「あれは宮崎駿作品とは言え無い」君たちはどう生きるか まじでさんの映画レビュー(感想・評価)
あれは宮崎駿作品とは言え無い
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世界観や、あらすじ、登場人物の背景は宮崎駿が作ったんでしょう。でも、作品全体をまとめあげる作業はしてないと感じました。人物の表情が死んでるのはあらすじからその場にふさわしい表情を読みとる想像力が欠けてるからでしょう。パンにジャムを塗り過ぎるのは良い食事が何か知らないからでしょう。美味しいと台詞を吐き、美味しそうに食べない。口の周りにジャムを付けすぎてあまつさえそれを拭き取った。相手が母と知って思春期の少年があんなハグをするのか?継母はあんな矢を射れる判断力や経験があったのか?何故あの世界を知っていたのか、何故帰りたく無いと言ったのか、何故妊婦は無条件に保護されるのか、門の先には何があったのか、巨大な船は遺体を埋葬出来るほど土の層があったのか、婆の人形、キリコは持ち込まれたから、いいとして、他の婆の人形はどこから調達したのか、数えるのが難しいほど納得出来ないまとまりの無い行動、回収されない伏線を残した。
宮崎駿は昔、「嘘のレベル感」と言う話をした。(殴って血を吹いても、次のカットで全快出来るギャグマンガであるとか。)あの世界の嘘のレベル感は、塔の中と外で分けられているかと思ったが、蛙の大量発生や人語を話してしまう青サギなどで十分に分けられていない。
鉄則や、大事にして来た丁寧な仕事を投げ出し、過去作から劣化流用した表現が散見される本作が宮崎駿本人の作だと本当に言うのであれば、もう今後の作品に期待する事は何もありません。
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