君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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キャンディーズの「微笑み返し」ですな。
つくづく宮崎駿は、商売上手ですな。(悪い意味ではないが、あざとい)
・「魔女の宅急便」では、ユーミンの曲をつかってママ世代に訴える。
・「ハウル・・・」では、当時人気のキムタクを声優に起用。
・「風立ちぬ」では堀辰雄の小説や、松田聖子の曲と同じタイトルにする。さらにユーミン の曲も使う。
本作では「君たちは・・・」の小説や、5年前の漫画版のタイトルを、内容にほぼ関係なく無理やり入れ込む。
映画の内容(映像世界だけ)は、過去の作品のオマージュで綺麗です。
昭和のアイドル・キャンディーズは、過去のヒット曲をオマージュした「微笑み返し」を解散前に発売して大ヒットしました。
でも、この映画はだめでしょ。
・疎開した少年の葛藤や悩みのエピソードが弱すぎる。
・大叔父の世界や、積み木のモチーフが弱すぎる。
終戦前後の少年の葛藤を描いた映画では、高畑勲の「火垂るの墓」の方が100倍染みわたります。見るのがつらくて何度も見たくはないが、1度見れば忘れられない映画に仕上がっています。
さよなら宮崎駿! もう出てこなくて良いよ♪
言い遺したいことがいっぱいアッテナ
宮崎駿の集大成なのでしょう。
過去作品へのセルフオマージュ(と言ったら大げさかもですが)が随所にあって、走馬灯のよう。
大まかに少年の成長物語らしい、というのは分かりました。
時代設定にしても人物設定にしても、必然性があってそうしたんだろうが、何のためなのか、何がしたくて何が言いたいのか掴めない。
アオサギを筆頭として、多すぎる老婆とか、キャラ変するキリコ、妊娠中の継母ナツコ、消えたおじ、とか何かのメタファーらしき存在がたくさんあるけど、何の比喩なのか良くわかりません。したがって彼らのパートのエピソードも同様によく分からない。
で、同一ストーリー上の話として全体の整合性を考えて読み解こうとするのでわけわからなくなるのかも、と思った。
宮崎駿は第一線の職業人としても人としても経験が長いので、思うことや言いたいこと(言い遺したいこと)がたくさんあって、それを集大成として全部、宮崎駿の個人的な表現でぶち込んだために、それぞれのキャラクターやエピソードが分かりにくく、とっちらかったのかも。
つぎはぎで一貫性がないので、ひとつのストーリーの上で動く一本の映画、というよりは「誰それのパート」としてオムニバスみたいに見たら良いか。
考えてみたら人の日常は必ずしも連続線上にあるわけではなく、ひとつひとつ脈絡があるようなないような出来事が集まり積み重なってできているので、案外これがリアルに近いのかも知れない。
それと、制作に時間を掛けすぎたのでは、とも思う。
7年の間に、日本のアニメ界では名作がたくさん生まれている。それらを見てきた観客の目も進化しているはず。なまじ長く時間を掛けたために、他作品を意識してあれこれ取り込んで修正して、それで冗長になったり散漫になったりしていないだろうか。
アニメーションはさすがで、「未来少年コナン」からの宮崎アニメ健在と思いました。
永遠に人に問いかけるテーマ
夢の中にいるような、非現実が現実として理解しているような空間の展開です。
おそらく、この映画が何度も見られる頃には、多くの込められた映像やストーリの仕掛けを見抜く人が多く出てくるだろう。ひょっとしてそれが声優のバックボーンや音楽とも紐づけされているかもしれない。
今は巻き戻しができないから、宮崎駿監督のメッセージは伝わっていないのだろう。
もちろん娯楽作品に難解な解読は、人によっては不要な議論だけど、未来の人類にも問いかけたい作品を目指しているような気がする。
この作品が化石になってしまうほど陳腐なものかもしれないが、それは未来の人々の判断に任される。
ひとりひとりに与えられた人生は、それぞれ時間や空間でまったく違うけど、これから生き抜く僕たちを含めて未来の人々に西暦2023年頃にパンドラの箱が開いてしまったことが言いたかったのかもしれない。
ごちゃごちゃしている
キャラクターが持つ目的や成り立ちが最初の方と最後の方で変わっている気がする。
やりたいことを詰め込んだらこうなったという印象で、あまり整理されていないと感じました。
あと1-2回作り直したら面白くなりそうな気がする。
かわいかった
おーって感動しながら観て最後は心がスッキリ
「難しかったね〜」と両脇の座席のカップルさんの正直な感想。そうだよねー展開が早くてなんで!なんで!と思っているうちに終了。
60代のおばちゃんとしては、ジブリアニメを何回も何回もリアル映画館で観てきた人としては、ありがとうー!宮崎監督😍この作品を作ってくれてと感動して涙が出そうになった。作っている時の監督はすごーく楽しかったと思う。過去に作ったあのシーンこのシーンを再度研磨して観せてくれる。ジブリアニメの各シーンが目に浮かぶ。そして終了となってあーしあわせだったと思う。そしてやっぱり頑張ろうと単純に感動する🥹
先程の若いカップルさんたちが『わからないからもう一回観よう〜』と話し合っていたー宮崎駿監督、大成功ですよ🥹わからなくてもいいのですよね🙂
インナートリップのお話
アオサギは、眞人の嘘が、外の世界に具現化したもの。
本当は、死んだ母が恋しい。夏子は受け入れたくない。
自分の本心を見て見ぬふりをし、覆い隠し、表面上は気丈に振る舞う眞人。
そんな眞人をあざ笑うかのようにこっちを見てくるアオサギ。
眞人は、アオサギが目障りでたまらない。実は、アオサギを生み出したのは自分自身なのに・・・笑
自分の嘘を覆い隠すため、アオサギを殺そうと弓と矢を自作し、アオサギを追う。
アオサギを追いかけるうちに、眞人は異世界に入り込む。
異世界=眞人=宮﨑駿の無意識世界。自分の内へ深く入っていくインナートリップ。
無意識のイメージの世界を日本最高の絵師が、アニメーションに。
見ごたえ凄いです。見に行ってよかったと、思いましたし、是非是非見に行ってほしいです!おすすめです!
意味が分からなかった、つまらなかったと感じた方は、現実世界的な理屈や、辻褄に合わないことが
気になってしまったのではないかと思います。寝てみる夢って、いちいち説明もないし、辻褄も合わないけど
面白いし、よく考えると深~い意味がありますよね。そんな感じで観るともっと楽しめると思います。
最初のお墓のシーンで出てくる「我を学ぶものは死す」は謎ですね。
そもそも誰のお墓なのか、伏線回収もなく、このシーンは何の意味があるのか、謎です。
ただ、直観で思ったのは、もはや日本アニメのカリスマになった宮崎駿が、後進に、自分を目指すな、
自分を崇めるな、宮崎駿がゴールだと思ったら、お前は死ぬぞ!と言わずにおけなかったのではないかと
想像しました。なんか唐突ですが・・・
夏子を取り戻すため、産屋に入り、一緒に現実の世界に帰ろうと夏子に呼びかける眞人に対して、
夏子は今まで見せたことの無い怒りと悲しみの表情で「帰りたくない!、あなたなんか嫌い」と。
その瞬間、ハッと今までの自分か夏子に向けていた心に気が付き、ひた隠しに隠していた本心に気付き、
その感情を認め、癒し、手放し、初めて素直な心で「夏子母さん!」と眞人は言えるのでした。
その時、本当の意味で心が通じ合ったのではないでしょうか?
今このタイミングで、自分の内に内に入っていく映画がメジャー本流の映画でテーマに選ばれたことが
すごい画期的なことだと思いました。
外の現実世界は、訳の分からない感じで行き詰っている風ですが、もしかしたら、これからの人類は、
外の世界ばかりではなく、外側と同じくらい自分の内側を観察して、無意識と意識を一致させることが
調和のとれた、皆が幸せな世界を創るカギになるのではないかと思います。
鈴木さんのプロモーション一切なし、予備情報一切なしは、自分にとってはドンピシャでした。
こういったテーマのお話を見せられて、新鮮な驚きで楽しめました。
全てのイメージに何かしらの意味、メタファーがあり、噛めば噛むほど味が染み出るスルメ映画です。
どのシーンにどういう意味づけをするかで、宮崎駿が何を考えているかを探っているようで、
実は、自分自身を知る映画にもなっていると思います。
「ポニョ」「風立ちぬ」が自分的には、もう一つで、ちょっと迷走している印象があったのですが、
今回、芯を食ったクリティカルヒットで、すごく楽しめました!
おそらく、宮崎駿の一番言いたかったことは、自分の内面に向きあって、自分の中にある悪意にも目をそらさず、
君たちは生きれるのか?それは君たちの選択しだい。
理不尽な現実世界でも、生き抜く覚悟が君にあるのか?(眞人は理不尽な現実世界で生きる覚悟を私たちに見せてくれています)
そして、力強く、生きてほしい。そして、人生を意味のあるものにしてほしいという願いではないでしょうか?
あなたは、どう生きるか?
色々な意味で話題作ですが、何故ここまで賛否が分かれてしまっているのか。
僭越ながら申し上げさせていただきますが、
本作に登場する山ほどのメタファーが、他でもなく監督の宮崎駿氏自身の、極めて個人的なメッセージへと繋がっています。
そしてーそれを、面白いと思えるか否か、ここで評価が分かれるのではないかと思うのです。
残念ながら私自身の評価は後者で、
そう言った考察によって、本作の難解なメッセージ性が分かった後でさえ、結果的に、面白さに結びついているとはどうしても思えないのです。
スピルバーグ監督の「フェイブルマンズ」に近いと思いますが、私は「フェイブルマンズ」も否定派です。
ただ、良かった点もあります。
作画は本当に見事でした。
ある火事のシーンの、炎で周囲がゆらゆらとうごめき、ドロドロと人や風景が溶けていくような描写。
あの鮮烈さは宮崎駿氏にしか出来ない職人芸でしょう。
そして、米津玄師氏の歌う、歌詞が内容にリンクしている主題歌も素晴らしかったと思います。
ときに、「君たちはどう生きるか」という問いかけのような不思議なタイトルですが、
これは即ち、「問いてる人」がいるということ。
その「問いてる人」は、やはり宮崎駿氏なのでしょうか。
自分は今までの監督人生の集大成を本作で表した。
そして、これを観た観客たち(君たち)の心に、今一度、問いかけたかったのかもしれません。
どう生きるか?と。
自分はどう生きるか。
映画館で観なくてもよいと思う
何も伝わってこない
最近上映された他のヒット作品に比べ、各映画館における一日の上映回数が少なく、さらには映画サイトでの評価も低いので、期待はせずにハードルを下げて観賞したのですが、それをも下回る内容の作品でした。
何がダメだったのかというと、とにかくストーリーがつまらない上に分かり難く、終盤近くまで何をやっているのかよく分からなかったです。さらにはテンポも悪いため、つまらなさをより強調することとなっています。そして、これが本作をつまらなくしている大きな原因だと思われるのが、主人公に魅力がないことです。主人公以外のキャラにもあまり魅力的なキャラはいないのですが、特に主人公には魅力を感じませんでした。
以上の理由から、当然物語に引き込まれるはずもなく、終始スクリーンをぼぉーっと眺めているだけで、この作品からは何も伝わって来るものがありませんでした。正直なところ、途中からは早く終わらないかなと思ってしまいました。期待していなかったとはいえ、ジブリ作品を観てこんな気持ちになるとは残念です。
最後に、本作からは、こだわり過ぎたが故に観客を置き去りにしてしまった庵野監督作品と同類のニオイを感じました。作品にこだわりを持つのは良いことだと思いますが、その大前提として観客を楽しませることを忘れてはいけないと思います。たとえ本作にどんなに深い意味やメッセージが込められていたとしても、つまらないものはつまらないです。
追記>
内容とは関係ないですが、事前情報を全く公開しなかった点や、分かり難い題名やポスターの絵、パンフレットの後日販売など、客目線ではなく、上から目線に感じてしまいました。そういった点においても本作は失敗していると思います。
都市伝説的要素を観る目的で見ました。
前情報チョロっと頭に入って更に観たくなり、観ましたが、トータルで悪くなかったです。
観に行く前のレビューで理解不能の印象が多かったので
まあそうなる(旧ジブリ作品の様な傑作ではない)よなーと思いましたが、意味不明が逆に観たくなり更に、少し都市伝説的要素がある?!などで観ましたがポニョなど映画館で観た後期ジブリ作品の中では1番良かったですね。
要素としては
セキセイインコ(鳥類の可愛いキャラにした)メインカラーは緑。
これでわかる人はわかると思いますが他に色々要素あります。一度数個、書きましたがそれで?となるのでご自身でお確かめください笑
やはりクリエイターというか宮崎駿ともなればとっくに真相を理解してると言いますか、いそれを作品を通じて最後に思い切って発信した感じだと私は認識してます。
表向き、何も考えないで観るとジブリ総まとめ的なシーンが多いのでそれを楽しめと?って思うかもですが
露骨にわかりやすく、ダイレクトな表現で理解しやすい作りには流石にできないと思いますね、普通に考えたら。
とにかく借り暮らしなんかよりよっぽどおもろいです。
シンプルな映画が見たい人には全くお勧めできません。
考察してなんぼ映画です。
一般的な観たまんまストーリー性ががあって面白いクライマックスがある映画ではありません。
言葉にはしづらいが嫌いじゃない
映画館にて鑑賞しました。
自分の周囲にも鑑賞した人が多いのですが、その方々の評判が正直あまり良くなかったということもあり、若干ハードルが下がり気味だったのかもしれません。ですが、自分としてはそんなに悪くないな、と思いました。手放しに面白いとは思いませんが、映画としては好きです。
まずはやはり映像が素晴らしいですね。最初の火事のシーンから目を見張る作画でしたが、この作画のクオリティはやはりジブリだな、と感じました。キャラクターの動きにも彼らの感情や人間性を分からせるような動き、また動きだけを見ていて単純に面白いと思わせてくれる感じは流石ですね。
ストーリー部分については1度の鑑賞で全てを理解しようとするのは無理だなと鑑賞中に思いました。途中からがっつりファンタジーで宮崎監督ワールドを感じました。ストーリーを追うのではなく、なんとなくどんなことを描いているのかを重視して見ていたら、いつの間にか涙が出ていました。正直どのシーンで泣いたのかも思い出せないのですが苦笑。
ということでタイトルにも書いたとおりなのですが、分かりやすく面白い!というシーンがあるわけでもないですし、すごい面白い、とも言い難いのですが、不思議と嫌いじゃないなと思える映画でした。
またしばらく期間を空けて見てみたいと思います。
大切なことは言葉にならない
かなり面白い
分からなくとも良い
世界の秘密
作品同様、言葉にも、文章にも出来無いので
感じたままに
①美術の美しさに人物も物語も何もかも持っていかれてしまう。ありゃアート。
本物の絵画に負けず、アニメーションの意地を見せてくれて嬉しかった。
②エンドロールに、最後のメッセージがある気がする。
主題歌も含め、あれが一番だった。
誇らしかったり 愛らしかったり
人の子が、子供によって父親になり、
最後にウチの子達どうだ!本当にありがとう…
って言ってる気がした。
③でも、またもや有名俳優ばかり…
調べてみれば、声優さんは時間毎、
俳優さんは、実写の通り作品で拘束出来るらしく、それで初期に色々モメたらしい。
有名なのは、イメージをそのまま出す為&鈴木Pの野望なら大人になってとても納得。
しかし、今回は情報が無いお陰か、最後の答え合わせみたいで、楽しかった。
④分からない事があっても良いんじゃない?
古に観た、もののけ姫が再演された時、
年を重ねたせいか、鬼の目に涙…
やっぱり、世界の秘密は時を重ねてしか
解け無い事だってあるのかもしれない。
⑤過去と未来をどう感じ、現在をどう生きるのか?
作者であり主人公は、
夢と現実は
不思議で、切なく、不条理で残酷だけど、
優しさ、暖かさ、豊かさも希望と一緒にあるんだよと
説教では無く、遺言の様に伝えようとしていると思う。
だからこそ、今を生きてる若い方も
是非立ち止まって一度で良いから観て欲しい。
私は、これまでを生き、
これからを生きるから、今は…星4点。
5点はいつかこれから…
じゃあな友達
これを見る前に色々なレビューを見た。
曰く
宮崎駿の自伝的アニメである。
主人公は宮崎駿の幼いころで、おじさんは今の宮崎駿。
アニメ界にバトンを渡す。
主人公は吾郎さんか?
自己陶酔のナルシズム映画
何度も何度も観ないとわからない。
等々・・色んな人が色んな感じ方を書いていた。
僕は、違うと思う、絶対に違うと思う!
そんな自己陶酔の、気持ち悪いアニメなんかじゃない。
アニメ界へのメッセージなんてありゃしない。
もちろん自分の息子に対するメッセージだってありゃしない。
単純にこの映画を見ている我々に対する、直線的でナイフに刺されているような
メッセージの塊だった!
単純にこんな面白い話は観たことがない。
僕は宮崎駿の最高傑作は?と聞かれたら「君たちはどう生きるか」と言う。
まず、一番はやっぱり宮崎アニメに独特の風の捉え方だ。
目に見えないものを、目に見える様に感じ表現する。
それは「大丈夫水面に重い風が見える」と言っていたナウシカの頃から何も変わっていない。
メカ等は宮崎駿の世界の一部ではあるが全てではないので出なくてもいい。
ただ、世界観はそのままで、宮崎駿の世界にどっぷり浸れる。
どこか「千と千尋の神隠し」のような世界へのアクセスであり。
どこか「もののけ姫」のようであり。
ポニョよりメッセージ色が豊かではっきりしていた。
各箇所に宮崎アニメの傑作が散りばめられていて集大成と言える。
次に作品にあるメッセージ。
宮崎駿は昔のインタビューで
「何度も宮崎さんのアニメを見ています」と言われ。
「それはいけない、こんなアニメなんて一回観たらいいんだ、あとは野山に出て自然に触れなさい」と言ってたそうだ。
それがそのままこのアニメに出ている。
気持ちの悪いアオサギ(僕の捉え方だと宮崎駿)
が別の世界に主人公(僕の捉え方だと観客)を誘う。
その世界に行って、母の妹で後妻の女性を「お母さま」と言えるだけ成長を果たす。
そして、その世界で「石(意志?)を積み上げてほしい」と言われる。
だけど主人公は言う「それは死んだ石だ、墓場の石だ、私は帰る」と
そう有って欲しい、こんな世界(アニメ)にいるんじゃなくて、野山に出て自然と触れ合って欲しいと言っていた、宮崎駿のメッセージがそこにあると思う。
それでも石ころくらいはこの世界から持ち帰って欲しい、
すぐに忘れても構わないし、多分すぐに忘れるだろう。
そして最後に「じゃあな、友達」と見てくれた我々に友達と仰ってくださっている。
その瞬間、僕は涙が止まらなくなった。。
本当にいい映画だった。
「ありがとう、友達、沢山の映画をありがとう」と言いたい。
考えすぎないで、単純な気持ちで見てほしい、
スリルあり、謎アリ、成長アリ、切ないメッセージありの、いつもの宮崎アニメだった。
※ちょっと主人公に対するレビューが多いので追加で書きます。
多くの方が言われているのは、主人公に感情移入が出来ない。
主人公がお金持ち。
主人公が何考えているかわからない。
主人公に魅力がない・・・等々。
えっとですね、今回の主人公はかなり人間的でありながら、凛々しくて、
とても魅力的なキャラクターだと思っています。
そもそも、これまでの宮崎アニメの特徴でもありますが、
男の主人公や登場人物は無口の場合が多いです(もちろん妙に饒舌な脇役のおじいさんとかは除きます)
もののけ姫のアシタカや、千と千尋のハク。
宮崎駿原作じゃなくてもハウルとかもあまり話しません。
パズーは話したけど、それほど饒舌というわけではない。
それは、彼らは感情移入する存在というよりも、凛々しく憧れる存在として書かれているからだと思っています。
そして、今回の主人公。
彼は自傷を行うほどどこかナイーブな一面もありながら、
時代背景からも男は男らしく成らねばならん、というのを無理して体現し、寡黙で凛々しく行動します。
彼は他の主人公に見られる超人のようなキャラでもありながら、
ナイーブな内面を隠す弱い人間なのです。
だから、凄い共感を覚えるし、とても感情移入が出来ると思っています。
今回の主人公を、他の絶賛されていた宮崎アニメと比べてみてください。
いつもの主人公ですよ。
そして、それでいながらどこかとても弱くて人間臭い主人公なのです。
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