「普通に脚本が上手くない」岸辺露伴 ルーヴルへ行く ROさんの映画レビュー(感想・評価)
普通に脚本が上手くない
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レビューを書いてこそはいないが、小林靖子さんの脚本は大好きだ。
なので、別にこの人の脚本が好みじゃないとかではない。
ただ今回のこの映画、脚本が全然上手くない。
むしろ下手な部類だと思う。
まず過去回想が長すぎる上に、その必然性があったとも思えない。
映画を見たあとに原作の方も読んだんだけど、漫画ならではの回想表現をその満々やっちゃってる感じだった。
原作の方の岸辺露伴は「いつもの経験的な好奇心なのか、過去の慕情なのか判別つかないまま行動し、物語の終わりに初恋を認める」って構成だと思うんだけど、今回の映画はずっと初恋の執着で行動してるように見える。
それって、本来原作が持ってる「奇人変人な岸辺露伴のパーソナルな部分が垣間見える」ってところのコンセプト(だと僕は思ってる)と全然違うと思う。
あんなバレバレな感じじゃないだろ。
もっと矜恃とかプライドで隠そうとするだろ。
あと岸辺露伴なら「見るな」じゃなくて自分含めヘブンズドアで視力を奪うんじゃないかな。
そんで、経験的な好奇心に負けて目を開けるのが岸辺露伴じゃない?
SNSで評判のルーヴルロケでの撮影も、なんか貧乏臭いというか。「せっかく行ったんだから使ったれ」みたいで。ああいうのって、普通のカットとかそういうのでルーヴル美術館だから特別感が出るんじゃないの?
普段の描写のはずなのに、明らかに世界観が違うからこそ、特別感が出るというか
そんでその割には3分の2はルーヴルに行かないし。
とにかく、まあ、酷かった…
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