さよならエリュマントスのレビュー・感想・評価
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魅力的な彼女たちをもっと見たかった
「ミスマガジン2022」受賞者の6人を主演に映画を撮る試み。
解散寸前のやさぐれたチアリーダーチームと問題ありありのマネージャーのぐだぐだ。
もともとは甲府の社会人野球チーム「エリュマントス」のチアリーダーだったようだが、現在は超ローカルなイベントをドサまわりするのみ。
中島歩さんが最低最悪なマネージャーを演じた。あまりにクソ過ぎて、もはや名人芸と言いたくなる。あっちこっちで重宝されるのも納得。
ちなみに「ミスマガジン2022」は、
・グランプリ:瑚々、咲田ゆな
・ミスヤングマガジン:麻倉瑞季
・ミス週刊少年マガジン:斉藤里奈
・読者特別賞受賞:三野宮鈴
・審査員特別賞:藤本沙羅
とのこと。
演技もダンスも違和感なくできてしまうところが凄い。ただし75分では尺が足りない。彼女たちをもう少し見ていたかった。
非リアルの中のリアリティ
映画なんてこんなもんでええのよ。という感じの映画。肩の力を抜いて楽しく観ることができました。女の子たちや、半グレ?の方々がわちゃわちゃしたマンガ的な展開ですが、同時にそれぞれ「ありそう」なセリフを随所に配置しており、うまく今の浮世をリアルに描いているなぁと感心しました。
珍妙なストーリーになるのは行政側の意向を優先したから?
今年320本目(合計970本目/今月(2023年9月度)30本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
ストーリーとしてはかなり「変わった」もので、一見して何がいいたいか理解が難しいところではあります。
ただ、山梨県という語は具体的にでるし、山梨県内の甲府市、大月市、笛吹市という3市(ほかにもあったかな?)も明示的に出るし、その中での高齢者の多いと思われる地区における娯楽の在り方という観点でみたとき、明示的に山梨県や県内の市町村がスポンサーしていることはうかがえないものの、かなりきわどい表現等があるのに協力などしていることからすると、いわゆる「ご当地枠」であり「興味がでたら山梨県に来てくださいね」という趣旨に、一種の「半官半民」的な部分も感じられないわけでもありません(ただ、地名が出るのみで、山梨県をはじめとした名産品などとコラボした様子は見当たらず)。
結局チアリーダーは何がどうなってどうなったの…というのも明確に読み取れないのは、映画の中であまり関係のないサブ筋(不動産を買い取ってうんぬんとか何とか)を入れたこともあり、これらが相まって「何がなんだかよくわからない」状態になってしまっています。
ただ、趣旨的にはおそらく「地域行政における地方活性の在り方」といった論点を取り上げたかったのだろうという気はしますし、ミニシアター中心で初監督かそれに準じる方の作品としては多くは引けないだろうというところです。
採点は以下の通りで、4.3を4.5まで切り上げています。
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(減点0.3/チアリーダーグループを抜けるとか抜けないとかという話)
法律上は民法上の「組合」か「権利能力なき社団」のいずれかと思いますが、前者の場合、組合からは離脱の自由があります(678条、かつ、この法規は強行規定(最裁平成11.2.23))ので、やや何を言いたいのか不明な点があります。
(減点0.2/医薬品を渡す行為について)
睡眠薬などでない限り、「業として」渡す行為でなければ(=反復継続することなく、一度限りなどの行為なら)、薬機法には抵触しませんが(24条/睡眠薬等は「麻薬及び向精神薬取締法」で無条件でアウト)、実際に「業として行う」のでない限り自由なため(睡眠薬など除く)、災害時等には薬の「譲り合い」も実際にありますが、これはトラブルを引き起こすことになりますので(法で認められていることと、飲み合わせの問題ほかは異なる。だから、お薬手帳というものはある)、ここは一言入れておいてほしかったです(なお、「あの薬」は法律上、「麻薬及び向精神薬取締法」にあたるかどうかは微妙です)。
(減点0.2/謎の「医薬品」から起きたトラブルの描写について)
要は「こんな薬効かなかっただろう」からストーリーが動きますが、そこは、詐欺(96条)で攻めるのは難しいです(詐欺には、「相手に詐術をはたらきかける意思を持っている」と「それにより相手が錯誤に陥った」という二段の故意が必要)。そうではなく、錯誤(95)の中の「共通錯誤」で取り消すほうが早いです(実務上のお話)。
今時地方アイドルの本音。
まあチアも、地下アイドルも似た様な物という感覚でようござんしょうか?
アイドル愛は無いのですが、中島歩がMgどう演じるか見たくて、、あと時間ちょうど良かったから見ました。
成功者は一握りというピラミッド構造のなか、年齢や家庭の事情、ローカリティ、ギャラ、真剣さは人それぞれ。わずか数人のメンバー内でも浮き沈みあり。
出演者もミスマガジン程度では成功が約束されたわけでも無く演技上手いわけでもないけど、、かなり本音に近かったせいでリアリティ割とだせたんじゃないかと思います。
メンバー6人の個性は出せてた気がするがマネージャーにはもう少し色々盛り込めたんじゃないかと思った。
それで話はもっと面白くできた気がするなぁ。
笛吹けど踊らず
アイドル崩れみたいな扱いの元社会人野球の専属チアリーディング部エリュマントスがトラブルに巻き込まれるお話。
自分達の立ち位置や将来に不安を感じるメンバー達のゴタゴタと、軽はずみな言動のマネが半グレ不動産屋とトラブルになるストーリーだけど…初っ端のダンスをみるにチアダンスというよりも歌わず振り付けダンスをやっているだけだし、誰一人真剣に打ち込んでいる様子も感じられないしで、その後のやり取りに何一つ説得力を感じられず。
半グレにしたって時代錯誤がどうのこうのってお前が言うなだしw
ハードル上げて後のことがどうとか肉離れがどうとか言ってもそんな程度?
まあ緩いコミカルなアイドル映画という感じなので、こんなものかなとも思うけれど、最後もなんだそれ?というかそれだけ?という何の根性もみられない塩っぱい1人3万円。
もうちょいちゃんと脚本書いてあげて下さい。
謎映画で評価が難しい
観始めてしばらくすると「よし、席を立って違う映画観よう」という気持ちになるの。
なんか良く分かんないんだよね。
ストーリーはあってないようなもんだし。キャラ付けはされてるんだけど、それをバラバラのエピソードで描いてきて、全体としてなにしたいんだっていう。
それで最後まで、良くわからないの。明確に何かが解決したってこともないし、何かが変わったってこともないの。
でも観終わると、なんか悪くないんだよね。ここが不思議。
ミスマガジンの6人を起用した作品ということで、もっとジャンル映画っぽくやれば良いのになと思ったの。
そしたら昨年は《グリーン・バレット》でやってたんだね。そして本作の大野大輔監督は、良く分からない作品を撮る人なんだね、どうも。だからある種のジャンル映画的な選択だったのかも。
中島歩はいいね。力の抜けた演技が面白かったよ。
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