劇場公開日 2025年3月21日

「中国アニメの良さを実感できる作品。」ヨウゼン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0中国アニメの良さを実感できる作品。

2025年3月26日
PCから投稿

今年92本目(合計1,634本目/今月(2025年3月度)26本目)。

 この作品、吹き替え版と字幕版があるようですが、吹き替え版しか(事実上)放映されていないのが残念ですね(近畿圏でも見つからず)。

 最初に中国映画お得意の(?)例の放映許可証がどうこうの話はでますが、古代(殷のころか)を舞台にしたテーマなので、「共産」とかというような用語も出てくる余地が根本的になく良かったところ(この古代中国を舞台にした映画でさえも共産主義ヨイショされても理解に詰まってしまう)です。

 この映画の良さは(字幕版を見ていないので字幕版との比較ができないものの)、中国アニメ作品の底力といったところを見せられたという部分に大半くると思います(ここの予告編などでも見られる通り)。テーマは一応「古代中国」という扱いで描かれているようですが、具体的な歴史が問われるような展開にならない(古代の中国の実在する王朝をモチーフにした架空の国か)のでそこも良かったところです。また、中国映画というと字幕の抜け(看板などの漢字が何を指すのか不明)がありましょうが、いかんせん古代中国の架空王朝という設定か、そのようなものはほぼほぼ見当たらない。あって数か所だったかな。展開については多くの方が触れられているのでここでは省略します。

 しいて難を上げるとすると、吹き替え版しか事実上放映がないので、中国映画でしばしばみられる「カタカナや聞き取りだけでどの字をあてるか一見すると理解が難しい(このタイトルでさえカタカナ。漢字にすると文字化けするような難しい漢字になる…わけではないおものの、常用漢字外(漢検2級程度が一つの目安)か)」「数回だけ出てきてあまり登場しない人がいる」とのことですが、前者は吹き替え版しかないので仕方がないし(有料パンフ買うとよいかも)、後者はこれまた他の方も書かれていますが「続編あるよ」ということなのでそちらで触れられる扱いなのでしょう。

 アニメといえば日本のアニメは基本的に見たい映画の間と間に時間があるときに選ぶ感じになりますが、先日のflowといい外国(アメリカのアニメはディズニーさんが多めかな)のアニメは良かったな、といったところです。

 採点上特に気になる点までないのでフルスコアです(字幕版がほぼない(というか、日本国内で放映している映画館あるのかな?)点が気になったものの、大人の事情(吹き替え版にすることで駆け出し声優さんの宣伝にもなる?)というところもあるでしょうし、ニッチな作品になるので映画館側も選択の余地がない(かつ、今週は教皇選挙等が大量の枠を埋めているのでスケジュールが作れない?)ことまで考えてフルスコアにしています。

 ※ そういった事情があるので、アマゾンプライムに行くときには字幕版もあるのかな?また、中国でも制限の緩やかな地域では公式サイトやこのような映画評価サイト等で感想も見ることができ、最近は翻訳ソフトも結構高機能になったので(かつ、漢字文化圏なのである程度言いたいことはわかる)、現地の方の感想も(翻訳ソフト・プラグインを通じて)見ることができて色々良かったです。

yukispica