「一流を気取った、ポンコツさんでは」ザ・キラー かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
一流を気取った、ポンコツさんでは
手練れのプロっぽく、長々と仕事の俺流哲学みたいなものをモノローグで語るんだけど、語り終わるのを待ってて肝心の仕事のタイミングを逸して失敗という、ありえなさ。バカなの!?
自己評価は高いけど、客観的に観るとだいぶマヌケな、腕だけならまあまあの殺し屋、というちょっと珍しい主人公。
そもそも唱えている「仕事哲学」が、そぉなの? とかなんか違うような気がするところがある。
ツメが甘く、というか全てにおいて雑なので、なんとか目的は達せても犯行と犯人の痕跡がありあり残ってて、足がつくのは時間の問題でしょう、という仕事っぷりの数々。
こういう商売は、無駄なく確実に標的を仕留め、かつ足がつかないように段取りして実行するのがプロフェッショナルと思うが、彼は計画はテキトー、とにかく相手を殺せばよし、なのでさくさく目的のみ果たせていたけど、それじゃただの殺人魔じゃない?
もっとも、仕事だったのは最初の、しくじった1件のみで、あとは私怨による私闘ですが。
こんなスタッフでも抱えざるを得なかった殺し屋派遣業者、相当な人材不足なようです。
酷い目に遭った経験があるにも関わらず、あちこちに手がかりばらまいているにも関わらず、もはや「隠れ家」ではなくなった住処、またはその近くに愛人とともに暮らしているというノーテンキ。
そもそもあんなに目立つ豪邸に住むんだ? 「隠れ家」って。プロなら「綿棒みたいな女性」のように、都会の雑踏に紛れたりして目立たないように暮らすものじゃないでしょうか。
殺し屋としての意識のベクトルがズレてて、彼はこの仕事向いていないと思う。
一流のプロを気取った、ポンコツさんでしょう。
これってコメディだったんだ!? と思いました。
Bacchusさん
コメント返し、ありがとうございます。
そーですよね、お金もコネもありそうだから、別の殺し屋派遣会社に依頼して始末してもらうが妥当と思います。