劇場公開日 2023年5月19日

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「ワイルド・スピード ファイヤーバースト」ワイルド・スピード ファイヤーブースト 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ワイルド・スピード ファイヤーバースト

2023年5月20日
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悲しい

単純

アクションはさておき、このワイスピシリーズの一番の問題点は物語展開だと思います。劇中でも宣伝でもやたらとファミリーとか家族愛とかを強調するだけあって、ここ最近の作品では実はドムに子供がいましたとか、実はドムに弟がいて兄に恨みを持ってますとか、実は覚えてもいない過去キャラの身内でしたとか、そういう設定がやたらと多い。なんか安易なシリーズ展開に思えます。前作で生きるか死ぬかの、因縁深い正義対悪の凄惨な戦いを繰り広げたのに次作であっさりファミリーの仲間入りなんて、人間てそんな割り切りが出来る生き物でしょうか。ヴィランを演じているシャーリーズセロンやジェイソンモモアにしても、どうせ今後ファミリーになるんでしょ、みたいな予測が出来てしまう。それと登場人物の生死について。ブライアンについては演じる役者さんの事があり、おなじみの設定になってますが、やはり親友や妻のピンチに助けに来ないなんてどう考えてもおかしい。その点はマーべルの「ブラックパンサー」を見習うべきかも。そして前作で突如生き返ったハンにしても、製作上の都合かストーリー上の都合か知りませんが、安易に復活劇を連発すると、今後主要キャラが絶命し、ドラマチックにエモーショナルに物語が進行しても、観ている側の脳裏に"どうせ生き返るんでしょ"みたいな声がよぎりそうです。なんかシリーズを重ねる毎に作りづらくなっているというか、ハードルが高くなっている気がします。今回のファイヤーブーストもお馴染みのキャラや初登場のキャラが押し付けがましく家族愛を強調してくる薄っぺらいストーリー。過去作の焼き直しで新鮮味のないアクションシーンの連打。ブリーラーソンのキャラも存在価値ナシ。肝心のジェイソンモモアのヴィランも狂気を体現しようと頑張っているのですが、アゴのラインがないどこにでもいるラテンのおじさんが騒いでるだけの印象。次作でアベンジャーズをやりたい魂胆がミエミエのラストのサプライズ2連発も、驚き通り越して怒りも通り越して呆れ果ててしまった。間違いなくシリーズ最低作‼️

活動写真愛好家