「思ってたのと違った」君たちはどう生きるか 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
思ってたのと違った
「宮崎駿が新作を作る」「タイトルは『君たちはどう生きるか』」だという情報、そしてこれまでの宮崎駿のフィルモグラフィーを思い起こせば、きっとスクリーンから駿じいさんに説教され続ける事になるだろうと思った人は多いと思うし、僕自身もその一人だった。
それでも、子供のころから宮崎駿に散々楽しませてもらってきたのだから、それがどんな作品であれ最後まで付き合うのがファンとしての筋だろうと映画館に足を運んだわけだけど。
少なくとも事前に思ってたのとは全然違う物語だったし、冒頭のシークエンスには度肝を抜かれた。
内容は、物語としてもアニメ表現としても、ほぼ宮崎アニメのセルフオマージュというか、むしろ本人が語る宮崎駿史という感じだったけど、個人的には黒澤明の「夢」に似てると思った。
物語とか映像が――っていうんじゃなく、作品としての手触りや匂いみたいなのが。
好き嫌い、賛否は分かれる作品だと思うけど、個人的には2時間4分大いに楽しんだし、見ようか見るまいか迷っている人は観に行った方がいいと思う。
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