「残された私たちへ向けた『遺書』」君たちはどう生きるか ayacoさんの映画レビュー(感想・評価)
残された私たちへ向けた『遺書』
開始早々に涙ぐんでしまいました。
<こんな描写はあなたにしか出来ないよ>
と、胸が熱くなりました。
スクリーンには、生きた『駿ぶし』が存分に描かれています。
彼が作り上げてきたジブリ作品の面影が『思い出たち』がここにも、あそこにも、ふんだんに散りばめられていて、宝石箱の様です。
どなたかも書いておられますが、まるで宮崎監督の『走馬灯』を観せて貰っている様な、そんな映画なのです。
宮崎監督の作品は、これで最後かも知れません。
リアルタイムで、公開初日に宮崎監督の作品を劇場で見られるなんて、こんな贅沢なことはありません。
私は今日、彼の『遺書』を観ました。
そんな気がしてなりません。
ストーリーとしては、考察が必要なシーンが多く『何かを比喩しているんだな』『なんのオマージュだろう?』といった視点を持てない方は、少し退屈かも知れません。
一緒に観ていた相方は『つまらない、眠かった』という感想を持った様です。
この映画は、大衆を満足させる為に作られたものではないと思うのです。
宮崎監督が『最後に好きな様にやらせてくれよ』と言って、筆を取ったのではないか?と勝手に妄想しています。
人は死にます。
どんな天才でも、いつか必ず死にます。
『俺を見ろ、俺はこう生きた、君はどうする?』
そんな声が、私には聞こえてくるのです。
宮崎監督、あなたが現役で輝いている時間を、共に生きる事が出来て、幸せです。
魂で生きるとは、魂を表現するとは、こういう事を言うのだと、教えて頂きました。
本当にありがとうございました。
P.S 考察が得意な方!私には読み解けない部分が多くありましたので、レビュー待っています!
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