「原作・脚本・監督:宮崎駿(82)という意味」君たちはどう生きるか ワイワイさんの映画レビュー(感想・評価)
原作・脚本・監督:宮崎駿(82)という意味
大ジブリファンというわけではありませんが思ったこと感じたことを書き留めたいと思い書きます。
公開から1週間たち、風の噂にて「訳のわからない映画だった。これを面白いという人は難しいものをわかっているふうに言いたいだけだ。」という評価を耳にし自分はどう感じるのだろうかと思い映画館に足を運びました。
結論から言うと面白かった。率直な感想です。映像、音楽、ストーリーどれをとっても大変感慨深いものでした。
映像、音楽はこれぞジブリと言わせんばかりの出来だったと誰もが言えるでしょう。
しかしストーリーはたしかに説明不足なものは多かった。
なぜそのような行動をしたのか、なぜその人なのか、あの世界はなんなのか等々疑問点を挙げれば色々出てくるでしょう。全てを説明できる人なんて宮崎駿さんしかいないのではないでしょうか。
私はそれらに考えを巡らせるのが面白かった。
このキャラクターはこの人、こういう人達がモチーフなのかな?このシーンはこういう意味なのかな?など他高評価の方が書いてくださっている内容です。
ですが低評価の方達が言うようにこの作品がもしジブリの看板が無かったら?宮崎駿監督では無かったら?と言われると面白くないと感じるかもしれません。
今までのヒット作の様なわかりやすさや爽快さはないでしょう。
低評価の人と高評価の人の違いはスタジオジブリに関するちょっとした知識があるかないかやシーン1つ1つの意味を考えながら見ているかどうかによるのではないかと思います。
ですがシーンの意味を考えながら見る方が偉いとかいう話は全くなく、制作側の裏の意図?を読み取らなければいけない作品は興行的にもいかがなものかという意見なども同意できます。
しかしこれはジブリ作品なのです。宮崎駿監督(82歳)の作品なのです。
今まで何十年、何作品にもわたってどんな世代の誰が何回見ても一緒に様々な世界を楽しめる作品を作り続けた宮崎駿監督の最後になるかもしれない作品なのです。
暴論に聞こえるかもしれませんが最後くらい好き勝手やってもいいじゃない。わかる人にしかわからないメッセージが込められててもいいじゃない。映画と言っても所詮2時間程度です。詰め込める内容にも限りがあります。もっと面白おかしくわかりやすくしようとすれば宮崎駿さんならできたのではないでしょうか。
宮崎駿さんが伝えたかった、やりたかった「君たちはどう生きるか」をジブリ作品として作り上げたのが今作なのだと思いました。
宮崎駿さんの積み立てた積み木が私は大好きです。
ありがとうございました。本当にお疲れ様でした。
(もう1回くらい引退詐欺してもらえるのを期待してます)