映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコのレビュー・感想・評価
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本作からでも十分に楽しめる「すみっコ」たちの日常を描いた映画第3弾。背景に経済的な仕組みがあり、物語の骨格を上手く支えていた。
お馴染みの「イントロ」がしっかりとしているので、特に予備知識がない状態で本作から見ても十分に楽しめるようになっています。
本編では基本的には誰も言葉を発さずに、映像上で「マンガのセリフ」の如く「ひらがなの書き文字」で声を発する「すみっコ」たち。
その「ひらがな」が読めない子供や、物語の流れを汲み取ってもらうために用意されているのが効果的なナレーションです。
第1作と第2作では男女の掛け合いのような形で行われていましたが、本作では本上まなみが一人で進めるも、普通にしっくりと来ていました。
本作では、タイトルにある「ツギハギ工場」が出てきて、ここがメインの舞台となりますが、背景に経済的な仕組みがあります。
これが意外と上手く物語の骨格を形成していて、メッセージ性も強く伝わってきて良かったと思います。
個人的には、この3作品の中では一番好きな作品でした。
エンドロール後に少しだけ物語が進みます。
泣くつもりはなかったんだよ...
なのに泣いた。少しだけど。
短い時間と少ない登場人物で、色々なテーマをうまくまとめていると思う。
少しシリアス・ハラハラな要素はありつつも、基本はほっこりやさしい世界。
今後もこのままの路線で行ってほしいなあ。
足音が良い
『映画すみっコぐらし』シリーズは、足音の違いをよく楽しむために劇場で観たい映画です。
ほとんどのキャラクターはポヤポヤとした可愛い足音なのですが【とんかつ】と【えびふらいのしっぽ】はサクサクしています。揚げ物なので。
足音以外の音も心地よいので、癒やされたいときにオススメです。
ストーリーは基本、暖かく優しいのですが、今作は前作までとは違う雰囲気のシリアスな部分があるので、そこで好みは分かれると思います。
また、今作の終盤アクションシーンは、とても大きな音があります。
その点だけ、小さなお子さまが観るときは驚いてしまうかもしれません。
ハンカチやタオル必須。誰かと行く事に意味がある作品。
すみっコぐらしは元々好きですが1作目、2作目はサブスク視聴&大人ひとりで行くのに少し抵抗があり高校生の妹と見に行きました。
公開終了日間近だったのもあり劇場内は数人ほど。勿論親子観客もいました。
すみっコぐらしが好きなのとタオル1枚濡れるほど泣ける内容なので今回は星5評価です。
【ちょっとした内容と個人的ストーリー感想】
内容はしろくまメインです。過去に関するシーンも複数回あるのでファン必見モノ。しろくま家族がとにかくもふもふだった……。序盤から癒されました。
その癒され要素も中盤から薄れ後半のカーチェイスでは子供が「怖い」と言ってしまうような雰囲気に。
個人的に苦しかったところは工場がブラック労働に変わっていってしまうところ。人間世界では生産数とノルマの増加、社内評価があってその世界に慣れている筈なのに子供向けに純粋に描かれているため尚更苦しくなります。特に残業シーンは胸が締め付けられました。
「自分の事を待ってくれている仲間がいるんだね、よかったね」
と言いたくなります。
すみっコの世界観とは思えない黒さがにじみ出ていて現実の自分と好きなキャラクターが同じ立場にいることに苦しすぎて涙が出ました。
おもちゃが町に増えるシーンは今までの公式ストーリーにいたキャラクター達(さとう店長etc…)もいたりしてホラーシーンに少しの癒しを足した
「分かっているからこそ興奮する!!!!!!!」
という感じでした。エンドロールもそんな感じです。
後半メインがこのシーンと言うだけあって少し時間が長く感じました。ですがカーチェイスシーンに持っていかれるので文句なしのハラハラ加減です。
【今作のテーマについて】
「壊れたから使われない、捨てられる」という現代社会ではよくありがちな無駄な大量消費・生産について大人としても、親に「おもちゃは大事にしようね」と教えられる子供としても両方考えさせられるテーマでした。
キービジュアルの「ここにいてもいいのかな?」
というのに繋がっているのかな?そんな感じがします。
おもちゃだけじゃない。食べ物(すみっコで言うとんかつやエビフライのしっぽ)、建物(作中ではこうじょう)………全てに言えること。
それに対してキャラクターたちがそれぞれ自分たちで訴えられるものがあるからこそこの映画が作られているのかなと思います。
【周りの鑑賞後の様子】
親子の観客は鑑賞後子供たちが「かわいかったー」という感じでしたが大人たちは内容の暗さやラストシーンとエンドロール後もあるせいか「うっっっ…………」「泣けたよ…………」という雰囲気。私もその1人でした。
妹も「面白かったー」ぐらいでしたが泣きすぎと考えさせられるシーンが多すぎて普通に笑えませんでした…笑
大人1人で行くのももちろん面白いと思いますが子供や家族といった人と行くと今作に対する見方や感想がそれぞれ変わるのでそういう面でも勉強になる一作でした。
サブスクリプションのシェアプレイでも楽しめるような作品。配信が待ち遠しいです。
古くても使えなくても、、、ね*
まさかの映画第三段!
人気ありますねーすみっコ達★
ひょんなことからおもちゃ工場で働きやすい始めたすみっコ達、最初はみんなで楽しくおもちゃを、作っていましたが、徐々にノルマが増えていき…
なんで?
何のために??
と、謎が出てくる展開は前作までになかった展開でしたね。
これを見た子供たちが少しでもおもちゃを大事にしてくれることを願います☆
メッセージ性としてはトイ・ストーリーに近いですかね(^^)
自身の存在意義
少し際どい気もする物語。
自身の存在感を誇示するためすみっコたちの力を借りるというのか利用するのだけど、その流れがとても穏やかな流れの中で描かれるが、どうしてもその点が気になってしまった。
物語上、その行為が簡単に許される。少し優しすぎるのかな?すみっコたちだから許されることなのかも。
良かれと思ってやった事が必ずしも相手にはそうじゃないってことを言いたいんだけど。
そして優し過ぎることが必ずしも良い事なのだろうかとも思ってしまった。
期待したいた作品では無かった
劇場版1作目が好きでもっとほんわかファンタジーを期待していました。
しかし中盤はほんわかしない話で期待していたものではありませんでした。
また歌もPerfumeではなく子供向けの歌の方が良かったと思いました。
泣く為に見たんじゃないのに…
前作はじんわりと泣かされましたが今度はもっと泣かされました。オッサンが。
序盤のしろくまとぬいぐるみのエピソードも故郷での幼かった時代の心暖まるお話でしろくまもそんな思い出があったのかとジーンと来るものがありました。
その話と平行しながらすみっこ達はくま工場長にさそわれおもちゃ工場で働く事に。
途中の話は割愛しますが、中盤からの展開が大人でもどうなるんだろうと見入ってしまう。
最初は楽しかった仕事も少しづつ忙しくなりいつしか心失う程に働く人を働かせ笑顔が消える…一人また一人と働く人が去って行きそれでも働かないといけない。
あのツギハギ工場ってこれ働く事で何かを見失った大人なのかな?って思うととんでもなく切なくなる。
それでもそこでしろくまの持っていた大事なぬいぐるみはこの工場で作られた物で今でも大事に持っているとの伏線、しかもこすると消えるくまのマークが消えていない。
それだけでもう涙腺崩壊。
ちなみに家族で泣いていたのはオッサンと5歳の息子だけ。
妻と娘2人は面白かったねー、でした😅
ほのぼの
5歳の姪のリクエストで一緒に鑑賞。
ただでさえ落ち着きのない5歳児。
いつも1人で鑑賞する身としてはなんとも落ち着かない中での鑑賞になりました。
絵柄はほんわか、本上まなみさんの声もほんわかで優しくて居心地良かったです。
姪っ子も「かわいい」「わぁ…!」と楽しんで見ていました。
が、ラストでは私も姪もじわじわウルウル…
古くなったから必要としてもらえない、がんばらないと忘れられちゃうみたいな(セリフはうろ覚え)
なんともせつない台詞もあったりでした
物も人も古くなっても大切にしなきゃって・・・
可愛いだけじゃない素敵なお話でした
観賞前にエンディング曲のこと見たんですけど
なるほどな・・・って思いました
曲としては悪くないけどこの作品のエンディング曲としては合わない気がしました
多少違和感は感じたものの、やっぱりすみっコ
すみっコぐらしの映画第三弾。
子供向け映画ではあるものの、大人が観てもほっこり感動できるのがすみっコ映画の作風。
今作もその流れは引き継いでいます。
今作のメインキャラクターはしろくま。
動きの少ないすみっコたちだけど、さり気なく仲間を気づかう仕草が優しさに溢れていて可愛らしい。
今作は、お仕事が一つのテーマになっているのだが、何やらいいように使われているすみっコ達に、暴走し始めるおもちゃ達と、何やらすみっコらしからぬ展開に・・・😅
すみっコの世界でにブラック企業!?って、多少の違和感は感じましたが、ラストのまとまりは今作も良かったですね。ほっこり心温まります。
ところで、個人的に黒のタピオカが気になったのですが・・・
今まであまり気にしていなかったのですが、1作、2作目でもあんな感じだったっけ?
終始我関せずといった態度がなんかツボでした😅w
すみっコ三作目
すみっコシリーズファンなので採点は甘めです。
でも今作も本当に良かった。すみっコ達が可愛いのは相変わらず、最後は涙しました。
今作は色んな要素がありより楽しめました。
・ホラー要素
→おもちゃが勝手に動いて街を占領するところとか工場に閉じ込められるところ、くま工場長の正体など可愛らしいタッチだから見てられるけど撮り方かえたら本当にホラーでは!?
・カーチェイス要素
・社会へのメッセージ
→過密な働き方や過酷なノルマを課すことへの警鐘、消費社会への疑問など。
・大岡裁きオマージュ
→本当にエビフライのことを考えているのは、、涙
みんなそれぞれ事情を抱えているから、泣いてるものを放っておけない優しさがある。私もこうありたいと思いました。
何といってもすみっコ達の動きが可愛すぎる!幸せな鑑賞時間でした。
これ凄い作品だと思った。
寓話としてアレンジされているとはいえ、
日本が斜陽になり衰退していく今の今まで
少女の成長や若者の恋、女性の自己肯定などといった
今更どこを掘り返しても陳腐にしかなりえない題材を馬鹿の一つ覚えみたいにトレースし続けていたこの国のエンターテイメント、ひいてはこの社会全体が直視を避け続け、まるで生ゴミを捨てるかの如くに徹底的に栓をし、何もない事にし続けてきた重いテーマに光を当て、そこに生きる人の痛みや孤独に寄り添おうとした稀有な作品じゃないかと思った。
創作物の中であえて弾かれていたモノを扱う限り、
ありきたりのファンタジーになりえるはずはない。
単調な工場労働、次第に厳しくなるノルマ、飽和する製造品、そして消耗していく自尊心。
どれもパステルカラーの優しい世界にはそぐわない要素であり、
生々しい現実の匂いがする。
大人であろうと子供であろうと不都合な現実を直視する事は例外なく痛みと恐怖を伴う。
拒否反応が出るのは当然。
他のレビューの傾向を見れば全くの想定通り。
そのような社会の苦しみを他人事と出来る人にとっては、
社会の恩恵を享受しつつもその痛みを共有していない引け目ゆえ
「説教」に映るだろう。
そして赤の他人が負う痛みをわざわざ理解する義務もない。
彼らにとっては社会から許された当然の権利を主張しているに過ぎないし、
それについて是非を問う気もない。
ただ、子供の見る作品にそんなものは不要という意見については、
それは違うんじゃないかなと。
綺麗におさまってよく出来ただけの物語なんてすぐに忘れてしまう。
こういう作品があっていいし、
むしろ存在するべきものだと個人的には思います。
個人的なことを言えば、
子供の頃、見終わった後に心の中で何かが燻る作品は、
心の中に大切なものとして今も残っている。
長々書いちゃったけど、
言いたい事はただこの映画が好きなんですって事。
すみっこはとてもやさしいよ。
表面だけをやさしく撫で、他人の哀れをその場限り味わって
いい人のままどこかに行ってしまうライトな「やさしさ?」じゃない。
彼らは踏み込んで、自分の深い傷を見せ、そして強く手を握り、
大切な人を自分たちの世界へ引き寄せていく。
街にあふれかえってる思い上がったナマモノの群れに
何一つ期待も愛情も抱けない人の乾いた心に届いてほしい作品。
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