「ミリタリー・リベンジアクション」デシベル 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ミリタリー・リベンジアクション
騒音反応型の時限爆弾事件の発端となったのは、原潜死亡事故
だった。
硬派のミリタリーアクション。
原潜事故と一見無差別の脅迫をする時限爆弾予告。
100デシベルの騒音に反応して爆発する時限爆弾?
そんなものが実際にあるのだろうか?
(仮定の話しが多い)
この事件の発端となったのは、
原潜の事故。
44人の乗員の原潜が台風で走行不能となり、
救助が台風に阻まれて近づくまで15日も掛かる。
そこで船内の酸素量が刻々と減っていく。
そこで副艦長のカン・ドヨンがした決断は、乗員の半数の22人が
くじ引きで自殺して、残りの22人を助けるという提案。
そんな仮定・・・
酸素の残量から生き残る乗員を編み出す計算?
とても科学的な根拠を見つけられないが、
この仮定を観客が呑まなくては映画は成り立たない。
疑問の余地の大きいストーリーは、力技でねじ伏せて進んでいく。
《原子力潜水艦と窒息死・・・考えただけで息苦しくなる。》
それにプラスして、人質に巻きつける時限爆弾装置と秒を刻んで
爆破の残り時間。
緊迫感はあるが、意外とスリルは乏しい。
何故だろう?
出てくる俳優が美男揃いで、やたらと景色が良いのだ。
(顔のレベルっ値が、高い・・・主演級の俳優が多いのかも?)
原潜内のシーンは少なくて、サッカースタジアムのテロ。
やたらと無謀な運転をするカン・ドヨンのカーチェイス。
と、見所は多い。
やがて浮かんでくる容疑者。
《原潜事故の生存者と、生存者に託した死者の思い》に、
納得しない男が爆弾魔‼️
それにしても、こんな方法で恨みを晴らすものか?
副艦長の一家を皆殺しにすれば、それで良いのでは?
そして時限爆弾を仕掛ける難技。
たったひとりでこんなに手際よく時限爆弾を仕掛けられるものか?
世のため、人のために使って欲しい頭脳と行動力である。
騒音(100デシベル超え)に反応して爆発すると言ってるのに、
カン・ドヨンは爆弾ベストを装着して、なんとビルを高層階から、
一階、また一階とダイビィングして落下して行く。
騒音には過敏に反応するのに、衝突の衝撃には反応しない爆弾なんて‼️
無理くりだわよ。
そんなこんなで悲劇性が希薄にもなるのだった。
友情や兄弟愛に落とし込み、映画は終焉をむかえる。
それにしても、美しい男たちの白い軍服の敬礼姿が凛々しく、
ミリタリー気分も味わえるエンタメ・アクション。
人騒がせな事件だったが、
結構見応えは十分でした。