「宮崎駿監督の集大成」君たちはどう生きるか haginoさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎駿監督の集大成
ここまで何も情報が明かされないまま見た映画は初めてかもしれません。
あらすじもキャストも主題歌も、それどころか予告さえないのはびっくり‼️
それが逆な興味をそそられました。
実際何もない方が映画そのものを純粋に楽しめるかもしれません。
とはいえ、初日に話題になったから、キムタクやら菅田くんやら、米津さんやら、、とわかってしまいましたけどね。
でもストーリーは知らないまま見ました。
最初戦時中の話?と思いましたが、そういうわけでもなかった。真人の母が入院する病院が火事になり、亡くなってしまった。
その後地方へ疎開し、父が真人の母の妹ナツコと再婚する。
疎開先では学校に馴染めずいじめに遭ったりする。
そんな中、家の近くにある不思議な建物、そして人の言葉を話す青鷺と出会う。
ナツコが帰ってこないので、森へ探しにいくと、真人と一緒に行ったキリコは建物に取り込まれてしまう。
森の中の穴を抜けていくところはトトロみたいだし、トンネルくぐるところは千と千尋、ラピュタみたいに建物の外にある木の根をつたっていくところとか、海のシーンや魚を捌くところ、トーストにジャム載せるところとかはポニョ、建物の中で出会う男性のシルエットや階段、扉はハウルみたい。
もののけ姫のこだまみたいなワラワラとか、父の働く軍需工場の部品がならべられるところは風立ちぬや紅の豚、鳥はナウシカみたいだし、鳥がしゃべるのは魔女の宅急便みたい。
そんな感じで監督が手がけた12作品の要素が散りばめられていると思いました。
他の方のレビューにありましたが、13の石はその作品数の象徴で、もう自分の世界はこれで終わりだから、次の世代へ君たちが繋いで行ってくださいというメッセージ性もなるほどなあと思いました。
深い作品でした!
もうこれで本当に最後だと思うと寂しいけど、、生きるとは何か、ということをいつも考えさせられました。
ありがとうございました。
>二回目
真人が不思議な世界であったヒミとキリコは、昔母が一年ほど行方不明になったことがあったとあったから、その時のことなのかと思った。
母だけ行方不明になっていたと思うが、キリコも一緒に扉を開けて帰ったということはそういうことなのかな。
たくさんあったおばあちゃんたちの人形の中から、キリコだけ人形を持ち帰ったのは何故だろう?
予感してたのかな?
宮崎作品は瞬きするのも惜しいほど緻密すぎる、、
なんかこの一瞬で何かを見落としてる気がする(笑)
積み木を自分で選びなさいと言って断ったところ、人から与えられたものでその世界に籠るか、それとも自分で自ら切り開いていくか、そういう選択かなと思った。