「観ているそばから疲れます(笑)」ジョン・ウィック コンセクエンス TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
観ているそばから疲れます(笑)
いよいよの最終章となる4作目。邦題は『コンセクエンス(報い)』。実際、今作でもセリフの端々に出てくる言葉ですが、そもそもジョン・ウィックは全てがコンセクエンス「応酬」の構造であり、169分ある今作(最長)はその集大成をこれでもかと詰め込み、観ているそばから疲れます(笑)。
このシリーズの特徴とも言える、実戦中での銃(などの武器)の扱いを細かい部分まで忠実に再現しつつ、絶望感すら感じる途方もない数の敵を相手に、基本ヘッドショットで「確実に」トドメを刺し続けるジョン・ウィック。さらに、車や動物すら直接的に「武器」として使うアイディアが素晴らしい(たまに凄すぎて笑っちゃうレベル)。まさに「こんなの見たことない」驚きとワクワクが止まりません。
まず序盤の舞台は「大阪」。勿体ぶることなく、いきなりで役者が揃い踏みです。中でも当然、期待は真田広之さんとリナ・サワヤマさん。真田さんの殺陣は相変わらず美しく、最近は割と「似た役」が多い気がしますが、逆に言えば結果的には彼以外考えられない説得力があります。そしてリナ・サワヤマさん。シンガー・ソングライターとしての活動、活躍は知っていましたが、今回は重要な役アキラ(シマヅコウジの娘、大阪コンチネンタルのコンシェルジュ)としてキャスティングされ、アクションシーンもたっぷり見せてくれていますが見事に期待に応えていると思います。ちなみに、日本が舞台になる海外映画におけるセリフとしての「日本語聞き取りにくい問題」も今作はまぁ許せる範囲かと思います。
そして舞台は「ニューヨーク」、「ベラルーシ」と続きますが、これを全部評していると終わらなくなるので観てのお楽しみ。
後半の舞台は今回の敵役の本拠地「パリ」。もはやお馴染みの「一方通行のラウンドアバウト(環状交差点)におけるカースタント」ですが、当然ジョン・ウィックにかかれば逆走くらいじゃ収まるはずはありません。周りは敵ばかりの状況でカー・フー炸裂。そこら中で追突したり轢かれたりで「しっちゃかめっちゃか」です。
さらに、建物内でのバトルは天井からの目線となる俯瞰映像で人の動きがわかりやすく、また壁等の障害物の使い方からより実戦の臨場感が伝わります。
からの、「ルイーズ・ミシェル広場の222段の階段」。階段を見上げ、時計を見つつ若干のウンザリ感を見せるジョンですが、当然「ただ上る」だけではなく、ここでも無数の敵が待っています。もうこれ以上はネタバレ必至なのでご自身の目でどうぞ。
まぁ、冒頭でも言った通り、169分の半分以上この調子なので、バトルのないシーンではちょっと集中力が途切れるくらい疲れます。これから観る方は是非元気な状態で。アクセプト比は「2.39 : 1」とあるので、IMAXである必要はないと思いますが、多分ベストは(東京なら)バトル9のドルビーシネマなのかと思います。あと、エンドクレジット長いですけど、、、最後まで観ましょうね。