劇場公開日 2023年7月14日

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「女子たち、スタイリッシュ、おしゃれ系、そしてウォン・カーウァイ」アイスクリームフィーバー バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0女子たち、スタイリッシュ、おしゃれ系、そしてウォン・カーウァイ

2025年6月26日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

癒される

カワイイ

面白かった。監督がアートディレクターだからか映像感覚がファッショナブルというかスタイリッシュで、音楽の使い方もアート的に一風変わってて、全体的にアートっぽい映画だ。だからといってストーリー性が希薄とか、前衛的でわかりにくいとかではなく、その辺はちゃんと映画になっている。アート系というかおしゃれ系映画とでも言いますか。2つの話の間の時系列がややわかりにくく、また全てをあえて説明しない部分もあるが、そのあたりは行間を読ませる小説的というか純文学的な感じ。

観てて、なんとなく90年代のウォン・カーウァイっぽいなと思ったら、監督のインタビューを読むとやっぱりウォン・カーウァイを含めた90年代映画のムーブメントや空気感を意識してて、それを再現したかったらしい。キャッチコピーの「100万年君ヲ愛ス」も、『恋する惑星』での金城武の台詞「一万年愛す」を連想させる。エンディングテーマが小沢健二ってのもいかにもという感じで、おお、と思ってしまった(別にオザケンファンではないのだが)。

出てくる人物が吉岡里帆、松本まりか、モトーラ世理奈、詩羽、南琴奈のメイン5人を含め、ほとんどが女子(松本さんは30代後半だが雰囲気が女子)で、男はほんの少しの脇役しか出てこない女子映画でもある。悪い人も極端にいい人も出てこない、等身大の彼女たちが描かれてるのも良い。女優さんはみんな上手くて可愛いんだが、セクシャルな(性的な)感じを全く描かないのも印象的だった。あと、どうでもいいけどモトーラ世理奈って松田龍平に似てる。

バラージ
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