「♪いいえ私はさそり座の女♪」セールス・ガールの考現学 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
♪いいえ私はさそり座の女♪
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私事だが、主人公の女の子が、高校時代に部活の後輩にソックリで、凄く興味を頂いた作品である 狸顔で決して美人とは言い難いがしかし愛嬌と誠実さを画に描いたような娘で、まるで"妹"という完成形を具現化した存在だと思った
そんな妹がひょんなことことから1人の"大人の女性"に変わっていく成長譚+なにやらMVみたいな劇伴が差込まれる変わった作品である 雰囲気自体は興味深いことに邦画に親近感が得られるのだが、モンゴル語の発音がフランス語に近い感じであり、何より、ユーモアが日本人に馴染む、面白いプロットである 理屈っぽい格言のオンパレードも、ヨーロッパ経由邦画っぽいし、でも日本人に顔は似ている、その不思議な距離感とある種の郷愁感さえ思い起こさせる画作りにのめり込んでしまうのである それは主人公の女の子の力そのものに他ならない
モンゴルでは多分相当のレジスタンスがあったであろう、ヌードや濡れ場を果敢に攻めた演技、パフィーニップルという、正に大人に成る前の少女の体型を持ち得たバスト、そして、演技の時間軸に沿った成長、どれをとっても彼女にしか成しえなかった作品であることは明白である
もし、日本人で誰がイメージとして相似かといえば、岩崎恭子をイメージした "天才少女"という冠詞を付けるに相応しいと断言するのは私だけだろうか?
彼女に、70年代アイドルの風を感じ取れる、現時代のモンゴルの奥深さ、驚異とすら感じさせられる映画であった
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