「【”一夏のたった一日の永遠のさよならパーティー。”今作品は一人の少女が経験した一夏の一日の父親との永遠の別れを徐々に察していく複雑な気持ちを、アーティスティックに描いた作品である。】」夏の終わりに願うこと NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”一夏のたった一日の永遠のさよならパーティー。”今作品は一人の少女が経験した一夏の一日の父親との永遠の別れを徐々に察していく複雑な気持ちを、アーティスティックに描いた作品である。】
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◼️7才の少女ソル(ナイマ・センティエス)は、ある夏の一日に、祖父の家を訪ねる。だが、父親トナには"身体を休めているから。"と親類縁者に言われ、なかなか会えない。
ー この、ナイマ・センティエスと言う可愛らしい少女の、何とも言えない切ない表情に引き込まれる。ー
◆感想
・今作品は、かなり、アーティスティックな作品である。少女と父親との涙の別れを期待すると、足下を掬われると思う。
・ソルの父親のトナは、ハッキリとは言及されないが、末期癌であろう。故に友人、知人達が彼の最後の誕生日パーティーに集まったのであろう。
怪しげな祈祷師に頼ったり、トナの親類縁者の心持ちも不安定な事が、随所で描かれる。
・トナの姉妹達は、料理を準備するが、直ぐ上の姉は、ケーキを焦がしてしまったり、酔っ払ってしまい、トナの誕生日パーティーに出る事を拒否するのである。祝う気持ちになれないのであろう。
<パーティーのラスト。
父親トナは、もう望む事はないと言う。
そして、父親の誕生日ケーキに蝋燭が立てられ、ソルは吹き消す前に、その炎を凝視する。
まるで、吹き消すと父親の命が終わってしまうかの様に。
劇中に流れるのは、ゴーと言う凄い音量の不協和音である。
今作品は、一人の少女が経験した、一夏の一日の父親との永遠の別れを察する気持ちを、アーティスティックに描いた作品なのである。>
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