君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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こんな解釈もできるのでは?
・映し出された世界について
「君たちはどう生きるか」という映画を見る中、そして作中の大叔父様の作った世界を垣間見る中で、
僕たちはジブリの過去作を思い出させるようなシーンをたくさん見てきました。
ちょっとメタな視点で見てみます。
作中の大叔父様は、過去のジブリ作品を彷彿させる世界を作りました。
宮崎監督は、過去のジブリ作品を散りばめた「君たちはどう生きるか」という映画を作りました。
「映画を作る」=「劇場という空間に世界を作る」と読み替えると、大叔父様と宮崎監督は同じことをやっています。
そして、それぞれの作った世界は、とても密接な関係にあると言えます。この認識が大事です。
・石について
"石"は"意思"や"意志"とのダブルミーニングだと思います。創作的な面で言えば、伝えたいこと、メッセージと読み替えて良いかもしれません。
世界を作るために積み上げたられた石はとても不安定な状態にあります。
これは、そのまま、自分の創作活動・創作意欲というものが危機的状況にあるという意味にとれます。
悪意のある石については、第3者からの悪意と取ることもできそうですが、自分の内面の話と取りました。
自分の思考や感情はキレイなものばかりじゃなくて、ドロドロした汚い部分もあります。
そういった玉石混交のたくさんの"思い"をふるいにかけてようやく見つけたキレイな"思い"こそ、作品として昇華された13個の"石"です。
大王が石を積み上げて世界を作ろうとして失敗します。
誰かに与えてもらった"思い"をそのまま使って世界を作ろうとしてもダメなんです。
どろどろした汚い"思い"に向き合って、その中からほんの僅かのキレイな"思い"を探し出す、産みの苦しみみたいなものがあって、初めて世界を作れるんだと思います。
13個の石は切って捨てられ、大叔父様の世界は崩壊を始めます。
自分の作品に乗せた13個の"思い"を切って捨てたんです。
大叔父様の創造した世界は宮崎監督自身が創造した世界と表裏一体で、それを崩壊させちゃったんです。
伝えるべき思いも、創造する場所も残されてないんです。
つまり、「僕はもう作らないよ」という監督からのメッセージだと受け取りました。
・映画館での視聴が絶対
作中の主人公は、大叔父様の作った世界に入って、石(意思・意志)を拾って、扉をくぐって現実の世界へ帰ります。
僕たちは、劇場という空間に作られた宮崎駿監督の世界に入って、何かしらの思いを抱いて、ゲートをくぐって日常に帰ります。
同じ構図になってますよね。映画館に行って映画を見て帰宅するという過程の中で、主人公たちと同じ経験をすることになります。
少し踏み込みましょう。
主人公たちは大叔父様の作った世界に別れを告げました。
同じように、僕たちは宮崎監督の作った世界に別れを告げてきました。
そして、今回、宮崎監督が作った世界は、過去の自身の作品を集めたような世界でしたよね。
つまり、僕たちは「君たちはどう生きるか」の世界にさよならする中で、宮崎監督が今まで作り上げてきたたくさんの作品にもさよならを告げてきたんです。
僕たちの約2時間は、宮崎監督の過去作を思い出して、別れを告げるための時間でした。
今作の映画体験は劇場で見て初めて完成します。リビングや寝室じゃだめなんです。だってそこはあなたの現実の世界なんだから。
劇場という特別な空間に作られた宮崎監督の世界に入ること。そして劇場から出て現実の世界に帰ること。この物理的なプロセス経ることに意味がある。
そうやって初めて主人公たちと同じ体験ができる。その体験を通して初めてさよならが言える。そんな仕掛けだと思います。
・タイトルについて
作中の主人公が石(意思・意志)を持ち帰ったのと同じように、僕たちは何かしらのメッセージや思いを現実へ持ち帰りました。
これは過去作からずっと同じで、僕たちは宮崎監督の作品からたくさんのメッセージや思いを受け取ってきました。
でも、大叔父様の世界が崩れるのと時を同じくして、宮崎監督の創造する世界も終わりを迎えました。
もう僕たちに新しいメッセージを伝えてくれることはないんです。だからこそ、今まで受け手でしかなかった僕たちがどうするかを問われるんです。
「君らしっかりしなさいよ」と発破かけると同時に、「君らはどこまでできる?」というある種の挑戦状といえるかもしれません。
タイトルと本編が無関係という事はありません。
・事前情報なしの是非
賛否あるかと思いますが、僕は英断だったと思います。
この映画の目的は、
① 何かしらの思いを抱かせて現実に帰すこと
② 宮崎監督の数々の作品に別れを告げさせること
この2点だと思います。
ターゲットは宮崎監督の作品に触れたことのある全員だったはずです。でも、それができないこともわかってる。
だからせめて、「ジブリ」、「宮崎駿」と聞いて劇場足を運んでくれる人たちにはメッセージを伝えようとしたんです。
そういう人たちに宮崎監督の作品とお別れをする時間を与えようとしたんです。
興行的な面はもちろんあったでしょう。
でも、それだけじゃなくて、造り手としてこの人たちに届けたい、届いて欲しいっていうのを形にした結果が、あのたった1枚のポスターになったんだと思います。
死んだ妻の妹とどう生きるか
妻が亡くなって、
1年経たない間に妻の妹を孕ませて結婚。
宮崎駿が描く家庭とか、
女性像っていつもどこかインパクトある人が多い
事前知識なしで鑑賞した感想は、
レビューで言われるほどわからんってことはないけど、
これが面白いのかというと疑問。
ジブリっぽい設定と台詞ではあるんだけど
なんか取ってつけたような、
ここでは私の力は弱まるわ
振り向かずに下がれ
みたいなシーンも気になったし、
王様インコが帰ってくるのもジブリっぽいけど、
どーでもよかった笑
冒頭の病院の火事の様子を見に、
階段を駆け上がるシーンだけ、
ジブリならではの躍動感に期待度が上がった。
ただ、
観終わったあとの考察を信じるとすると、
納得いくシーンはたくさんあったかもしれない。
最後のオウムが適当に積木を積み上げて壊して
時の回廊へ戻れのシーン
初見は銀魂にありそうな切り返しに
少し吹き出しそうになりましたが
考察通りなら
宮崎駿が時間をかけて積み上げてきた13作品を
商業主義の人間が適当に商売目的で積み上げたところで、
ジブリは救えない。
宮崎吾朗であれば、
血縁者だから救う資格はあったのだろう。
宮崎駿の悲壮と怒りの作品だったんですかね
そう思っといた方が幸せですよね
オウムだったのは、
やっぱり王蟲から来たのかな?笑
アニメは自叙伝の挿絵に過ぎない
『君たちはどう生きるか』
この映画の本質は徹頭徹尾『自叙伝』で、ファンタジー部分は『自叙伝の挿絵』なのだと感じました。
なので、物語的に『なぜ?』と感じたところは基本的に『本に取り憑かれた大叔父が、高次元の存在の力を借りて創造した理想の世界』に過ぎず、『理屈や道理なんてない』のが答えなんだと思います。
私達の多くが『君たちはどう生きるか』が理解できないのと同じで、作中の登場人物達にとっても『大叔父の理想の世界』が理解できないんです。
私達ですら理解できない世界を、主人公だけが理解出来た……。だからこそ後継者に選ばれたのです。
なので、作中に点在する多くの謎の伏線回収なんてものは作中になく、ここでがっかりする人も多かったのかなと。
制作側の目線で言えば、『こういうの描いてみたら絵的に面白そう……というか描いてみたい』だとか『あの本とあのアニメ大好きだからオマージュ入れたろ』だとか、その程度の意味合いのシーンも多いのかな……と。
もちろん、恐らくこういうことだろうと考察できるシーンも多く存在しました。
けれど、それは『物語を通して1番言いたいこと』ではないのです。
再度言いますが、この物語は宮﨑駿という1人のアニメーターの自叙伝です。
宮﨑駿が人生を通して積み上げてきたものは、アニメーションでしか表現できない。
宮﨑駿という男の人生がアニメと切っても切り離せないが故に、ジブリと切り離せないが故に、
『スタジオジブリ最新作長編アニメーション』の形をとっているのです。
ただ、だからこそ最後のシーンの『あばよ』というセリフいうが刺さりました。
培った技術や世界観をこれでもかと見せつけることで、
『これが俺の人生をかけて培ったものの全てだ』
『俺はこう生きたからな』という宮﨑駿監督の声が聞こえた様な気がして。
『君たちはどう生きるか』というタイトルの伏線回収がお見事だな、と。
通算5度目の、しかし今度こそ本当の引退宣言。そして、『君たちはどう生きるのか』という孫の成長を見守る老人のような……、後進への不器用な愛に溢れたラストであると感じました。
故に、自叙伝(書き下ろしアニメ付き)として見ると本当に面白い作品だと思います。
老年の自分語りを、説教などないままにここまでの作品に消化出来るのは彼の才能ゆえでしょう。
宮﨑駿という天才の積み上げてきた素晴らしい技巧に興味のある方は、間違いなく見ても損はありません。
序盤は良いですが…
それ程ジブリや宮崎駿が好きというわけではありませんが、気になったので観に行きました。
宮崎駿作品できちんと見たことがあるのは、「ナウシカ」「ラピュタ」「もののけ姫」くらいで、それ以外はテレビなどでちょっとは目にしているという程度のものです。
タイトルの元になっている本は未読です。
やはりアニメーションとして面白く、音響などもしっくりきますし、鳥や動物などの不思議な迫力のある描写も楽しめました。
ストーリーとしては、時代背景から来る緊張感や謎めいた雰囲気、実母と継母への心情やコツコツと武器を作る様子など、別の世界に行くまでの描写は良かったです。
しかし、別世界に行ってからは、個人的にはあまりしっくりこなかった感じです。
和洋織り交ぜたファンタジーな別世界を旅するロードムービーのような雰囲気は、個人的には好きではありませんでした。
いろいろな経験をして成長した、母の死を乗り越えて新しい母を受け入れることができた、というのは良いかとも思いますが。
戦争で母を失ったところをこういうファンタジーで癒されるという部分が、あまりしっくりこないというか。
母を訪ねて別の世界をめぐり、助けてくれる人間は女性ばかりというところには、母性というものに対する特別な想いは感じます。
大叔父が血縁者に後を継がせようとしたり世界を再構築させようとしたりする部分は、現実の理不尽な世界を再構築すべきだというようにも取れましたし、血縁や跡継ぎにこだわる社会や一人の手によって支えられているような社会は崩壊するというようにも取れました。
ささいながらも悪意のある人間が独裁的な立場に着くのは危険だというようにも。
戦闘機工場を運営しているらしい権力者的な父親や、戦闘機の部品らしいものを美しいなどと表現するなど、戦争に触れる描写はなんだか引っかかりました。
その時代のこととして、あえて善とか悪とかなく描いているのかもしれませんが。
何かモチーフにしている話やメタファーなどがあるのかもしれませんが、抽象的なことを羅列しているように感じた別世界のストーリーは、あまり乗れませんでした。
これまでの宮崎駿の作品世界を横断しているというか混ぜ合わせたというかつぎはぎしているというか、そんな風にも感じました。
これが宮崎駿のネオンジェネシス
最近多い抽象的な表現が多数あり根本のストーリーがはっきりせず展開が盛り上がりに欠ける
胸が熱くなって涙腺崩壊するシーンなどは個人的にはなかった
おばちゃんはエッチで弓シーンは格好良い
作画はエヴァの作画監督さんということで凄い枚数使ってそうで迫力があった
次世代へファンタジー世界の未来を託そうとするが断られインコに一刀両断されるシーンや現実世界に戻った主人公がファンタジー世界の物を気付かずに持って帰るシーンは皮肉と忘れて欲しくないという気持ちが良く乗っていたと思う
ナウシカ(原作含め)やラピュタが好きな自分としてはやはりSFに期待してしまっていた
スタジオの近くにはインコが多いのかなって思いながら映画館から帰りました
わたしはラピュタが好きだ
まず基本感想としては、
物語を作る側の人間として私はこれを肯定できない。
わかりやすくできたのにわかりやすくせず、
やりたいことやいろんな要素を好きに詰め込んで
バーンとぶちまけて涼しい顔してあさってのほう向いてそうな感じがなんかいや。
届いても届かなくてもいいんだ!っていうのは同人作品の考え方であって、商業作品でお客さまに楽しんでもらいたいっていう気持ちをなくしたこれは培ってきた評価と何やってもついていくファンを悪用した自己満、よくないアーティストの行き着く未来。と感じてしまう。
真心をこめたエンターテイメントでたくさんの人の心を揺らして感動させて人生に残る物語を生んできた宮崎駿はもう帰ってこないのかという寂しさをまずは覚えてしまった。
見つめているのに目が合わない感じ。観客として望まれていないんだという疎外感。
一方で、こうやって観た人に作品について綴る気持ちを持たせるパワーはすごいと思う。
わーすごかった、おもしろかったねーで終わらせず、フィクションについて真剣に考える時間を人々にもたらす。
わかりやすいを重視しすぎてこじらせつつある風潮と逆行する。一過性のものではなくちゃんと心に何かを残す。さざなみを立てる。
宮崎駿がやるからこそ効果は高いし若手にはできないことをやってあげて一石を投じているんだとすると、前述したこととは反するけれどそれは評価できることでもある、のかもしれない。
君たちはどう生きるか。フィクションづくりに関わる人々、これから関わるかもしれない人々に向けて限定的に問うているんだろうか。
もちろん限定的じゃないようにも受け取ることはできる。
だれだってつらい現実から逃避したくなることはある。架空の正しく美しい世界と、現実のいびつで汚い世界。正しさ美しさに依存して架空世界から戻れなくなった大叔父と、すべて呑み込んで現実世界で誰かと生きようと決めた主人公。どちらかといえば大叔父の方が後悔していて、主人公の方がきらきらしく見える。大叔父にはない成長が主人公にはあるから。
主人公のように勇気を持ってサバイブしてほしい、友だちがいれば汚い世界でも生きていけるはずだよ、と子どもたちはじめ誰しもの背中を押す作品でもあると思う。
それでもやっぱりそれに繋がる過程があまりに個人的で抽象的で私小説的だよー!!!!
でもなぜだか読後感は悪くないんだよなぁと思っていて、とりいそぎふたつの理由を見つけた。
①わからないことがたのしい
多くのクリエイターがわかりやすさを研究しているいま、こんなに潔くさまざまなことを「わからない」ままで済ませられて、だからこそかっこつけず心置きなく「わからん!!!」と言える気持ちよさ
それでもわかりたくて他人の考察にふれてみたりすることで、知的好奇心を刺激するひとときを得る
②懐かしいかつての児童小説の雰囲気
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」、ミヒャエルエンデの「モモ」など、迂遠的、芸術的な表現で子どもの心を養おうとする作品たちは過去にもあった。(例に出したものたちのほうがもうちょいシンプルで親切だったとは思うが)
そうしたやさしいものたちと似た温度で包まれて、子どもの頃に戻れるような錯覚は心地よい。
……
なので私はこの作品を手放しで肯定はしないけど、悪い作品だとも、時間が無駄になるとも思いません。
けどクリエイターでありながら
・この作品を手放しで褒める人
・「わからなかった」と言う人や酷評する人を否定する人
については、どんだけ考察たれてらしても、クソ浅しゃらくさ自己満エセクリエイターだなと見てしまいそうです。
宮崎駿監督の新しい作品が映画館で観られることは本当に嬉しい
多くの方が書いているように、娯楽作品としての完成度は高いと感じられず、最後まで期待を大きく超えるような瞬間がなかった。絵もアニメーションも美しいものの、かつてのジブリアニメ、宮崎アニメのスペシャルな何かが欠落しているように思えて。何か寂しい物足りない気持ちが残ってしまった。
私の知性と感受性の無さも多分にあるんだろうけど、そうであれば求められるものが高すぎるし、2回3回と観て少しずつ解釈を上書きしていくマニア的楽しみ前提のようなものも正直辛い。そのような楽しみ方もあって当然だけど、映画は初見1回でも十分楽しめるものであってほしい。なのでこの点数が限界。
全然正しくない気もするけど、私の1回見た限りでの考察は、
内向的で鬱屈した頭の良い少年が、母からの「君たちはどう生きるか」を読んで、世界や周囲の人間に対する新しい自己のありかたや価値観を獲得し、神曲をモチーフにした創作世界(塔)に挑む。
塔の原理を司る石は西洋からやってきた価値観や文化、資本主義や商業主義、消費主義的な、なんというかアメリカンゴッズ的な神だろうか。高畑監督ではなくこっちかなあと私は思った。このままでは崩壊を免れない創作世界(塔)の中で、これまで石の元で仕事をしてきた宮崎監督と宮崎少年が対話し決別した結果、現実と向き合い新しい創造の道を歩む。そんな意志表明のような作品。
もう一つの軸は、やはり母、母性、女性に対する価値観。ここも正直もっと強烈な独特の見せ方をしてくれるはずみたいな。
これらは全く間違っていたり、もっと難しい色々複層的なテーマもあるのだろうけど、すぐに2回目3回目を観に行こうとは今は思えていない。
ファンとして宮崎駿監督の新しい作品が映画館で観られることは本当に嬉しいし、引退を撤回し82歳になった監督がここまで芸術的でパーソナルな作品を出してくることにも戸惑いもありつつ、感動している部分ももちろんあり。
でもくどいけど、娯楽作品としても見られる完成度がもう少し欲しかった。
蛇足だけど、最後のシーンで宮崎少年が積木を一つ持ち帰ってたけど、これって積木は風の谷のナウシカでシン・ナウシカやるよー!的な伏線かなって思いました。
まさかのベックリン❗️
始まってすぐは、動画の動きに違和感を感じてしまいました。
過剰な人物や物の線の動きが、気になってしまった。
もう少しケレン味?省略の快感の様なものが、以前のジブリには、あった筈だと。
動きの過剰さに比べて、背景の密度の無さも気になってしまいました。
もっと緻密さや、世界観を脳内に想起する様な背景だった気がして、薄っぺらい感じがしてしまいました。
大邸宅も、離れの洋館や森、キーポイントの塔も、位置関係がぼんやりしていて、距離感が掴めなかったです。
良作の映画は、何と無くそういう舞台構造が、イメージしやすいモノだと思ってます。
自動車と人物の等身等も、以前の心地よいディフォルメから、微妙にズレてきている気がしてしまい、気になってノイズになってました。
そういう粗を感じてしまって、序盤に宮﨑駿氏の老いからかと思い、少し悲しく見てました。
話に非日常が増え始め、
彼岸?下の国?に入り込んですぐ、まさかの死の島!ベックリンの死の島のオマージュ?で、
びっくり‼️まさかジブリ映画に?
リドリースコットが、エイリアン・コヴェナントで引用した時は、苦笑いしましたが、まさか宮﨑駿が!っとビックリしてしまいました。
そこから先は、なんだか素直に見てしまいました。何も考えず唯々イメージを飲み込む感じで。
私は、千と千尋より本作が好きです。
宮﨑氏の説教臭さを感じる事なく、本作は見れました。
トトロの時の、私の心の琴線に触れるまででは無いですが、とてもシンプルな咀嚼することないイメージの羅列に、ある種の清さを感じました。
巨匠の終末作、黒澤明の「夢」の様な感じもありますが、それよりももっと腹を割った感じがしました。
宮﨑駿自主映画として、好きです。
なんかまとまらない文章、失礼しました。
勢いで、書いてしまいました。
後、宣伝しないとかの仕掛けは、プロデューサーの思いつきなので、どうでも良いですわ。
これで引退せずに、最後に超絶娯楽大作作ってくれたら、カッコイイかな。
パンダコパンダみたいな。
新作を受け取った喜び
印象 3つまで の中では怖い しか選べなかった。
村上春樹さんの新作も時期が近く、並べて何か書く人が多い。
私も並べたくなった。それは、ご両人とも、もしかして最後の長編かもと考え、自然と集大成のような内容になったかなということ。既視感とても多め。でも批判じゃありません。どの歴代の作品も好きだから確認作業は幸せです。
ただ、最後のつもりかもしれない創造主に反し、次も待ってますから!と思うのは欲しがりな受け止め手の性。
作中のゆるキャラ?ワレワレのように我々も作品を滋養としてふゎーとまた飛びたいです。
無秩序に、宮﨑駿の夢と愛が詰め込まれる
宮﨑駿作品はメディア用の表のテーマと自身が描きたい裏テーマがあるように思うけど、本作は「表のテーマ」が見つけられないほど作品が個人的。ジブリの集大成、スタジオの終幕を示唆するとともに、描かれていたのは現役を支えた仲間家族への感謝と愛と感じました。
半生をなぞったアート色が強い作品でありながら、エンタメとして成り立ってしまうこと自体が宮﨑駿がたどり着いた境地と思う。馴染みのアニメーション、聴き慣れた心地よい音楽、これらを“馴染みの”と思える豊かさにも気付かされながら、冒頭から書き込みの細かさやエネルギーに圧倒されて、この時代にまたスクリーンで宮﨑駿作品を見れること自体が胸にくる。これで育ってるからね!!!
起承転結も秩序もないのに感覚的に理解できてしまう。好きポイントでした。俺の人生を一言で括られてたまるか。そんな声が聞こえる気がするのは、事前開示やプロモーションを削ぎ落とす外側の姿勢や、作中のインコの大群が世の中への皮肉と感じられたから。
きっと天国地獄と比喩されていた下の世界は監督の創作人生そのもので、大叔父は自分自身。自分をはじめ、つくり手たちを呪縛から解き放ち、僕はこの生き方を選んだよ。これからの時代を担う君たちはどう生きる?と、問いかけられるというより、自分の半生をもって未来への裾野を広げてくれた感覚に近かった。
前向きな気持ちになったことは間違いなく、描くぞ、と奮い立っている。ああできればさよならなんて聞きたくなかった。
この夏はもう来ない
物語のある時から、テンポが速くなる。ハヤオが思い出したかのように、得意で大好きなことを描き始める。アクション、異世界、そして少女。夏休みが終わることを悟ったかのように。急ぎ足で。
この映画の制作中に、恩師でありライバルの高畑さんが逝去し、自身にも死が迫っていることを初めて意識したのかもしれない。
過去作のオマージュは、オマージュではなく、締め切りや予算に追われて当時描ききれなかった後悔を総括するための、描き直しなのかもしれない。それは夏休みの宿題だったのかもしれない。
花火大会のフィナーレのように、惜しげもなく繰り出されるあの玉この玉が、公開初日の満員のスクリーンで大爆発していた。
“Animation”
絵に息を吹きこむ喜びを。アニメーションの、原体験を呼び起こさせる、純粋な動機を、好奇心を感じろ。読むのではなく、考えるのではなく、見るのだ。
そこで観客も気づく。
あれ、これはもう見れないの?
夏ってこんなに短いの?
もうこの夏は来ないの?
宮崎駿、好きに生きてくれてありがとう。
【ジブリの奥深さが詰め込まれた素敵な作品】
事前の情報が何もなくワクワクした気持ちで劇場で観させて頂きました。
先に、観終わった時の気持ちとして、胸を熱くさせてくれる作品だと感じました。
これまで観てきた様々なジブリ作品を随所で感じることができる素敵な作品でした。
映画を観終わり劇場を出るために歩いている際、周囲にいた方の話し声が聞こえてきたのですが、あまり内容が分からなかったという方も多いのかなと感じました。
私個人としては、内容もスッと入ってきて、もちろん全てではないですが、宮崎駿さんが伝えたい何かを感じることができ,最後は何故かわかりませんが涙が少し出るような胸の熱くなる作品でした。
人それぞれ捉え方は異なると思いますが、これまでのジブリ作品の中でも私は非常に良かったと感じたので、気になる方は一度劇場で観ても良いのかなと感じました。
まさかの〇〇系
よくわからなかったなどの感想が多かった印象ですが、たまたま吉野源三郎著の『君たちはどう生きるか』を、読んだことがあったのでこの映画作品との妙なつながりにハッとさせられました。
小さな子供と見に行くのは少し難ありです。序盤はほぼほぼ怖い表現しかないです。
※ここからネタバレです
まさかのタイムリープ・異次元系でとても楽しかったです。
私は、眞人のお母さんであるヒミの言った(後に焼け死ぬ運命になっても)「素晴らしいじゃないか。眞人を産めるなんて。」が聞けて本当に感動でした。
ヒミが眞人に『君たちはどう生きるか』を渡してなければ、眞人はこんな逞しい決断はしなかっただろうと思わせられました。当たり前ですが無駄なシーンは一切なく、初めから終わりまで物語に引き込まれました。
私も誰かから何かをしてもらったり、何かをしたりお互いが少し関わるだけで後の結果は、良くも悪くも大きく変わっているかもしれないと感じました。もちろんこの映画を見たことで、明日の私は、小さなことでも今までの自分とは違う選択をするかもしれないと思いました。
珍しく説教系じゃなくてジブリでは一番楽しめました。
宮崎駿監督が作りたかった映画をみられる幸せ!!!
キャラクターがとんでもなくかわいいので、あれを公開前に出さない戦略、いいと思います。あれだけを見にもう一度行きたいです(行きました)
それから画面の表現力が尋常じゃないです。
きれいなだけでなく、伝わってくる情報、感情が多すぎて、
気持ちが動きすぎて、どうしたらいいかわからなくなります。
それがなんなのか考えることも楽しいです。
ストーリーも私は大好きでした。
別の世界、新たな視点から世界を見て、今はまりこんでいた世界を抜け出すというような。
でも難しくなくて、ものすごく楽しいし、上滑りの部分は全くないです。
最後にはぼろぼろ泣いていました。
天才の宮崎駿監督とそれをリスペクトして支えるスタッフの方々。
こんな映画を作って下さって感謝したいです。
私は過去作と比べてもかなりこの映画が好きです。
以下ネタバレです。
完全に地獄めぐりとか、ダンテ神曲のイメージで見ました。下は死者の国です。大叔父はそれを司る石と契約して、その国をより良いものに作り変える権利を得、その国の王になった。親族も王族の扱いです。けれど、連れてきた鳥は増えすぎ、飢え、全く上手くいっているようにみえない。悪意の石。世界が崩壊することを恐れているのは大叔父だけで、石はそれも想定内、どうせ人間なんてできるはずないと思っているようにみえました。壊れたら、元の地獄に戻るのかな?
夏子は眞人を守るため、後継者を産むために、自ら死者の国に行きます。眞人が迎えに来たとき、強く帰りなさいと言っていました。夏子は若いキリコや久子にも驚いていなかったので、多少事情を知っていたんじゃないでしょうか。久子と夏子には何の遺恨もないようにみえたし、久子が死んでしまい、眞人を現世に残すために後継者を産むと考えると、姉が死んですぐに義兄との子供を妊娠した理由も納得できます。ラストシーン、産まれた子供はやはり男の子でした(久子や夏子が後継者候補になっていないことを考えると、男でないといけない?)現世では勢いのある単純な(無神経な)雰囲気の眞人の父は初めから終わりまで部外者なのが、皮肉です。
もうひとつ、眞人は前半夏子を嫌い、むくれていたのに、母からの本を見つけたとたんに、ガラッと雰囲気が変わります。あれは秘密書的なものじゃなかったのかなと想像しました。夏子さんは好きで森に入ったんじゃないと思う、とまで言っていたし。
ラストシーンで眞人が石を触るシーンも良かったです。お母さんの娘時代に会えて、あなたを産めるなんて最高って言われて、火に苦しんで亡くなったんじゃないってわかって、良かったね。
全部完全に妄想です。
何の情報もなく映画を観るって、本当に新鮮な体験でした!
ジブリっちゃージブリ
冒頭の階段ダッシュ、やたらプルプル動くパンとジャム笑
あれこそがジブリ
ただ、ストーリーはありきたりで他人にオススメするほどではなかったかな。
あっちの世界に引き込まれて、海が広がってて、見えない何かぎ通り過ぎて、人型の黒い何かがいて。
デスストランディングかと思ったよ笑
宮崎駿による宮崎駿の世界の解釈を長編アニメにすること
2023年。宮崎駿監督。宮崎監督が引退を撤回して臨んだ久々の長編アニメ。「引退」とかあたかも自分の人生をコントロールできるかのようなことはやめたほうがいいってことですね。または、「引退」と言ってみたからやりたくなったかもしれないので、それも含めて、なるようになるしかない。
さて、作品はというと、これまた「宮崎駿の引退劇」を読み込みたくなる内容。物語は、第二次世界大戦中、火事で母を失った少年が主人公。軍事工場を経営しているらしい父はその後、母の妹と再婚してその実家の古い屋敷へと疎開することに。そこには不思議な塔があって、母(と新しい母となるその妹)の伯父がそこで行方不明になったとされている。少年は不思議なアオサギに導かれてその塔へと入っていく、、、というもの。この塔のなかではくだんの伯父によって不思議な「世界」の構築が行われており、少年はその世界を受け継ぐことが期待されている。これはもうどう見ても宮崎駿(伯父として表象)が築いたアニメの世界(狭く言えばスタジオジブリ)の後継という話だろう。宮崎駿がいわゆるアニメオタクを遠ざけていたのは有名な話だから、自信がつくった「世界」をそのまま受け継いでほしくはないのだ。少年が「後継」を拒否するあたりにそのあたりの「欲望」が現れていると見るのは自然だろう。
もうひとつ、重要なのはタイトルの「君たちはどう生きるか」。原作は大正から昭和にかけてヒットした小説。思春期の少年が学んでいく実践倫理学的な物語だ。この本を主人公が読むのは、父の再婚相手が母そっくりの叔母であることにもやもやを募らせ、しかも不思議なことが起こり続ける古い屋敷にフラストレーションがたまっている時だ。要するに、自身の内部の感情や道徳観では処理しきれない現実社会を生きるための、倫理的な道しるべとして外部から(死んだ母の残した本に偶然気づく形で)もたらされている。それまで新しい母となる叔母につれない素振りだった主人公の態度が変わるのはこの本を読んだ後だから、物語上の意味は明らかだ。主観的に素朴な感情をいかに克服して「人間」として生きるか。本作の場合、それが母の死を乗り越え、新しい母を救出し、異世界においても生き延びるすべを与えてくれる道しるべとなる。
つまり、片方に宮崎駿が構築してきたアニメの世界があり、片方に内的で主観的な感情の世界がある。「君たちはどう生きるか」という本はその両方を行き来しながら大人になっていく主人公にきっかけを与える重要な本なのだ。しかも、それをさらっと、ほんの一瞬だけ示すというところに、アニメーターとしての宮崎駿の矜持が見えるようだ。アニメはおもしろくなければいけないので、長々とタイトルの意味を解説すべきではないのだ。
ちなみに、細かい演出や映像の断片はどこかでみたことがあるといいたくなるものばかり。意図的な演出なのだろう。「宮崎駿の世界」を描いているのだから。
次世代へのメッセージ
大叔父様から眞人へのメッセージが、そのまま宮崎監督から視聴者へのメッセージとして読み取れた。"これまでの世界は崩れつつあるため、より善い世界を君の手で創ってほしい"という思いは第二次世界大戦下の当時に当てはめることもできるし、2023年現在に当てはめることもできる。そんなメッセージに対し、眞人は美しい世界で生きることより、悪意もあるし殺生も時にはしなければならない世界で生きていくことを決意したように感じた。過去作品よりも、よりリアルで生々しい実際の世界を映し出した綺麗事のない真っ直ぐな作品だと思う。
好きな人以外には薦められない。気になるなら観ておいたほうが。
個人的には、途中で映画館を出たくなった。
君たちはどう生きるか、私はこう生きた。
自伝「ふしぎの国の駿」
青鷺は鈴木さんだよね。
明確には言えないが色んな作品、人が出てる、ような気がする。
10年ぶりの宮﨑駿ワールドを存分に楽しませてもらった
1枚のポスターデザインからは想像がつかない展開の数々に、ワクワクが止まらなかった。
※この先はネタバレを含むため、ご注意ください。
空襲警報が鳴り響き、眞人の母のいる病院から火の手が上がる冒頭シーンから、時代設定が第二次世界大戦中ということがわかり、けっこうビックリした。
疎開先の駅に出迎えてくれた母の妹のお腹には、腹違いのきょうだいがいるというのは、当時は割とよくある話だろうけれど、素直に受け入れられない眞人の繊細な気持ちの描き方は流石の一言。
眞人が机の上に積んでいた本の山が崩れて片付けているときに偶然見つけた『君たちはどう生きるか』を開いたら、「大きくなった眞人君へ」と書かれた母の字があり、読み進めたページの上にぽたぽたと彼の涙が落ちるという一連のシーンにはグッと込み上げるものがあった。
自分がいなくなった後も大切な存在に残してあげられるものが、この小説ということも、宮﨑監督からのメッセージなのだと受け止めたし、ぼくもわが子に同じことをしてみたくなった。
本作にはいろんなキャラクターが登場するが、若き日のキリコさんは痺れるほどカッコよかった。切符のいい女性像は『天空の城ラピュタ』のドーラを想起したし、他にもこれまでの宮崎駿作品の登場キャラクターを重ねてしまう場面があった。
眞人の父親は戦闘機の部品を作る工場の経営者として儲ける人物として描かれていた。そして眞人も、望むと望まぬとに関わらずその財力の恩恵を受けていることがわかり、複雑な思いに駆られた。
眞人の「悪意の証」は、そういう自分自身を否定したい気持ちから付けられたのではないかと想像する。
「命の誕生」も重要なテーマとなっており、密接に関わるキャラクター「ワラワラ」もかわいかった。すべてのワラワラが無事に空に飛び立てるわけではないところがリアル。生命は誕生そのものが奇跡であり、神秘的なのだということを表しているように感じた。
魚、蛙、ペリカン、セキセイインコの大群に対して、唯一無二のトリックスター青鷺の存在感は抜群。擬人化されたインコたちもユーモラスだった。
お屋敷のおばあちゃんたちは「白雪姫」に出てくる7人の小人のように可愛らしかったし、冒険シーンはいかにもジブリ作品らしかった。
ラストは少し唐突な感じがしたことは否めないが、10年ぶりの宮﨑駿ワールドを存分に楽しませてもらったことは間違いない。
普通のSFファンタジーエンタテイメント映画として楽しめた。
ネットでは賛否両論あるそうですが、自分はエンタテイメント映画として楽しめましたね。
意味だのどうだの難しく考えずに、ジブリ作品を楽しみましょうよ。
気に入ったのは、若きお母さんの操る帆船。未来少年コナンのオープニングを連想してワクワクしました。
海はこっちの映画の方がずっと綺麗でしたね。なんせ半世紀のギャップがあるのですから。
若干、唐突に子ども向けのキャラが動いたりして‥まあ、ご愛嬌ですかね。
メタバースのターミナルの崩壊を防ぐため大伯父の足掻きが巻き起こした事件に巻き込まれた普通の少年の物語。
半世紀の間、宮崎駿作品を見てきた自分的には、決して好きな映画上位に位置しませんが、風立ちぬより好きな映画でした。
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