「とても楽しく見れた娯楽映画」ロスト・フライト フジヤマさんの映画レビュー(感想・評価)
とても楽しく見れた娯楽映画
評価が良かったので見てきました。
期待通り、パニックもの娯楽映画として満足して見終わりました。
このジャンルのパニック、アクション映画は子供の頃にテレビで見た、
昼や夜のロードショーなどでやっていると
たいてい夢中になって見てしまう鉄板の娯楽映画の印象です。
そういった良い作りの作品だったと思います。
しかもポイントポイントで、昔によく見た作品とは
ちょっと違う展開に時代を感じました。
まず昔よく見られた展開だと、
だいたい主人公サイドの上層部が石頭の無能で
現場の主人公はひたすら敵にも上層部にも足をひっぱられ苦労する
というのがあるあるだった印象ですが、
今作では一番のトップがすんなり有能に動いてくれます。
そこがノーストレスで、その上でも十分難しい状況をなんとか解決していく、
リアリティもありつつなスッキリした展開が「ちょうどいい」感じでした。
ジェラルド・バトラーも異次元な戦闘力を使うでもなく
ほどよい現実味の中での有能なパイロットぶりが小気味よかったです。
かわりに戦闘力とパニック時の戦友ぶりを見せてくれたガスパールが、
ラストに一人残って自力で逃亡する姿が印象的でした。
サバイバル力が凄いなと。
せめてもの『不運な人生と今回の報酬』として、
大金を手にしたのがニヤリとする展開です。
彼ならこれでどこでも生きていけるだろうと思わせるたくましさでした。
このお金も、観客にモヤモヤを残さないよう
多分捨て置かれて取りにも戻れない(島に残ってる一味の誰かの懐に入るだけの)
お金だったという事かなと。
思い違いでなければ、あの特殊部隊が別の任務帰りに
緊急要請で報酬ごと追加任務に駆けつけたところで、命がけの状況になり
前の任務のお金を機内に運び込む余裕はなく
捨て置いたということかと思ったのですが。
だとするとその分のお金も請求できるくらい、
この任務に会社側が払うお金は相当な額なんだろうと思いました。
そもそも乗客への慰謝料も凄いでしょうが、
もし乗客全員死んでしまったら、それすらお話にならないくらい
会社側は痛手をを負うってことなんでしょうか。
そんな会社側のボスが、今回の墜落の原因を作った
『ガソリン代をケチるために無理な天候の飛行を命じた』男性社員に対して言った
「このゲームの掛け金にもならない」(だったかな?)
が印象的なセリフでした。
面白かったです。