「少女版"息もできない"」ブルドーザー少女 cruiseさんの映画レビュー(感想・評価)
少女版"息もできない"
社会の片隅で、理不尽の連鎖の中で、無鉄砲ながらも必死に戦いながら、残された家族、自分を守ろうとする19歳の少女へヨンの物語。
片腕のドラゴンタトゥーは、いわばオーソドックスな誰もが欲する"幸福”との決別の証だろうか。よほど覚悟を決めたのだろう。
彼女の心の導火線に火がついてから徐々にそれが燃え伝わり、クライマックスに一気に爆発するまでテンションを積み上げていくその演出技法は秀逸。
息もできないくらいに追い込まれて戦う彼女の姿を応援する我々もまた傍観者だ。
「そういえば昔ブルドーザーに乗って暴れた少女がいたなぁ」といずれ回顧されるような世界線のお話である。
近年の韓国低予算映画の中で頭一つ抜けた存在感を放つ力作。
※そして重機モノに弱くて甘い私...
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