君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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プロモーションがなかったのは
あえてやらなかったのではなく、
やりようがなかったんだろうなーと思える作品。
この破綻した映画のキャッチコピーは、鈴木Pも思いつかなかったんだろう。
登場人物たちの行動の動機がすべて曖昧なので、感情移入しようがない。
主人公の少年が、アオサギや異世界に一切驚かないのも、不自然すぎて、主人公が無感情に見える。
千尋は、異世界にいちいち驚いてたから、応援できた。
白いモフモフたちも、もはや、あざとく見えてしまう。
唯一のメインビジュアルのアオサギの行動に期待したが、絵的にインパクトがあっただけなんだと分かった。ヒミにすべきだったが、絵的に弱かったのだろう。
他の方のレビューにあるように、大叔父が駿さんなら、確かに息子は、金欲主義の平凡な人間として描かれているけど。
偉大な駿さんの作品だからといって、たくさんの人が共感できるストーリーでないなら、ぼくも含めたバカには何も伝わらないし、劇場公開したのはエゴでしかない。
決めつけは視野を狭くする
いつものようにエンタメな映画と決めつけて観に行ったので、置いてけぼりになってしまった。
この映画はアートとして観るべきだ。
今作はこういう作品だと説明がない、いかようにも解釈が出来る。
これってどうなんだをそれぞれ持ち帰って解釈出来る。
そこが今作面白いところだと感じた。
監督曰く表層世界だけでなく深層世界を見つめるべきらしいです。
新鮮で贅沢な体験だった。先入観なく映画を見たのはいったいどれだけぶりか、、
映画の感想は、
とても画面が美しく、感情の起伏が激しすぎない内容で、
エピソード内で「世界ってそんな風にできてるものかな」という描写もあり
何か所か妙に納得したり。
世界の種明かしのような表現も多くて
何度か見ると必ず感想が異なってくる気がします。
再度見てみようかと思います。
この映画を見るにあたって「君たちはどう生きるか」の漫画版を
購入して読みかけていました。映画の前に読むつもりで。
ただこれがけっこう説教っぽく感じて漫画とはいえ文字も多く、放ってしまってましたが、
この映画の中の重要な役割であると思いますのでこの映画を再度観るときまでには
なんとか最後まで読んでみようと思います。
おそらくなにか感じるものがあると信じて、、。
面白かったのは、映画の広告や前情報がほぼない事でした。
贅沢というには逆な感じもしますが、最近特に大御所の作品で
なにも前知識なく見れるということはないと思います
よほど意識して遮断しない限り。
今回は予告どころかサイトもないし、パンフすらいまだに見せてもらえない
新鮮で楽しい体験でした。久々にワクワクしました。
すべて含めて星5にします。
良くも悪くも宮崎ワールド全開映画
早速、初日の初回で観てきました。
ネタバレなしで初回観た直後の浅い感想となります。
感想の前に1つ、情報皆無の予備知識0って、こんなに観る前のワクワク期待値って上がる⤴︎モノなんだなぁと改めて思いました。が、しかし、その分、良くも悪くも実際に観た時の期待値とのギャップはある程度、覚悟しておくのもまた必要なんだと思いましたw
今回の作品、一言で表すなら、先が全く読めない宮崎版異世界冒険モノ?って感じでしょうか。起承転結でいうなら、起承がゆっくり丁寧に時間をかけて描きすぎたせいか、転結の展開が詰め込みすぎの駆け足すぎで、異世界のルールや設定についていくのか大変で1回観ただけでは理解が追いつかない部分が多々ありました。あとは各キャラクターの行動心理も1回観ただけでは理解が追いつきませんでした。なので、なんとなく、こういうことなのかなぁ?ってフンワリした気持ちで、ずっと最後まで観ているような感覚でした。世界観や演出は今まで観てきた宮崎作品の詰め合わせのような感じで、集大成と言ってる方も多いようですが、集大成というよりはいつも通りの感じって印象でしたね。
画的にはさすが本田雄さんを作画監督に据えただけあり、キャラクターの顔立ち、動き共に、宮崎作品過去作の中でも1位、2位を争う程の素晴らしい出来だったと思います。
とにかく、あと何回か観ないと理解はしきれないし、観れば観る程、印象や感想も変わっていきそうな映画だなぁと思いました。
つまらない。なぜこの映画を公開しようと思ったのか?
ひどかったです。あまりにつまらなすぎて上映中ずっと早く終わらないかなと考えていました。完全にお金と時間の無駄でした。しょうもないにも程があります。
この映画を面白い、いい映画だとスタジオジブリのスタッフさん、キャストさんが本気で思っているのであれば私は相当感のおかしい人なんだと思います。この映画を見てスタジオジブリの今後が大変心配になりました。
この映画を宣伝なしにしたのは、あまりにひどいから予告やあらすじを出したら人があまりこないと思ってなのかなと思いました。鈴木さんはそういう意図じゃないと思いますが、そう思ってしまうほどひどかった。
こんなにつまらない映画を作ろう上映しようとするスタッフのいるスタジオジブリに未来はないと思います。こんな映画にいったい何年かけているんでしょうか?スタジオジブリの黒歴史になると思います。
以下ネタバレありです。要注意!!
主人公に魅力が全くない。でも声優さんは上手。異世界に行くまで長すぎつまらなすぎ。アオサギに何度も会っているのに展開遅すぎて肩透かしくらいまくり。アオサギが何者なのか、というか全員何者なのか最後まで理解できず。夏子さんとパパのイチャイチャシーンいる?
背景の絵がすごく上手いんですが、木など木の葉の揺れが全くなくてただ絵!という感じ。少しでも動きが欲しかった。お母さんが書き置きを残していた君たちはどう生きるかの本、読んで号泣してたけどそれだけだった。映画のタイトルなのにただ本読んだだけって。その後何が学んだ~とかのシーンもなし。登場人物みんな何がしたいの?行動意味不明。やっていること、起きていること全てが理解不能すぎて感動っぽいシーンも全然入ってこない。感情移入できない。何も共感できない。フリフリエプロンの女の子が呪文唱えるところなんか恥ずかしくて共感性羞恥。中盤~終盤ずーっと共感性羞恥。最後も突然終わってえ?て感じ。
最後米津玄師さんの歌が流れている間周りの人たちこの映画を見てどう思っているんだろう?ひどいと思ったの私だけ?と自分の感性を疑ってた。けど帰りに周りの人たちも理解不能みたいなことを言っていて少し安堵。
良かった点
白くて丸い生き物が可愛かった。この子たちが映るとテンションが上がりました。癒しは人を元気づけますね。次回作はこの子たちが主役の映画を見たいです。
宮崎駿は呆けたのか。
内容がとっ散らかっている。宮崎吾朗のゲド戦記を鑑賞し終えた宮崎駿の気持ちになった。未熟さではなく老いなのだろうけど。
この作品は宣伝しなかったのではなく、出来なかったのだ。
なぜならば、スタジオジブリ最新作且つ宮崎駿の最後の作品。誰もが大きな期待を胸に映画館へと足を運ぶ。
けれど見終わった一般大衆は口を揃えて言う。「よくわからなかったけど面白かった」。
一部の物好きを除いてわざわざ否定したりしないが、内心では期待値との差にがっかりしている。
宣伝というのは、ここがすごい!楽しい!見にきてね!というセールスだ。鈴木敏夫は観客の反応を予想できていただろうし、宣伝をしないことでその落差をさらに深く抉らずに済むよう、奇を衒った戦略を選択したのだと思う。
これならば「あとは観客の皆様の解釈にお任せします」「人それぞれの感じ方・受け取り方を尊重します」という雰囲気で躱わせる。
宣伝をしないことで客を煽らずに済む。だから勝手に期待して見に行った観客側の自己責任となるのだ。
大衆は「何やら知的で難しいがさすが宮崎駿だ」と感情の波立ちを一旦鎮めて帰路につき、結論は有耶無耶にする。だが現実に向き合い受け止めるとどうなるか。
「宮崎駿は呆けたのか?」
ジブリ美術館の短編映画を劇場クオリティで。
1人のジブリ好きが妄想して期待した方向性ではなかったが、表層の激しさやエンターテイメント要素が少なかった分、今まで以上に深部が気になる作品となった。
気になったこと。
・乗り物やメカアクションが比較的少ない
・身体の動き、動作へのこだわりが強い
・サブキャラの引き立て役キャラが比較的少ない
・モブキャラが多い(ペリカン、セキセイインコ、カエル、魚)
・過去の短編映画で使ったモチーフや自身が企画して他人が監督した長編映画のイメージが垣間見れる(ゲド戦記、アーヤ、アリエッティなど)
〜続く〜
宮崎駿の出がらし レクイエムは米津玄師
「創造的人生の持ち時間は10年だ」
今思えば紅の豚以降すでに出がらしだったのかもしれない。
内容的には宮崎駿の後継者いない問題を物語にした感じかな。
メッセージ性が強くても難解でもいいんだよ…でもせめて面白くしてほしかった。
全体的にジメッとしていて、ゲド戦記や思い出のマーニーの陰気な感じを醸し出している。
登場人物たちは掘り下げが浅く魅力なく感じた。
主人公含む登場人物たちは今で言う上級国民。
子供らしからぬ利発さだが、戦時中なのにのんきに妄想冒険するブルジョワジー。
火垂るの墓と平行世界だとはとうてい思えない。
まぁそれは風立ちぬと同じで宮崎駿の出生と関係があるのだろう。
これは高畑勲と宮崎駿の描く人々の視点に決定的な違いを出しているように思える。
ジブリ初期のスカッとする話が見たかった人にはがっかりな内容。
小学生のお子さんは連れて行かない方が吉。
コアな宮崎駿ファン以外にはおすすめできない。
劇場は満席だったがエンドロールで米津玄師の曲が流れてもお通夜状態。
本当にこれで終わり?といった雰囲気。
ジブリ異例の宣伝なし。
ひょっとしてこれって鈴木敏夫のペテン師級の手腕をもってしても上手く宣伝しようがない作品だからなのかも。
コケるんだったらせめて宣伝費は浮かせたいのかと邪推してしまう。
輪廻転生や子宮を思わせる表現、数々のメタファー、あげく流行りのマルチバース。
衰退していく創造的人生のなかで必死に紡いだ宮崎駿最後の物語。
宮崎駿の生んだ13個の積み木、存分に楽しませてもらいました。
本当にありがとうございました。
P.S.
もし…もしもう1作描く余力があるのなら、ジブリ初期の血沸き肉躍る冒険活劇をお願いします!!
インコの宴。
戦争中のある一家の話。
ただ者ではない鳥(青サギ)とその一家の息子が出会う事で始まるストーリー。
駿!駿?駿ちゃん!?何かストーリー分かりづらいし、終始眠いし、どうしよ!って感じでした(笑)久々に最初から最後まで寝落ちしそうだった!(笑)
平日にも関わらずいつもより鑑賞客多め!
そっかやっぱ駿作品が皆好きなんだな!と実感しました。
私の中で唯一の救いは一家の新ママがアニメキャラの割にいがいとセクシーで色気があり何と言ってもセクシーで色気がありました!
声優さんと主題歌側に力いれすぎじゃないかな!?(笑)
悲しいほどに…
娘と観に行きました。
私はただただ平凡な人間であることを痛感しました。
後半の多分一番盛り上がる部分近くまで、3度ほど寝落ちしてしまいました。
監督の映画は10代の頃からほぼ全作観てきました。どの作品も全てでは無いにせよ、大好きでした。
こんな事初めてで未だにショックです。
感想はこれから見られる方もいらっしゃるのでそっと簡単なコメントに留めます。
気になった部分のメモです。
あくまで暫定的な評価です。そして個人的な意見です。
以下は気になった部分をメモのような形で残してます。
ストーリーの流れとかは書いてません。戯言です。曖昧な記憶を元に書いている部分もあります。
●異世界はジブリ?
異世界のような場所へ行く事になるのですが、1つの解釈としてそこがジブリという場所そのもののように私は捉えました。それは物理的な面と精神的な意味でもです。
いくつか理由はあります。
・後継問題に関連すること。
・今までのジブリを思わせるシーン
・食い意地が張った鳥たち。
それぞれ書くと長いのですが、上記のような理由からです。
・大叔父に意見しに行くのに王様が命懸けだ、みたいな発言をしているのを見てクスッときました。私が抱いているジブリへのイメージからです。
・そういえば他の世界の文学作品を思わせる要素もあると感じました。大叔父が大量に本を読んでいたことが関係しているのでしょう。
●異世界がジブリだとして、そこを引き継ぐものがおらず建物が崩れていく事。
・もういいいやという感じとも取れる。役目は終えた。だからこれですっぱり終わりとも取れました。
・「元の世界で友達と生きていく」マヒトの発言でしたっけ?これはアニメ監督をしない選択をした宮崎さん自身とも言えるような。
●マヒトの父は、実際の宮崎さんの父?
・以前何で読んだのか忘れてしまったのですが、覚えている限りでは似通っている要素が多いように思えます。
●マヒトの父は妻が生きてる間に妹の方に既に手を出しているような?
・妊娠期間と時間経過をはっきりと覚えていないのですが、そう思いました。
・母の妹が異世界でマヒトに対して「あなたなんて嫌い」と発言したのは、好きな男と姉の子だからなのでは?序盤にお屋敷に行きマヒトが寝ているところを見る夏子は結構怖い顔をしていました。
●他にもあるのですが多いので以上です。
・我を学ぶものは死す
・石や積み木など。
●宮崎さん自身あまり深く考えてない可能性はありますが、その前提では考える楽しみが無くなってしまうので、無駄でも突拍子がなくても考えてみました。
情けの星1.5
継母のマタニティハイと精神的不安定さが気持ち悪い。
アオサギ男は生理的に無理。おばあちゃんたちのデザインも気味悪いし、父親の高圧的な態度にも拒否反応。
そんな中、主人公は強靭な精神で問題に立ち向かうのだが、その源になっているものが不明で感情移入できず、おいてけぼり。
ジブリのオーバーリアクションも拍車がかかり引くレベル。そんな血出たら死ぬわ。
タダでさえわけわからんストーリーなのに声優が下手くそで考えることを放棄した。
とりあえず妊婦の部屋に残り2本のタバコの箱を置くな。
理解するため、もう一度観ます。
突然にポスター1枚だけが現れたあの日から。。
公開まで一切情報を出さず、プロモーションもなし。宮崎駿監督が引退を撤回し10年振りに送り出した本作。
そのタイトルが
「君たちは、どう生きるか」
手がかりはあの鳥のポスター。
鳥には詳しくないのだが、さぎ?ペリカン?のように見えた。
全身白羽、クチバシが黄色く長い。金色の目とそこから頭にかけて青いメッシュが入っている。そしてよく見ると、
クチバシの中に目。。
鳥の被り物?をかぶっている何か?。。
私は映画鑑賞する際はなるべく情報を入れずに観たい派。無料パンフがゲット出来ればその程度。みなさんのレビューも鑑賞後、自分のレビューをあげてから拝読するのだが。。。
こちらが取りにいかないのと、あちらが出してくれないのとでは訳がちがったw
何も情報が解禁されぬまま作品を鑑賞するなんてはじめてだ。
(なんとパンフも公開後からの販売だそうです!)
舞台は戦時中。病院の火事で入院中の母を失った眞人は、父の再婚相手なつこ(実母の妹!時代?戦時中?という事もあり、普通の恋愛結婚とかではなさそうです。。)のお屋敷に疎開する。なつこは妊娠しており、父も喜んでいる。ほぼ無言の眞人。。
そのお屋敷であのポスターの「鳥」と出会い、本の読み過ぎで頭のおかしくなった(と言われていた)大叔父がいなくなった建物へ、入っちゃダメだというおばあちゃんと一緒に入っていく。。。
ここからはもう難解なのだが、監督の死生観をみせているのかなぁ??
全ては監督の頭の中。例えばパズルを机の上に全部どばっと広げる。そんなごちゃごちゃな絵をみせられているようだ。
なので理解しずらいのは当たり前で、「わからない」「つまらない」では勿体なくないですか?
問われています。
「君たちは、どう生きるか」
お手伝いのおばあちゃん達。ポニョのあのおばあちゃんだったり、湯ばぁばだったり、海賊のママだったり。どこかで見た事のあるお顔。みんなが眞人を守ってくれた。
バルス!的な塔の崩壊や、海、水、火の描写、なんとも不思議な生物など、監督自らの過去作へのオマージュとみられる箇所も多く、集大成なんだなと思いました。
しかし、繰り返してしまうが、私には難解であり言葉にし難いです。
だからといって、わかりやすいか否かで、本作を良い悪いと判断しては勿体ない!
欲しい情報が容易く手に入る今の時代、自分で考える事を放棄している現代人への警告、、とまでは大袈裟か。。
そして、もしかしたら監督から次世代へむけたエールなんじゃないかなと。
自分で考えて、選択しろ!
積み木を重ねる事を拒否した眞人。
先人の重ねてきた物の中から、自分で選択することの意義。
巨大になり過ぎたジブリブランド。
必ず結果を求められ、本当に作りたい物が作り難くなっている後進へのエール。
絶対的な存在になった(なってしまった?)自らの引退作として送り出してきた本作で全て壊してきた!まっさらにした上で、さぁ、
「君たちは、どう生きるか」
冒頭の火事の中、眞人が走っているシーンから泣きそうだった。
描写が素晴らしかった。
【”お前の手で、争いのない世を作れ。と大叔父は僕に言った。”不寛容で争いの絶えない現代社会に宮崎監督が問いかけた尊崇なメッセージが琴線に響く。ジブリの思想の集大成的な作品であると思った作品でもある。】
■今作の主人公、マヒトは第二次世界大戦中に病院勤務していた母を失う。
そして、一年後母の妹と父が結ばれたのを機に、父の軍需工場がある田舎の
豪邸に引っ越す。そこには、母とそっくりの夏子が待っていた。
だが、マヒトは夏子を母と認める事には抵抗があるようだし、学校でも級友から”軍需工場”の金持の子とみなされているのか、疎外感を抱えている。
マヒトは、故に常にキッとした顔を崩さないが笑顔はない。
◆感想
・序盤は「風立ちぬ」の風合を感じさせつつ、田舎の豪邸に仕えるお婆さん達(含む、老いた”キリコ”)の表情は「ハウルの動く城」の荒れ地の魔女を思い出させる。
更に、アオサギやオウムたちとの絡みのシーンは宮崎監督の初期ファンタジックな作品群が脳裏を過るのである。
・今作は、マヒトが且つては頭が良く大量の読書をしていた大叔父が、世界の均衡を保つために空から落ちて来た”塔”の内部にある異世界で、若き”キリコ”や”ヒミ”と出会う辺りからシーンの切り替えが早くなり、時間軸も1944年ではないためやや戸惑うが、キチンと観ていれば混乱する事は無い。
・マヒトはある日忽然と消えた夏子を探すために、異世界に入り込み様々な経験をする。
それは”キリコ”と小舟で海に出て魚を取り、二人で捌いたり、人語を喋るアオサギに、自分で作ったアオサギの羽で作った弓矢を射て、アオサギの嘴に穴を開けたりする。
ー 私はこの一連のシーンから、過去の宮崎監督の諸作品を思い出したし、マヒトの成長譚であり、彼が世界の不条理、悪意を知って行く過程であろうと思いながら、観賞した。-
・マヒトは”キリコ””ヒミ”そして仲違いの溶けたアオサギの協力の元、妊娠した夏子が石に囲まれた産屋で臥せっている所を見つけ、初めて夏子を”母”と呼ぶが、マヒトが産屋に入ったこと自体が禁忌を犯した事とみなされ、”オウムの王”が率いるオウムたちに執拗に狙われる。
ー 産屋のシーン等は、”穢れ”を連想させるし、マヒトが自ら頭を傷つけ血を流した行為との関係性も脳裏に浮かぶ。ー
■マヒトは”オウムの王”が追う中、世界の均衡を保って来た大叔父と異世界で出会う。
大叔父はマヒトに、”自分の跡継ぎにならないか。”と問うが、マヒトはそれを拒否する。
大叔父は、
”お前の手で、争いのない世を作れ。”
と言い、マヒトと”キリコ”は1944年に戻り、自分の母である事が明らかになった”ヒミ”もマヒトを抱きしめた後に、元の世界に別の窓から戻る。
ー 大叔父が、□〇▽の”石”で辛うじて世界の均衡を保っていた事は、観ていて容易に分かる。だが、それを支えきれなくなっていたので、第二次世界大戦が勃発したのであろう。-
<今作は、一人の孤独なる少年が異世界で経験した数々の事により、世の不条理を学びつつ成長していく姿を描いた作品である。
元の世界に戻ったマヒトは、赤ちゃんを無事出産した夏子と父と共に”世界の不条理、悪意と対峙し、争いの無い世を作って行くのだろう。”と思いながら劇場を後にした。
今作は宮崎監督の集大成的な位置づけとして観ても良いし、現況下の世界の状況を鑑みながら観るのも良い、多様な見方を許容する作品であると思う。>
■追記 2023年7月17日
多くの方が今作に対して”分からない”という視点で困惑したレビューを上げられていますが、レビューを上げていない方から多くの共感を戴いている事に対し、感謝申し上げます。
今作は拙レビューにも記載した通り、多様な観方が出来る作品であり、尚且つ宮崎監督が現況下の世界情勢に警句を発した作品であると、私は思います。
更に言えば、宮崎監督の作品は常に、自然の類稀なる描写の中で、人間の善性を表した作品でありました。
私は、今作はその点についてはブレが無い作品だと思っています。
何も調べず映画館へGO!
基本アニメは観ないし、特別ジブリファンじゃないですが、
意味深なタイトル、これまた意味深なポスター、しか知らされておらず、
この作品は何も知らない状態で観たい!と掻き立てられ、初日に映画館へ。
ネタバレがイヤなので、情報少なくレビューします。
『風立ちぬ』
『千と千尋の神隠し』
とかを連想しました。
考察いりますが、少し分からないとこが深いメッセージを感じました。
最後エンドロール直前、涙が溢れそうになった(笑)
個人的に感じたメッセージを思って(笑)
時事に添った映画だな。
宮崎駿監督の作品を映画館で観るのは初めてです。
本当に引退されるとしたら、なおさら映画館で観て良かったと思う。
予備知識ない状態で観てビックリした方が面白いと思うので、
何も調べず映画館へGOして下さい(笑)
エンドロールで明かされた声優陣もビックリだ(笑)
まず観てから、ゆっくり調べては、いかがでしょう?
題名負けしてない?
シナリオが全く統一性がなく、何をしたいのかわからない。千と千尋の後半の話を2時間見せられた感じ。大きな軸となる夏子探しと世界を救う的な話にすり替わってたり、パラレルワールド的な話かと思いきや違ったり、瞑想中の作品を出来ましたと見せられた感じ。もう2年から3年制作して完成ではないだろうか?
無理矢理時間無いから、ジブリブランドで大丈夫だろうとはならない。
サギ男がバロンみたいに導いてくれる物語だと期待してたのに‼️
内容は前から「冒険ファンタジー」と聞いていたので、メインビジュアルのサギ男が耳をすませばのバロンのようにかっこよく導いてくれる物語だと勝手に期待していたのですが全然そんなことありませんでした笑
サギ男はまさかのハゲ男で(結局何者!?)
キムタクのパパは最期まで絶妙にダサいし…
抽象的、概念的(?)なところが「海獣の子供」にちょっとにてますね🤔
でもジブリの最新作ってだけで感動!
うーーん
面白い映画かと言えば面白くはなかった。
監督の個人的な思いというか心情を描いた作品なのだと思う。
これもエンターテインメントの一種なのかとは思いますが、千と千尋やラピュタのような物語が展開するようなものをイメージするとちょっと違うかなと思います。
期待との乖離がショックだったので星1で。
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