君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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宮崎駿のジブリ映画総決算
宮崎駿のジブリ映画オマージュ集のような作品。
塔の中の世界はほぼほぼ旧作のオマージュ。
以下稚拙な考察。
大叔父は宮崎駿
マヒトは宮崎吾朗
インコ大王は鈴木敏夫
落ちてきた石はジブリ(もしくはアニメ映画?)
石の中はジブリの中で作り上げた宮崎映画の世界
大叔父が石を塔にしたのは駿がジブリを盛り上げてきたという暗喩
積木は宮崎駿の映画人生におけるノウハウや信念
大叔父(駿)はこれで世界(映画)を作れと言うがマヒト(吾郎)は拒否。
インコ大王(敏夫)がそんなもの下らないと破壊して大叔父の世界(宮崎駿イズムを継承した世界観)は崩壊。
石が壊れる(今までのジブリではなくなる)。
吾郎の手には積み木が一つ(駿の意志の欠片)残るがそれもいつか忘れられる。
駿の居ない世界で君たち(ジブリと視聴者)はどう生きるのか?
という映画だと考察しました。
考察以前の破綻映画
事前情報なしということでタイトルから「パヤオの説教映画か~」と思いつつも楽しみに見に行きました。結果、見せられたのはチャチな児童向け映画でした。
あらすじからメタファーだ自伝だと言っている人がいますが、そういう人はあらすじだけ読んで感想書けばいいんじゃないでしょうか。映画はあらすじだけではなく、作画・演技・脚本など細部に神が宿ると思いますが、この映画は人物描写からストーリー展開から整合性までクソです。誰とどのキャラを重ねていようが、そのキャラそのものや周辺の描写、ストーリーが駄目ならそれは評価するポイントには全くならないでしょう。
主人公は空襲で失った母を忘れられず、度々そのことを夢に見るなどの描写が序盤繰り返されます。そして、父は母の妹、ナツコと再婚することになるのですが、主人公は新しい母に微妙な感情を抱いています。
そして、失踪したナツコを探して異世界に飛び込みます。そこで主人公は少女の姿をした亡き母に出会います。特に正体が隠されているでもなく、初対面でナツコを「妹」と呼んだことで主人公にも母であることは分かっています。本人も空襲で死ぬ記憶もある様子。が、かなりの間行動をともにするにも関わらず、この2人の間の掘り下げは全くありません。別れのシーンになってようやく多少それっぽい話をする程度。序盤の描写は何だったんだよ。というか、少女の姿をした亡き母と出会ってほぼノーリアクションはないだろ…
そしてジブリお馴染みのいい感じの姉御枠ですが、お屋敷のお手伝いをしているオバアの若い頃が当てられています。…が、こちらも特に若い頃の描写があるとか2つの世界の繋がりを伝えるとかでもなく、特に脈絡のない繋がりで特に意味無し。
ナツコですが、異世界では産屋でちょっと会っただけです。が、異世界から帰ってくるときには手を繋いで仲良しになっています。「ナツコ母さん!」って言ったから仲良しになったのかな?雑すぎます。
そして、ストーリーですが、主人公の行った世界は人間の命が生まれる場所で赤ん坊はこの世界からやってきます。そこを統べているのが主人公のご先祖ですが、世界は崩壊の危機を迎えており、主人公への継承を望んでいます。そして、終盤にご先祖と主人公が対面し、継承するか否かの決断のその時…乱入したインコ大王(強キャラだけどモブ)が癇癪を起こして世界を破壊します。結果、なし崩し的に主人公は元の世界に帰還して終わりです。なんだこれ?
というかこの世界崩壊したら赤ん坊生まれないんじゃないの?なくなっても何も困らない世界だったのかよ。メチャクチャな幕引きでした。
最も印象に残ったのは、序盤の空襲シーンでの群衆と炎の描写の素晴らしさでした。音楽は悪くはなかったですが、「この曲といえばこの作品!」というような印象的な曲もBGMも特にありませんでした。
謎めいた雰囲気の少女、姉御肌の強い女性、ちょっとキモいけどコミカルなキャラ、美味しそうな食事などガワはジブリですが、内容は歴代と比べるべくもありません。
宮崎駿監督の遺作になるかもしれないこの作品があまりにも酷い出来でとても残念で悲しいです。(内容は酷いけど)セルフオマージュあるから素晴らしい!はもはや監督への愚弄でしょう…
シンプルに問いかけてくる
自分ならどう動くか?
今回広告もパンフもグッズ展開も一切ないと知っていたけれども、あの作中に登場したふわふわ癒しキャラのぬいぐるみは欲しかった。
全く先入観も予備知識もネタバレも観ずに挑んだので
ものすごい不思議なお話でえらい抽象的だなあと感じたものの観賞後色々考えてしまう作品だった。
冒険ファンタジーとして観れば幾度も訪れる危険にドキドキワクワクできた。
全く行動がブレない主人公で安心して見届けることができた
狡賢くちゃっかりでも憎めない青サギはいかにもハヤヲ作品らしきキャラ。
原題の原作は冒頭にちょろっと登場するので少なくとも全く関連がない訳ではないのね。
日本語字幕で鑑賞
ジブリワールド炸裂。
予備知識無し、公開されてからレビューも動画も何も見ずに行きましたがよく分からなかった、、
絵の良さとか世界観とかは「あ、今ジブリを見ている」とはなるんだけど内容が全く掴めなかった。
多分原作を見てる人は理解できるのだろうか???
今までのジブリはゴールを設定しないという危ない手法を突っ走ってきたけど引退作で失敗しちゃったかな。。
こりゃ考察サイト必須。明らかに子供向けアニメとは掛け離れちゃってると思う。
ただ、やっぱり絵の良さや音楽、ジブリ特有のキャラなどがいいんよな。。これの要素のおかげで退屈にはならない。見て後悔はないと思うけど2回目は別にいいかもって感じでした。
完全に賛否が真っ二つになる作品
色んな要素が散りばめられ、様々な解釈が出来る内容。
入り込めた人は色々と考えさせられ、肩透かしを食った人には何じゃこれ的感覚しか残らない…そんな印象。
これはもしや宮崎駿監督版「2001年宇宙の旅」か、と感じてしまった。
個人的には一度の鑑賞ではちんぷんかんぷん状態だったので、またもう一度観に行く事になりそうだ。
あとは、キャラ的にこれまでの宮崎作品のオマージュ的要素を感じたのと、声のキャスト陣の豪華さを感じた。
あのアオサギ親父役が菅田将暉君なのには本当に驚いたな。
観客のことを一切考えてない、自己満映像集でした
映画館で放映されたジブリ作品はすべて視聴済み。なかでも一番好きなのはナウシカで、ポニョまでのジブリ作品は大好物です。以下、そんなアラフォーがレビューさせて頂きます。
他の皆様も書かれている通り、ストーリーは難解…というより観客に「理解させよう、面白がってもらおう」という気がまったく感じられない、監督の自己満足でしかないものでした。
私にとって映画は、高いストーリー性とこだわりの映像技術、卓越した演出など多岐の要素によって成り立つ、大衆向け総合エンタメの最たるものです。ですので、ストーリー性が著しく欠如し、演出がまともに機能していない本作は、私にとっては「映画」ではなく、「ジブリが得意とするシーンを詰め合わせた映像集」でした。
「この映像集に高い鑑賞代と時間をかけるのはコスパ悪いな」という印象で、「映画館で観る価値はない」というのが最終的な感想です。
本作に関して絶賛レビューをされている方々に伺いたいのですが、この作品が宮崎監督・スタジオジブリの作品でなくても同じようなレビューを書けていましたでしょうか?
このサイトで書かれるべきは「作品に対するレビュー」であって、監督や制作会社云々「クリエイターに対するレビュー」ではないと思っていたのですが…もしも私が本サイトの趣旨を見誤っていたのであれば、それは申し訳ないです。(「宮崎監督の〜」とか「スタジジブリが〜」という主語を使った、映画作品に対するレビューとは思えないものが多数散見されましたので、質問したくなりました。)
ジブリ教信者の方々は教祖様の頭の中が覗けて満足なんですかね?
物語・エンタメが好きという普通の人は観に行かないほうがよいと思います。一応話の種に…というのであれば、年末ぐらいに放送するであろう金ロー版を録画し、4倍速ぐらいで観るで十分です。
これが宮崎駿の最後の作品…
映画を見終わったあと私だけが不満を感じているのかと思ったが、レビューを見て安心した。意味を見出そうとすれば何かしら見えてくるのだろうが、最後にしてはあまりにも残念。複雑過ぎてメッセージが伝わってこない。期待が大きすぎた。
見る事ができて良かった!
これが本当に宮﨑駿監督、最後の作品なんだなと、
エンドロールを見ながらひしひしと伝わってきました。
これまでのスタジオジブリの皆さんの名前があって、
涙を堪えるのに必死でした。
(我慢しないと鑑賞後も止まらなそうだった為)
田舎に避難してきてからは、随所に過去の作品を思い出させる場面がありました。見ていて懐かしく感じる瞬間が何度かあり、巡り巡って宮﨑駿に辿り着いたと思いました。
色々と意味があるんだろうなと思うシーンはいくつかありましたが、それよりもタイトルである「君たちはどう生きるか」というテーマが伝わってきました。
映画館には老若男女いて、改めて宮﨑駿監督の偉大さを感じました。
これから生きていく中でふとした瞬間、このテーマを思い出し、考えて生きていきたいなと思います。
飽きない面白さ
世間では酷評も目立ちますが、面白くない場面が何処なのか、わからないくらい面白い。
みんな生きてる、みんな頑張ってる、みんな色々あるけど、進むしかないよね。と、ざっくりした感情が沸いてきます。
絵がとにかくキレイ、効果音もキレイ、なんといっても、これが宮崎駿です。
力を抜いて見てほしい、楽しんで欲しいです。
宮崎駿作品をシアターで見れる喜び
表題の通り。
宮崎駿さんの新作をシアターで見れること、
これはなににも変え難い価値だと思う
内容は哲学的で、手放しに面白い!と言えるものではない
見た後にこれはどう言う意味?なんだったの?と考察が求められる。
美しい音楽と映像に浸るだけで十分楽しめるが、理解するには何回かみる必要がありそう、、、。
宮崎駿渾身の魂の叫び❗
これはもう「1986年のマリリン」ならぬГ2023年のハヤオ」の熱いメッセージ!
文句がある人は早く忘れてトランスフォーマーかミッションインポッシブルでもみたらいい!
まずもって80才も過ぎてよく頑張られましたよ。並の老人じゃないですよやはり。わしはわしの思い通りにやったった!お前らも思い通りに好きにせい!
的な熱いメッセージを受け取りましたよ私は。高畑ももういないしやりたいようにやったる!鈴木のことなんかしらん!富野も押井も庵野もしらん!めっちゃやったるど的な!!!
とはいえ転生物やマルチバースや天国や地獄や輪廻やようわからんけど後々また観たくなる観た人と話したくなる風にちゃんと作ってますよね❤
「私の後継者になれ」「断る」でお馴染みのワイズマンとキリコ(by装甲騎兵ボトムズ!!!❤)的シークエンスもありです!!
宮崎さんは作品毎に仮想視聴者を想定してらしたとお聞きしました。ハイジやコナンは実の子に。ボニョはスタッフの子供さんに。今回はどうだったのかなぁと思います聞いてみたいです。
今後もしTVのインタビューで出演されることがあるならNHKとかニュース23とかではなく金スマとかさんまのまんまとかバラエティ番組のハヤオさんを拝見したいですね徹子の部屋も可❤
まあしかし世知辛い世の中で文句言いたい人の多いこと!それが悪目立ちすること!
もっと寛大になれないものか?
もっと優しくなれないものか?
もっと許してあげられないものか?
許しや赦しがこれからのキーワードだと思っています❤
私はそう生きようと思っていますよ
ミヤザキハヤオさん!!!❤
すごい睡魔と闘ったけど
つまらなかったわけじゃないと思う。すべての謎が明かされなければならぬ!という映画の見方もしてないし、これで良いと思う。でももう一度見たいかと問われるとうむむとなってしまう。あの可愛いキャラみたいの苦手なんだよなー。
最近話題になった同名のコミックとは(ほとんど)関係ありません
宮崎駿監督の健在ぶりを実感でき、楽しく鑑賞しました。
引退撤回は今回に始まったことではないので置いておいて、7年かけて制作、は巨匠ならではですね。前作「風立ちぬ」から前面に出てきた(大人の)情愛(エロス)が全編にプンプン香っていて、このあたりを子どもたちがどう感じるのか、興味のあるところです。
前回の引退の理由の一つに「ファンタジーが成り立たなくなった世界」を挙げられていた宮崎監督ですが、今回のファンタジーへの入り口も戦中の日本という、今となっては一種のファンタジー世界であるところが、現代からファンタジーへとダイレクトにつなげることができる若い監督ら(新海誠や細田守など)に比べて物足りない点ではありますが、歴戦の勇士のようなアニメーターたちを従えて、手描きで描き出すイマジネーションの坩堝のような宮崎世界の新作を享受できることは、いち映画フリークにとってこの上ない幸せです。
今回は鈴木プロデューサーの計略もあって、未だ宮崎監督の言葉が表に出てきませんが、いろいろと蘊蓄を語りたくてウズウズしていると思うので、それらが溢れ出してくるのを耳にした後で、再び鑑賞したいなと思います。
ひとまず、パンフレットはいつ発売になるのかな?
ジブリの印象が変化した
公開後すぐの評価が別れていたことが気になり見に行きました。
今生きる人間はゼロから積み木を増やしていく訳ではなく、先人たちの失敗や愚かさを受け入れた上で積み木を増やし、安定させていくことが使命であるのだけれど、君たちはどういうふうに積み木を増やしていくんだい?
という問いかけだと受け取りました。
今までのジブリを彷彿とさせる表現が散りばめられていて、本当に最期の作品にするつもりなのだろうかと感じさせました。
特別ジブリが好きなわけでも、今までのシリーズを全て見たわけでもありませんが、自分の中にあったジブリのイメージが変わった気がします。
天才である宮崎駿の頭の中を、ジブリという作品を通してもっと見てみたいなと思いました。
ものすごい直球
一度だけ鑑賞。
謎の鳥や謎ワールドに行くなど細かな設定はわからない。
しかし終盤で主人公が大叔父に言うセリフこそがこの
「君たちはどう生きるか」という問いの答えなのだとしたら、これほどわかりやすくストレートな表現はないと思った。
そのクライマックスの場面でちょっと感動してしまった私にとっては、それまでの謎ワールドでのよく分からない事もよく分からないなりに積み重ねになっていたのだと思う。
そういう意味では現実の社会でも同じなのかもしれない。
また、小さなお子さんを連れた家族も多かったが、絶対に理解できなかったと思う。しかし、そんなちびっ子が大きくなった時に宮崎駿の新作映画を劇場で観たことがあるというのは大きな経験になるかも知れない。
見る者を選ぶ映画だが名作
端的に言うと見る者を選ぶ映画。
映画に単純なエンタメだけを求める人には向かないかも知れない。また子供向きでもない。
壮大なファンタジーの世界観で魅了するナウシカやラピュタ、可愛い子供向けのキャラで魅了するトトロやポニョとは全く異なる。
勿論そう言った要素もない訳ではないのだが、例えば、クリストファー・ノーランやデヴィッド・リンチの作風が面白いと思うタイプの人には名作だと思う。個人的にはツボの作品であった。
つまり、時間軸を行ったり来たりできる設定、抽象的なセリフ・描写を鑑賞中に自分の脳内で組み立てて1つのストーリーやイメージを作り出せる人にはこの上なく面白い作品で、何回も見返したくなる作品なのだと思う。
物語の展開やメタファーの散りばめ方は、千と千尋やもののけ姫に最も近いものを感じるが、あちらは本作よりもよりストレートな展開の作品である。
ここからは、本作のテーマやストーリーについての個人的な解釈ですが、ずばり本作のテーマは文明対自然というジブリ作品の一貫したテーマに加え、輪廻転生、死生観を感じさせる作品であった。文明という言葉の中には戦争や争いと言ったことを当然含む。
まず、文明対自然についてだが自然保護のテーマ、自然に生命が宿るアニミズム的な発想はジブリ作品が一貫して描いてきたものだ。トトロあたり迄は単純な自然保護であったのに対し、複雑性を帯びてきた最初の作品がもののけ姫で、あの作品では最後にアシタカはタタラ場でサンは森で別々に生活するが共に生きようということになった。初めて文明の存在を肯定しないまでも認可し共生するとした作品であった。
本作では、石が文明の象徴(人類の象徴)で 、木が自然の象徴として描かれています。石が悪意があり、木には無いと話していた。そして、最後は悪意のない石を並べることも拒否し、自分の世界へ戻るという結末となっている。
また、文明の象徴としては、戦争や争いが含まれる。冒頭太平洋戦争下を舞台とした場面と母の死から始まる点や大叔父の争いのない世界を作れというセリフからも表現されている。
次に輪廻転生や死生観という点では、天国と地獄の行ききの表現や、ワラワラが人間として生まれる過程などに加え、メタファーという点で、実母の妹であり継母である夏子との仲を取り持ち眞人を救ったのが"火"術を操るヒミであり"火"事で死亡した若き日の実母であったことにも表現されている。
このメタファーの手法や救出劇の展開は、千尋を救ったハクが擬人化した過去にも千尋を救った川であった千と千尋に類似している。
本作が素晴らしいと感じるのは、千と千尋同様に、霊が愛をもって助けてくれたこと、眞人や夏子に対する愛、母の愛を感じるので感動するのではないかと思う。
そして、最後の場面、眞人を産む為に火事で死ぬとわかっていながら、ヒミは元の世界に戻っていくのである。
そして、眞人の母が大きくなった眞人に向け残した本が吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」だったのであり、この本が夏子の捜索や塔と塔の中の時空世界に誘い、名前の通りまっすぐに生きることを教えてくれるのである。
本作は要約するとそういう作品である。
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