「湯船の底で深層が開ける。」アンダーカレント 笠部翔さんの映画レビュー(感想・評価)
湯船の底で深層が開ける。
心の深層でその人を支配する出来事。それに普段気づいていない主人公。気づいてしまい逃げた夫。深層を意識しながら生きてきた男。どうすれば深層の傷を乗り越えていけるのでしょう。まず自分の深層に向き合って、傷になっていたら止血をし、次を考える。近くの人を大事にする。そういうことでしょうか。
映画は、今脂が乗っている名優の皆さんの過去作(たとえば真木よう子なら「さよなら渓谷」)の続編、集大成を見ているような不思議な感じがしました。
しかし、リリーフランキーが「裏切り者の旅」を歌うところは、笑いを取るところだったのでしょうが、まったく笑えなかった!
ところで、水に沈むシーンは、ビルエバンスとジムホールの名盤「アンダーカレント」のジャケ写真と関連があるのでしょうか?
あと、細野晴臣の音楽はタルコフスキーみたいで最高でした!
コメントする