「真面目で一本気な男が葛藤の末得たものは」もう、歩けない男 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
真面目で一本気な男が葛藤の末得たものは
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輝かしい未来を手に入れようとしていたときに遭遇した不慮の事故、それが原因でひねくれてしまう、観始めたときにイメージしたのは以前観た「シーフォーミー」と同じテイストかな?だった。
この主人公の傲慢さに、何故彼女は諦めきれずに復縁を求めたのだろうと憤ったのだけれど、よくよく考えてみると彼は、職場の上司であるミッキーの言葉通り「目先の利益を求めるのではなく、正直に取り組むだけ」の真っ正直な人間なのであり、四肢が麻痺して出来なくなった自分が許せない、腹立たしいだけ、その感情の発露がうまくできないだけなのだなぁと、そこから共感できるようになってきた(元同僚が職場からデータを持ち逃げ怪しげな企業をしたことに顔を歪めたのが象徴的だった)。
そしてロシア人ヘルパーとの出会いを経て、少しづつではあるが前に進み始めることができた。
いよいよ、自分でネクタイを結び出勤するシーンには心の中で拍手しながら「生きていればこそなんだ!おめでとう」とエールを送ってしまった。
もう一度、今度はパートナーと一緒に観てみたい作品だった。
ラストシーン、職場で電話の向こうから微笑んでいたのは本当の伴侶の方だったのかしら?笑顔が素敵でした。
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NOBUさんのコメント
2023年3月2日
今晩は
今作は余り評判になっていませんが(私が観た際には、お客さん二人・・。)私の様に浮かれた人生を送っている者には、警句を含めた佳き映画だと思いました。
”人生、奢っている時に陥穽あり。”と身が引き締まった作品でした。では。
あ、返信は不要ですよ。