「かなえの幼馴染を殺した犯人があの人ならラストはゾッとする」アンダーカレント 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
かなえの幼馴染を殺した犯人があの人ならラストはゾッとする
2023年映画館鑑賞60作品目
10月22日(日)フォーラム仙台
スタンプ会員1500円
原作未読
監督と脚本は『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』『mellow』『his』『街の上で』『あの頃。』『愛なのに』『猫は逃げた』『窓辺にて』『ちひろさん』の今泉力哉
脚本は他に『影裏』『愛がなんだ』『Arc アーク』『ちひろさん』の澤井香織
銭湯屋月の湯の共同経営者で婿養子の悟が組合の旅行中に失踪した
組合の紹介で堀が面接にやってきた
その日から働くことになった
アパートが見つかるまで同居することに
友人の菅野の紹介で失踪をした悟の調査を探偵の山﨑に依頼した
両親は子供の頃に交通事故で亡くなり兵庫県の施設で育ったと聞かされていた悟の過去は嘘
本当は最近まで両親は生きていて悟は山形出身
悟は子供の頃から嘘つき
嘘で塗り固めた人生だった
嘘に耐えきれずかなえの元から去り失踪したのだ
今泉監督の要求だろうけど真木よう子の芝居に不満がある
もう少し悲壮感がほしい
『ある男』の安藤サクラのような
客商売だから表向き明るく振る舞う必要があってもあれはない
真木よう子だって無名塾出身なんだからやればできる子のはず
今泉監督の意図がわからない
原作もあんな感じなんだろうか
カラオケ屋で重要報告したあとにオハコを熱唱する山崎とかなえのツーショットが面白い
悟も山﨑も含蓄のある発言をいくつかしてるのだが今となっては全く覚えていない
知的で弁が立つ男はちょくちょく女を言いくるめてしまうものだが女だって納得してるわけではない
ヒスを起こしてブチギレるのはクールな大人の女としてはみっともないという羞恥心のあらわれだろう
「なに言ってんの・・・」内心では怒りを通り越して呆れてるのかもしれない
田島の爺さんがまさかの名推理ぶりを発揮するわけだが詰めが甘かった
金田一耕助が毎回毎回やる「しまった!」みたいなものである
かなえが子供の頃に幼馴染だった女の子が殺された
堀の妹だ
かなえも現場にいて逃げた
殺した犯人はまだわかっていない
犯人はおそらく彼だろう
そうなるとラストがゾッとする
配役
銭湯屋月の湯を経営する関口かなえに真木よう子
銭湯組合の旅行中に失踪するかなえの夫の白石悟に永山瑛太
危険物取扱資格とボイラー技能士の資格を持つ月の湯の新従業員の堀隆之に井浦新
失踪した白石の調査をする探偵の山崎道夫にリリー・フランキー
かなえの大学時代の友人で康平というまだ赤ん坊の息子がいる菅野よう子に江口のりこ
堀の正体を見破った煙草屋の老人の田島三郎に康すおん
月の湯のお手伝いをしているオバさんの木島敏恵に中村久美
月の湯によく来るみゆという小学生の娘を持つシングルマザーの藤川美奈に内田理央
温泉組合の世話役に諏訪太朗