「LCCにはもう乗りません」ロスト・フライト シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
LCCにはもう乗りません
落雷で旅客機がフィリピンの反政府ゲリラが支配する島に不時着すると言う、危機また危機のサバイバルアクションで、つっこみどころはあれど楽しめます。前半、飛行機が落雷事故で制御不能になり不時着するあたりは、ジェラルド・バトラーの頼りになる機長の見せ場だし、航空会社の危機管理専門官が出てきて、次々と対応策を出してくるのも小気味いいです。ところが、不時着後に頼りになるのは移送中の殺人犯と言う設定はいいけど、意外とマトモな人で味方内での対立や緊張感がなくてちょっと肩透かし。そうこうしているうち、救援の傭兵部隊がどうやって来たのか分からないけど早々と到着するんで、元外人部隊らしい活躍の場がないのが残念。とは言え、武装ゲリラと傭兵部隊のドンパチシーンはなかなかすごくて、一気に持ち直します。対物ライフルバレットM82で、ドカンドカンと自動車越しにゲリラをやっつけたり、対戦車ミサイルRPG7で旅客機を撃墜しようとしたり、敵も味方もやりたい放題です。上映時間も107分と近頃の映画にしては短めなんで、サラッと終わるのもいいけど、脚本にもう一捻りほしいです。役者では、ジェラルド・バトラーが安定のタフガイぶりです。
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