?
工場とかそういうガテン系の職場にあるんじゃないの
煮えたぎった油をかける山田版の方が良いかな

山田版では獄中で息子がバイク事故で亡くなり再会できず
だがこっちは出所後再会できた
しかしすぐに戦場カメラマンとしてベトナム戦争に取材に行くという
そのまま帰らぬ人に
これに関してはフランス版の方が良い

男女のお巡りさんの取り締まりに引っ掛かるシーンも出てくることに驚き
しかしこのシーンもやはり山田版の方が良い
和田光沙を贔屓しているわけではないが日本の婦警さんの方がリアルだ

ユーロじゃわかりにくい
ハウマッチのアシスタントのような計算に自信ニキだと良いんだがどちらかといえばハクション大魔王に近いからな情けない

フランス語だとどんな卑劣な男でもよく聞こえてしまう不思議
なぜアメリカ人とのハーフを嫌うのか
フランスはナチスに占領されアメリカに助けられる歴史があるがそのコンプレックスが影響しているんだろうか

配役
老人ホームに向かう老女のマドレーヌ・ケレール/マドレーヌ・アグノーにリーヌ・ルノー
マドレーヌの若年期にアリス・イザーズ
マドレーヌを乗せるタクシードライバーのシャルル・ホフマンにダニー・ブーン
マドレーヌの夫のレイモン・アグノーにジェレミー・ラユルト
マドレーヌの母で演劇の衣装係のドニーズ・ケレールにグウェンドリーヌ・アモン
マドレーヌとマットの息子のマチューにアドリエル・ルール
マチューの成人期にトーマス・オルデン
マドレーヌの恋人でアメリカ軍人のマットにエリー・ケンフェン
シャルルの妻で看護師のカリーヌ・ホフマンにジュリー・デラルム
シャルルとカリーヌの娘のベティにレオニー・キャリオン
シャルルの兄のダニエルの声にジャックス・クールテ
裁判長にクリストフ・ロシニョン
マドレーヌの公証人にクリスチャン・カリオン
信号無視を止める警察官にフィリップ・ボーティエ
マドレーヌの話を聞く警察官にメリル・ムレイ
乗客の銀行員にナディア・ルグラン
レストランのオーナーにシルヴィ・オドクール
レストランのウェイトレスにロミー・ミレリ
老人ホームの介護士にトム・ハドソン
老人ホームの受付にジュリエット・スタイマー
老人ホームのケアマネージャーにクリスチャン・モエンド
老人ホームの院長の声にアレクサンドラ・メルクーロフ
路駐のシャルルに怒鳴るドライバーにカール・ラフォレ

コメントする (0件)
共感した! 1件)
野川新栄

4.0フランスもかつては男尊女卑

2025年12月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

癒される

おばあさんの過去が明かされていく中でフランスもかつては保守的な国だったと改めて認識しました。女性からは離婚できない仕事をするのに夫の許可がいる、そんな時代からまだそれほど経ってないなんて。素敵なパリの街並みを背景に明るい雰囲気で進むストーリーですが重いテーマを扱っていて考えさせられます。俳優さんは実はコメディアンなんだとか。ハッピーエンドとは言い難い最後ですが見る人が満足できるラストです。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
モロッコガール

3.0確かにある。タクドラ必見!

2025年12月19日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 3件)
共感した! 5件)
SICK_JOY

4.5「1950年代の裁判では、それが常識だったのよ」

2025年12月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

知的

『東京タクシー』の原作映画。
パリのタクシー運転手が借金工面の電話の合間に、妙齢の女性客を乗せる。
カーチェイスも爆弾処理班も登場しない、その女性客を送り届けるまでの長い1日のお話。
女性客から少しづつ語られる甘い記憶、そして重い過去。

「1950年代の裁判では、それが常識だったのよ」

胃の辺りにずしんと響く記憶が僕にもある。25年前と、7年前では最高裁の判例も変わる。人の行動への影響も変わる。25年前に、"そう"であれば、人生も変わったはず。

映画のラスト、言葉少ない振り返りで少し救われる。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
yasacawa

3.5TOKYOタクシーを見てからの視聴

2025年12月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.4
リメイクであるTOKYOタクシーを見てからの視聴。山田洋次版は本作よりかなりブラッシュアップしてる事に驚かせられる。
本作は運転手と老婆との交流が薄味で、他人との関わりという同じテーマを扱いながら、やや物足りなさを感じる。
ただ運転手の序盤の苛立ちの演出から、老婆との交流によって、硬い表情が緩んでいく様は、気持ちいいものがある。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
映画BARシネマーナ

4.5瞬間を生きる

2025年12月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

50才以上は歳が離れているのかな?
最初は年齢に関係なく恋愛は、、、どの世代にも、、、。生きてきた道も、、、大切。と観察してきたが

老人にとっては長距離運賃より優雅なパリ市街地と生活を噛みしめる時間。そう運賃より誰かと話しする「時間」の方が貴重である。

そして演劇で育った彼女の人生話しは創作だったかも知れない。平凡な人生ではなく、波乱万丈。恋も激しいものを夢見てたのかも

本当に幸せなことは〝その瞬間を生きている〟
ってこと。年代に関係なくね!
フランス映画ならではの傑作でしょう☺️

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Ducky

3.0サマセット・モームはもういらない

2025年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

幸せ

癒される

正直もう少しプラスアルファを期待してしまってただけに、最後の〆は100年以上前の脚本かと言うくらい古臭いものに映った。まぁ安心して見れると言えばそれまでだが、美しいパリの街並みが少しは救いとなった。欧米映画にはもう少し物語のバリーションを期待したい。今や日本のマンガ以上に物語の宝庫たる場所が無いのが世界的視野に立つと少し寂しい気になるのは自分だけだろうか?

コメントする (0件)
共感した! 1件)
mark108hello

3.5映像もストーリーもきれいで現代のおとぎ話のよう

2025年12月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

評判の良い作品で認知はしていたものの、監督やキャストに覚えがないため後回しにしてきたが、今話題の「TOKYOタクシー」が本作のリメイクと知って急いで鑑賞。
まず第一印象、映像がとてもきれい。今までにあまり観たことのない方向からエッフェル塔が現れたり、随所で並走する川もパリや近郊の街並みを引き立てる。
ストーリーも結果的にはとてもきれい。残酷なシーンもあるが、山あり谷ありのおとぎ話のようでほっこり観れる。ちょっと出来過ぎ感は否めないが、それはそれで心和む。
これでいつでもTOKYO版も観れるぞ。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
いけい

4.5静かな感動とともに、人生を見つめ直す時間

2025年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

洋画が見たいなと思ってプライムを検索したら、「パリタクシー」が出てきました。
制作年を見て、「これって東京タクシーの原作なの?」と気になり、よく知らないまま再生。

序盤から「あ、きっとそうだな…」と感じながら見続け、
そしてラスト。
「そうきたか!」——まったく予想していませんでした。

人生は本当にあっという間。
この映画を観て、ちょっとどこかへ旅に出てみたくなりました。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
kutakutakun

3.0TOKYOタクシーの元ネタということで

2025年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

AmazonPrimeVideoにて。
原題は”Une belle course”で「美しい旅路」
90分という時間が丁度いい。
美しい”パリ”の風景を堪能できるだけでも観る価値はあるかも。
美しいマダム(92)のマドレーヌとタクシードライバーシャルル(46)のロードムービー。
マドレーヌの回想シーンが入るが、「そこまでする?」というエピソードが入っている。
まあ壮絶な人生を歩んできたマドレーヌの話に、だんだんとシャルルは引き込まれ無愛想だったのが仲良くなっていく。シャルルはお金に困っているだろうに夕食を一緒にしておごってしまう男気!!(笑)いい人なのね。フランスの寅さんか?
最後は何となく予想できたが、ハッピーエンドでなにより。
TOKYOタクシー観に行こうかな。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
mogura

4.5笑った分だけ若返る

2025年11月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

驚く

癒される

笑った分だけ若返りたいもの

ハッピーエンドは心地よいのぉ
表現したいことを語らせないって作品を最近見なかったからか、すごく余韻のある映画だった

コメントする (0件)
共感した! 4件)
さる

3.5程よく良い

2025年11月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

TOKYOタクシーの原作
こちらの方が、余計な演出がなくて良い
TOKYOタクシーは、どうしてもキムタクのイメージが強すぎて

コメントする (0件)
共感した! 3件)
髭と筋肉とハゲ

4.5ファーストキッスのお味は…

2025年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

現役中年と92歳の掛け合いがよく、安心、ゆったりとした気分で鑑賞させていただきました。やはりハッピーエンドがいいですね!さて、キムタクと倍賞さんでこの味が出せるか腕の見せどころですね!
いや〜映画って本当にいいもんですね!

コメントする (0件)
共感した! 3件)
パピヨン

4.0良い映画でした。

2025年11月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

このタクシードライバー役をキムタクがやる事が
日本映画がダメな理由かも

コメントする (0件)
共感した! 4件)
alreo還暦オヤジ

3.591分だがムダのない秀作です!

2025年11月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

過ぎてみるとあっという間の人生なのかな!?
山あり谷ありの人生、人にはそれぞれの出会いがありますが出会いは大切にしたい。そして時間も大切にしたい。91分で老婆とタクシー運転手の人生の縮図をムダ無く描いていると思います。
とてもフランス映画らしくオシャレで良い映画でした!

コメントする (0件)
共感した! 5件)
ゆきおちゃん
PR U-NEXTで本編を観る