バレリーナのレビュー・感想・評価
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割り切りと意気込みを感じた
清々しいほどに割り切った映画だった。ストーリー的な深堀りは一切ない。主人公の経歴や友人との関係性や友人とあの男との関係、そんなものをさらっと触れるだけで済ましている。格闘だけでなく銃の扱いにも長けているんだから、過去に何やってたんだって話。軽く示唆するシーンはあったが、結局明らかになっていないし。時間が短いんだからもっと丁寧に描いてもいいのにと思ってしまう。
でも、あまり問題ではない。意外とインパクトがあった武器売人とのやりとりもいい。あの武器たちはもっと別の使い方になると思っていたが、それもまぁ問題ではない。それくらいにアクションがよかった。工場(農場?)でのアクションは素晴らしかった。あそこで撃つかね。カッコよすぎだ。とにかく女性がカッコよく戦うアクションシーンを撮りたいという意気込みが伝わってきた。映画としてどうなんだ?と思うが、これは好みの問題だと思う。
「モナリザ・アンド・ザ・ブラッドムーン」でもそうだったが、チョン・ジョンソはミステリアスな役がよく似合っている。続編を期待したいところだが、タイトルが主人公じゃないからタイトルつけるのに苦労しそう。でも、あれだけいろんなことを明らかにしていないのは続編で明かすつもりなんじゃないかと期待してみる。
頭空っぽにして普通に楽しめます!
特に何かを掘り下げてる訳じゃないし100回くらい見てるような鮮度ゼロの内容で余韻もゼロだけど
飽きずに最後まで余計な事考えずに見終われました!
コールの監督と主演のコンビで実際に交際してるという事で自分の彼女を上手く使って作品作ってるから
バイオハザードのミラジョボと彼氏の監督と同じ手口やんけ!
アクションシーンはKPOPの人達のMVなどで多用されてる臨場感を作り出すカメラワークと 変に色彩が綺麗な絵面とセブンの雰囲気をめちゃくちゃ意識した武器を調達するときの荒野に車が来て銃やら火炎放射器を物色するシーン(周りの風景やら夕方みたいな色合いとかマジでセブンのあの箱が届くシーンの場所とほぼ一緒)最後に悪いヤツにトドメを刺すのか辞めるのか迷うシーンとかマジでセブンに影響受け過ぎてて面白かったです。
あとラブホの戦闘シーンの廊下のシーンとかはオールドボーイっぽいし笑
あと主演の姉ちゃんをカッコよく撮るのが上手いのな!
キムジフンの肉体美
親友の自殺を目撃し復讐に燃える。
野暮ったいかと思いきや
キャストは豪華、ロケーションは美しい。
キムジフン、あの体完璧です。
森の中に佇む豪邸に、高級車がずらり。
そして寝室にコレクションされたUSBとSMグッズ達。
フィフティシェイズを思い浮かべたが
優しいものではなかった。
女性をモノのように扱うケダモノに化けたギャップは
ファンとしてはショックでしたが
見応えありでした。
ジョンウィックとか長くて見てらんないよって方へ
親友に呼び出されて家にやってきた主人公。
風呂場で見つけたのは、自殺した親友。
机に残されたメモには
「復讐してくれるよね?」のメッセージと
寿司屋のアカウント名。
話はシンプル。
ためらいなく無駄なくサクサク進むので
「アクションはちょっと眠くなっちゃうんで..」
て人にもおすすめ。
復讐の鬼と化す
イ・チャンドン監督のバーニング(2018)でチョン・ジョンソをはじめて見たとき、こう書いた。
『後からチョンジョンソが初出演だと知って驚きをおぼえた。どこにも出た経験がないらしい。が、堂々としている。カラーも出している。なにをしても牛刀を隠していそうなギラつきがある。
そして、切開し過ぎ(みたい)な超切れ長のひとえがギラりとする。怖い。彼女のそこはかとない怖さが、ミステリアスなバーニングを一層ミステリアスにしていた。と思う。』
バーニングのあとTheCall(2020)でパクシネと共演しているし、A Girl Walks Home Alone at Night(2014)で名をはせたAna Lily Amirpour監督のMona Lisa and the Blood Moon(2021)でケイトハドソンと共演してもいる。ノンキャリアから瞬く間にグローバルな立脚点を掴んだといっていいのではなかろうか。
チョン・ジョンソにはいわくありげな暗さとヒリヒリするような危険さを感じる。
なんか“花嫁はギャングスター”で“鋏組”の組長を演じたシンウンギョンに似ている。ポジションも影がありそうな気配も顔つきもウンギョンを思わせる。
ふたりに共通するのは、ふとしたとき、なんとなく寂しそうなところ。
そう、なんとなく寂しそうなんだわ。イ・チャンドンに抜擢されたのも寂しそうな雰囲気を買われた結果だったにちがいない。
さてバレリーナは復讐鬼と化した女が無双する話。
キムオクビン主演の“悪女”の感じとそう遠くないがスタイルにはこだわらず全員ぶっこ○してヒャッハーする描写に執心している。とにかくクズどもをやっつけるシーンが痛快。
アクション映画にはしばしば“ひとりで相手の組織を全滅させる”というモチーフがあるが殲滅シーンがうまくできているとアドレナリンが出まくって昂揚させてくれる。たとえばリベリオン(Equilibrium、2002)のクライマックスみたいな。本作でも相手(の攻撃)は書き割りみたいに当たんない。ひとりで全員ぶっこ○すのが楽しいのなんの。いい殲滅っぷりだった。
とはいえやられた値にたいして応報かどうかを勘案せず、とにかくなにがなんでもみんなぶっこ○すので、結果的に相手のほうが大損を被る。なんせ復讐鬼なんだから。そのやりすぎは楽しいが、動機に弱さは感じた。親友が性的人身売買にとられて自尽したわけだから、どこまでも復讐してもいいが、回顧シーンに親友との繋がりの逸話がもっとほしかった。誕生日を祝ったとか、一緒に将来を語りあったとか、そういう回想を挿入して憎しみと処罰感情を煽るが、親友ならばもっと具体的な共同体験があってもよかったのではなかろうか。それがなく淡い回想だけなので、復讐動機に弱さが感じられた。タイトルもややズレている。(気がする。)
そうは言っても娯楽作品として過不足のないNetflixパッケージだった。
リベンジは徹底的に
B級アクションかと思いきや、全編アートな画作り。イコライザーやジョンウィックのを意識した韓流アクションで、体技、ガン捌きのスピードは申し分ないというか、凄すぎ。
道具屋から買ったガラクタ拳銃と秘密兵器が見事にラストに繋がっていく気持ちよさ。
韓国らしい、問答無用のラストでカタルシスを超えて、呆気にとられる。
チョン・ジョンソの次回作の『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』がめちゃくちゃ楽しみになった。
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