大雪海のカイナ ほしのけんじゃのレビュー・感想・評価
全12件を表示
1995年頃全盛の深夜アニメが好きな人はハマるかも?
今まで時間が取れずやっと見れました。面白かったです。
ラピュタ、ナウシカとレビューに記載がありますが、世界観は全く異なります。
演出アイテムは近しいですね。
とはいえ、言ってしまえばナウシカに影響を受けていそうな様々な作品の一つという印象はぬぐえませんが、エヴァやゼノギアスほど主人公とヒロインばっかりのセカイ系でも無く、東亜重工に制御された中で完結した感じでちょっと壮大感もあり、ある意味珍しいSF作品と感じました。
ナウシカのように昔の人の倫理観がバグってないので、作中の登場人物たちも結構みんな素直でいい子ばっかりです。
計画とその記録が残らなくなった世界で、口伝でなんとなくこんなこと言われているなんてじいさんたちから聞いて生活している人々ですが、重要なことを忘れてしまっていた人々。
なんやかんやあって一応の決着がついてますが、その後も口伝で何となく話が伝わって言った後、自然と何度か栄枯盛衰があったのち、2000年後はもしかしてインターネットでもやってんのかな?
と、静かに反芻する感じの作品でした。
もしかしたら、東亜重工本体が出てきて本来の目的が明かされハードSFになる、なんてことでも面白いですが世界観はぶち壊しですね。いい塩梅で情報開示をしてくれて想像を掻き立てられるスルメ作品と思います。
物語の続き
原作者の漫画を昔、アフタヌーン誌で読んでいて好きだったので、TV版から一気に視聴
CGで描かれたキャラや風景は、中々良く、表情などが昔と比べてセルアニメに近くなったなあと感心した
でも映画版だけ綺麗になったとかはなく、ほぼTVのまんまのなので、映画の見た目については期待し過ぎは注意
TV版も怒涛の展開で、次々問題が起きていたが、映画版も同じように問題が起きる
最初の大海溝の緊迫感は中々高い
こんなの普通なら諦めてしまうようなところを果敢にも挑戦していく
ただ、その後いきなり安堵するまもなく攻撃される
ここは、アトランドとバルギアの確執が少し和らぐ間が欲しかったところ
その後も色々問題起きるが、確かに微妙に展開というか、物語の要素がアレやコレやをどうしても思い出してしまう
だが面白い
一緒に観てた人の意見としては、肝心なところが早過ぎて、どうしてこうなったかがわからなかったとのこと
つまり、元々太陽光?のせいで、天幕を作って、再生のための雪海なんだということが、早過ぎてわからなかったので、いまいち納得感がなかったとのこと
あと最後、ラスボスが余裕こいていたのが気になるそうだ
確かに、ラスボスの貫禄やキャラの良さは、ハンダーギル(バルギアの提督)にはちょっと負ける
声優、檜山の熱演が凄かったというのもある
あとラスト、もう少し全員がどうなったか?というのが知りたかった
短い時間でも色々わかる内容にはなっていたが、もう少し観ていたかったのが正直な感想
途中、少し省いて良さそうなところもあったので
色々書いてしまったが、もっと面白くなる要素が色々ありそうで惜しい
そして続きがまたあったら見たい、そう思わせてくれた映画だった
本編はこちら
テレビシリーズの後日談として描いてるのだが、こっちが本編なのかな。そのためのテレビシリーズだった様に思えた。
テレビシリーズでは触れるのだが謎のままだったこの世界がどうして出来たのかもしっかり描いててホッとした。
ただ冒険ものとしたらハラハラドキドキ感が弱かったです。
そしてもう少し切羽詰まった感も欲しかった。
大衆向けではない
TVシリーズを見ていないと世界観や登場人物の心理背景は理解が難しいと思うので、事前に視聴は必須。全編通してジブリのオマージュが強いので、これらを模倣や盗用と捉える人には向かない作品。
結末まで観ればこの物語の世界は恒星間移動してきた地球人類がテラフォーミングしようと入植した惑星であることが分かります。
天幕と呼ばれる外殻はテラフォーミングが完了するまでの間太陽風や宇宙線から内部を保護する目的の構造物であり、雪海と呼ばれる惑星を覆う物質は水素と酸素の化合物である水ではなく、恐らく水よりも比重の低い環境改変のためのナノマシンの集合体のようなものであると推察されます。(だから雪海に落ちると人は沈む)
恐らく殆どの人がラストの展開でヴィランのビョウザンがやろうとしていたことと、主人公カップルがやったことは結局同じじゃん!と感じ困惑すると思います。長い年月を経て既にテラフォーミングは完了していて、あとはそれらを遂行していた人工的構造物をいかに撤去するかという話に過ぎなかったわけですから。ただしビョウザン側のやり方ではテラフォーミング施設のシステムロックは解除出来なかったでしょう。仮に建設者で大軌道樹を切っても天幕や雪海は存在し続け、水の供給だけが止まって人類全体が詰む未来が待っていた。主人公カップルの「地球化完了」宣言のみが、正しく天幕の除去と雪海ナノマシンの自己崩壊命令を実行できる鍵だった。これらの内容を読み解くための説明があまりにも少く不親切なので、万人向けではないと思います。弐瓶勉作品が好きで世界観を拡張したいという人向けのアニメ
実に面白かったです
弐瓶勉原作、ポリゴンピクチュアズ製作の劇場版作品。
「シドニア」と同じく、TVシリーズの完結編といった作りです。なのでTVシリーズありきではありますね。
隔たれた世界や途絶えた文明などの設定がとてもよく練られており、実に良い弐瓶ワールドです。
そんなポストアポカリプスな世界に散りばめられたパーツ。天膜や虫に軌道樹など、全ての意味がここで分かるようになっているのは見事でした。
あと純粋にカイナとリリハの二人を見てると嬉しくなるんですね。
それと東亜重工の文字。この星はシドニアがその後、たどり着いた星のなんでしょうね。きっと。
そんなすごい広がりと、すごい繋がりを感じる作品でした。
実に面白かったです。
そしてここからはネタバレというか、あくまで個人的に感じた印象です。
やはり皆感じるのは宮崎駿へのオマージュでしょう。
ベースとなる世界観や建設者に見られる「ナウシカ」、軌道樹や明らかな文明の差や二人で唱える呪文の「ラピュタ」。
でも私が一番に感じたのは「未来少年コナン」でした。
無垢なカイナと、正義感に溢れ自身の命さえ辞さないリリハ。
水の中空気を分け与える描写もそう。
オリノガとアメロテなんて、ダイスとモンスリーそのままじゃないですか。
結婚式を迎えたであろうラストの大団円もそう。なんとも憎いですよね。
改めてとても気持ちの良い作品でした。
テレビ版は中途半端で終わって、気持ちが盛り下がったままだったので、...
テレビ版は中途半端で終わって、気持ちが盛り下がったままだったので、劇場版を見るのを躊躇したけど、見てよかった。
余計な話も無くきれいに終わったと思うけど、もう少し丁寧に描いて欲しい場面もあった。
100分の映画だから何とかならなかったのかな。
東亜重工という会社名をみてやっとわかった。この星って、シドニアの播種船が開拓した星なんだ。見終わってやっと気づいた。
テレビアニメの世界がまた少し広がった
テレビアニメの焼き直しではなく続編と知って楽しみにしてました。スピーディーに大円団まで進んでこれはこれで満足。
はじめは漫画で、それからアニメ化を知り、最初こそまたラピュタナウシカの真似っこファンタジーかくらいに思ってたのが、意外とオリジナリティと新鮮味があって、好きな世界観だった。雪海のふわふわ感と大樹の絵面もいい。ちなみにダイセッカイではなくオオユキウミなのがいまだに慣れない。
TV版ではリリハ王女始め、進行阻害役のやんちゃキャラやウジウジキャラが出てきてちょっとムズムズしていたものの、今回は比較的遮るものも少なく目的地まで到達するのでテンポよい。古代テクノロジーを使った超近未来建造物と遺跡っぽいビジュアルの組み合わせも素敵。
リスクテイクと新しいことを認めない老師たちと、
感情だけで突っ走る自己満正義感の若手リーダー
現実にもよくある対立構造かもしれないと思いつつ。
どっちもどっちなので対話で何か解決できるものなのだろうかと思いを馳せた。
一応突っ込まずにいられないところ。。
なんで見つけた服着ておかないのさとか。
なんで敵からゴーグル奪わないのさとか。
おそらく地球ではない惑星だとしたら、なぜ意味ない看板持ってきてるのさとか。
そこからよりによって難しい漢字読めるようになるって無理でしょ、とか。
キーワードあれでわからんでしょとか。
でもいいです。楽しかった。次回はアメロテオリノガ外伝で続きプリーズ。
雪海なくなってもあの生物たちは水の海で生きられてるんかな。。?
月光浴
アニメシリーズも一通りリアルタイムで見てたんですが、世界観の構築は素晴らしいと感じる一方で、キキャラクターたちのノリだったり、おっそいテンポで進む物語だったりについていけずで全体的に乗れなかったんですが、スクリーン映えしそうだなと思って劇場版での挽回を!と思っていたのですが、そう上手くはいかず…。
アニメシリーズを見ている前提で始まるので、確実に初見向けでは無いです。かくいう自分も1クール前の今作の内容を忘れかけていたので、なんとなくでしかキャラを覚えてはいませんでした。
良いところを挙げるとすると、序盤の冒険が始まるぞって感じで船を進め出したり、崖を駆け上ったりするシーンは迫力がありました。雪海が球体なのも凝っていて好きですし、のぺーっとした怪獣たちやイカついロボットたちのデザインの好みでした。
アニメはスローだったのに、劇場版は駆け足も駆け足というアンバランスさ。道中は専門用語がマシンガンの如く連発でやってきて、それに加えて説明セリフが露骨すぎるのもあって情報整理には苦労しました。
なんだか偉そうな人が木を切り倒したら世界が良くなるぞーとイキってる割にはそこまで大それたことはしませんし、やられ役としても弱い。もっと極悪なのを期待してたんですが、敵兵たちもモブの域を脱せずじまいで散っていったのでモヤモヤしました。
ラストもなんだかあっさり。地球化して緑を取り戻した世界になったのは良かったんですが、そこまでのカタルシスが存在せず、祈ったらそうなっちゃったというご都合的な展開が働いてしまっていたなと思いました。木を守るためかと思いきや、実は負の遺産だから消し飛ばしちゃっても大丈夫なんてオチで本当に良かったのかと疑問は最後まで拭えませんでした。
アニメーションの問題もあると思うんですが、キャラクターに個性も魅力も共感もできない色々残念な事になっていました。
カイナも特段すごさを感じませんし、王女は全体的にウジウジして捕らわれてキャーって感じなので目を当てられませんし、その他の兵士たちもちょっと出番の多いモブくらいの扱いであんまりです。
敵キャラもどこかで見たことある感じの悪党ですし、やられる様も既視感ありまくり。悪い奴だなーくらいの印象にとどまってしまい勿体なかったです。声優陣は全員本職で来てくれてるので良いんですが、どうにも活かしきれてない感が否めませんでした。
アニメ版に引き続き主題歌はヨルシカで、世界観をうまく現している曲だなと音楽の力を再確認しました。
劇場版前提で作られたシリーズも申し訳ないけど不発、劇場版も人入りはかなりまばら。元を取り戻すのはかなり大変だろうなと思います。うーん残念でした。
鑑賞日 10/16
鑑賞時間 13:30〜15:20
座席 S-26
惑星地球化計画
謎が生まれる度、それが解かれる度に世界が広がるように感じたTVシリーズ。
対して本作は、(結末に向かうからというのもあるが)その度に閉じてった印象があった。
率直に言うと、駆け足すぎる。
復習パートもなく、出航まではダイジェストで、航海も日数こそ不明だが何の事件もなく大海溝へ辿り着く。
直前にあった不穏な空気も、海溝越えの協力で霧散。
プラナトでは、カイナたちの合流時点で数ヶ月経ってるんじゃないかというくらいの空気感。
ほぼ調べはついてるし、主人公が資格持ちなのでアッサリ重要アイテムを手に入れる。
ビョウザンは小物、母親はただの説明役、他はほぼ顔を隠したモブ。
戦闘描写はカッコよかったし、マージナルサービスも強かったのに、一瞬で終了。
こっからどうするんだと思ってたら、『復活の呪文』を唱えておしまい。
ほんの数日で世界を救われてしまいました。
きっちり締めたのは評価できるし、『シドニアの騎士』に続いて音響は素晴らしいの一言。
しかし、賢者の時代のことや何故文字が失われたのかなど消化不良感も残る。
何より、計画に“想い”を感じないので、CG以上に物語が無機質に感じてしまった。
TVシリーズではキャラの意志や行動力で展開する部分もあったが、本作では“特別だから”に終始したのも残念。
異星に移住した人類が、そこを地球にしようとしてた、ということだったのかな。
考察の余地はあるし、世界観は素晴らしかったので駄作ではないが、雑にまとめられて残念。
無闇なジブリオマージュもあまり好みではなかった。
時代や場所
は最初はわかりませんが、場所は地球だったのですね。時代は地球誕生前?それとも現代よりずっと後の話?と言う感じですが、後者でしょうか?わかりやすい展開で面白かったです。
TVアニメを観てると分かりやすい作品
TVアニメの続きなので映画から観ると前提が良くわからないから、分からない作品かと思います。
シドニアの騎士もそうですが、クライマックスは映画でという作りにしているので、TVアニメ放送時から映画前提で話が展開していきます。
なので、TVアニメを鑑賞してから映画を鑑賞した方が、より楽しめる作品になっています。
ただ、映画自体も分かりやすいので、知識がなくても、そこそこ楽しめると思います。
あとカイナの物語のクライマックスを100分の中に良くまとめたなという印象ですね。
天膜で覆われているため星も見えないというのがTVアニメのクダリで出てきますが、それはテラフォーミングのため、有害な宇宙線などを遮断する役割を天膜が果たしていたこと、虫は天膜の補修役なので軌道樹を傷つけようとすると守るために襲ってくること、天膜が破れてきたとのクダリは地球化が終わったことを告げていたのだとラストでハッキリ分かります。
また、地球または地球から移民した惑星発の移民船が、この惑星に到着しテラフォーミングする中で文明が衰退していったこと、移民船の遺物が賢者の時代のものとして残り、カイナの時代ではオーバーテクノロジーとして扱われていることがハッキリ理解できます。
あと、軌道樹の花?から、白い物体が放出されるシーンがTVアニメではあり、それが地上に降り積もって雪海になる。雪海には浮力がないため、落ちると、どこまでも沈んでく。つまりは、地球の海水とは違うことが分かります。
この雪海が実は一番のミソで、年々水位が上がっているため、追い立てられるように人々は上へ上へと建物を増築しているとTVアニメでは語られています。
つまりは、雪海がある一定量貯まると地球化に必要な要素(海と大気)が揃うということ、それが揃えば天膜と軌道樹は役割を終えるので不要になることも分かります。
ヒカリは、地球化が完了した時に命令者からシグナルを受けて最終的な作業(雪海を大気と海に変換する)をする鍵であったことは分かりますが、ピュアな心を持つカイナとリリハしか見えないトリックは、最後まで不可思議でファンタジーだったものの、SF作品としては面白かったと思います。
最後のリリハとカイナの結婚式?のときも、アメロテが鎧の上からオシャレなマント?を纏ってたのはほっこりしました。あの鎧も遺物だったのは驚きでしたが最後くらい脱いでも良かったかも。
あとは、オリノガがアメロテをナンパして、アメロテも満更でもなかったので、その後がどうなったのか少し気になりました。
はっきり描かれてませんが、カイナとリリハは相思相愛なので分かりやすい結末でしたが(笑)
アニメも含め全体的に爽快感が残る作品かと思います。
ちなみに、『播種』という単語や『地球化』という言葉が『権限者の部屋』で表示されるので、シドニアの騎士と並走した世界なのか、シドニアの騎士で最後に飛び立った舟(シドニア)が辿り着いた先の世界なのか明確ではないですが繋がりを感じました。
弐瓶勉のシドニアの騎士が好きで、それから弐瓶勉作品は非常に興味があ...
弐瓶勉のシドニアの騎士が好きで、それから弐瓶勉作品は非常に興味がある。大雪海のカイナも彼が原作だ。
大雪海のカイナはAmazonプライムでアニメを見た。世界観が面白くてワクワクするような内容だった。
しかし、本作ほしのけんじゃは駆け足だったのか、2時間もない上映時間で物語の最後まで辿り着いてしまった。
漫画を読んでいないからもしかしたら大軌道樹までの道中に沢山の出来事があるのかもしれないが、本作では大海溝を超えてすぐだった(笑)
映画の中では長時間の船旅なのかもしれないが、あっという間に着いたので、その距離ならアトランドから見えるんじゃないか?
大海溝も簡単に乗り越えてしまったし、出てきた巨大な恐竜みたいな動物は顔がアホなので迫力がない。
プラナトに捕られてからは眠気が強く、どうやって地上からアイテム(なんて名前だったか)を取ってきたのか分からない。穴掘ってたらラッキーで見つけたんだろうか?
プラナトに建設者が9体いるが、あまり迫力がない。
ビョウザンは大軌道樹を切りたいのだが、カイナとリリハが「地球化完了(だったかな?)」と言ったら、大軌道樹がブチ切れて、地球を覆っていた天幕が宇宙に飛んでいった。
雰囲気、風の谷のナウシカと同じような話かなと理解した。風の谷のナウシカも汚染された星をキレイにすることが目的だったから、同じことをしていたのかなと。
全12件を表示