「Firebird。」Firebird ファイアバード むつきさんの映画レビュー(感想・評価)
Firebird。
舞台挨拶があるとのことで、そちらのチケットを取って鑑賞へ。
実話に基づいた、冷戦時代のラブストーリー。
というくらいの情報量で鑑賞したんですが、個人的には結構カロリーを持っていかれる作品でした。
セルゲイ、ロマン、ルイーザ
誰の視点で見ても、あの当時何が正解であったのか……答えるのは非常に難しいなと感じました。
私は序盤からセルゲイの目線で見ていたので、正直ロマンの態度に「嘘やん!!」と何度も思ってしまったんですが(苦笑)、もちろんあれはセルゲイの事を思っての行動でもあったわけだよな…と、理解はしています。
でも、セルゲイ目線で見てしまっていたので、正直つらかった。
小さなあの部屋で、膝を抱えて声を押し殺しながら泣くセルゲイが、あまりにも悲しすぎて。
後半になるにつれて、ストーリーの展開っぷりに何度溜息ついたか分りません。
心がしんどかった。
ロマンの気持ちは、あの手紙の文章と、あの写真が全てかなと思いました。
ルイーザと子供に対する気持ちはあったでしょうけど、何よりも大事だったのはセルゲイだったんじゃないかな。
エンドロール前のラストシーン、涙を堪えられませんでした。
そこまで耐えていたけど、あれはダメだった。
あの時、セルゲイはどんな気持ちだったんだろう。
そして、エンドロール後、ですね。
あの1カット。
声出してOKだったら、多分「このクソが!!!!!!」って言ってたと思います(笑)
正直、あの1カット必要だったのか??と思うんですが、「そういう時代であった」ということなんですかね。
俳優陣が本当に綺麗で美しく、もちろんあんなシーン、こんなシーンも含まれていますので、そういったところが見たい!!という方にもおすすめです(笑)
主演のお2人の肉体美たるや。
風景や音楽も素晴らしいと思いましたし、本当に見て良かったなと思う映画でした。
タイトルでもある、Firebird。
このバレエのお話し、あらすじ等を頭の片隅に置いて見ると、色んな捉え方が出来るのではないかと思います。
自分としては、Firebird=ロマン。
ですね。