きみの色のレビュー・感想・評価
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ふわっとしてる
長編アニメ作品は大好きなので、公開初日にさっそく鑑賞して来ました。優しい絵柄で紡ぐ優しい物語でしたが、率直な感想としてはちょっと物足りなさが残る印象です。
ストーリーは、全寮制のミッションスクールに通うトツ子は、幼い頃から周囲の人が放つ色が見え、同じ学校に通う少女・きみの放つ美しい色に魅了され、彼女が働く古書店で偶然出会った少年・ルイとひょんなことからバンドを組むことになり、それぞれに悩みを抱えていた3人は音楽を通じてしだいに心を通わせるようになるというもの。
トツ子は、人の色が見えるものの自分の色は見えず、キラキラした色を放つ他者、とりわけきみに惹かれます。自分のありようを模索するかのようなトツ子にとって、きみは憧れの存在であり、そこに自分でも気づかない恋愛感情のようなものがあったからかもしれません。しかし、祖母と二人暮らしのきみも、学校を辞めてしまったことを祖母に言えずにいます。離島の医者の息子であるルイも、跡を継ぐことを期待され、好きな音楽は続けたいことを言えずにいます。
この3人の偶然の出会いとバンド結成が、それぞれの閉塞感から抜け出すきっかけとなります。音楽を通じて心を通わせる姿がまぶしく、青春の1ページを彩るこの思い出は、この先の人生で大きな意味を持つことになるのでしょう。似たような経験をもつシスター日吉子が、3人の活動を陰ながら応援する姿もなかなかよかったです。
主人公のトツ子は見た目は地味で、それほど魅力的に映らないのですが、彼女の純粋さや人柄のよさが物語を牽引し、それにつれて輝きを増す感じがとてもよかったです。そんなトツ子のバックボーンが垣間見える、中盤での帰宅シーンが印象的です。学校での規則違反を咎めることなく、その行動の裏にある思いに寄り添う母や、学校に戻るトツ子にお土産をどっさりと持たせて駅で見送る両親の姿から、トツ子が愛情いっぱいに育てられたことがうかがえます。
一方で、きみやルイの背景の掘り下げが浅く、この二人の悩みに共感しにくかったのは残念です。また、クライマックスとなる演奏シーンも、歌詞が聴き取りにくくて3人の思いを受け止められず、雰囲気だけしか味わえませんでした。他にも、トツ子の「人の色が見える」という特殊能力が、思いのほか機能してなかったような気がします。そんな感じで、全体的にふわっとした印象の作品です。
とはいえ、鑑賞後に振り返ってみて、タイトルの「きみの色」は、「あなたの色」のほかに「きみちゃんの色」という意味もあったのだと気づき、作品の印象がちょっと変わりました。トツ子が、きみに惹かれて見つけた自分の色は赤。そこに、きみの青、ルイの緑が加われば、光の三原色です。この3色がどんな色でも作り出せるように、3人ならどんな未来も描けるというメッセージを受け取った気がします。
主要キャストは、鈴川紗由さん、髙石あかりさん、木戸大聖さんで、声優ではありませんが、まずまずの演技で悪くなかったです。脇を固めるのは、新垣結衣さん、悠木碧さん、寿美菜子さん、戸田恵子さんら。
物語は壮大でなくてもいい
山田尚子監督の作家性が存分に発揮された作品で、合う合わないが大きく出るので低評価レビューを書き込まれている方がいるのも理解できます。
物語の規模感や起承転結の波が小さく、凪いだ世界観の中で観客側が想像力を膨らませる必要があります。
物語の推進力になる部分をあえて語らないことで空白が生まれ、観客一人一人の中にそれぞれの『色』が塗られていくのです。
それが合わないタイプの人にとっては退屈極まりない作品だったことでしょうが、個人的には大満足でした。
作画や音楽の点でも映画館で鑑賞する意味は大いにあるので、IMAXで観たことも正解だと思っています。
大迫力でグリグリ動き回る絵と爆発音だけがシアターで鑑賞する理由ではない、というのがよく分かります。
賛辞を送りたい
可愛くて、楽しくて、青春っん!って感じで、よい作品でした。
いろいろ修飾した賛辞を送りたくなりました。
「可憐な」「珠玉の」「感動の」などなど。
恋愛も、心の傷も、コンクールも、バンド対決も、不治の病も、世界の危機も要素にないので、何かを成し遂げるような、大きなドラマのない、捉えどころのない作品に思われるのかもしれない可能性はある。
けれども、友情とか、懸命に生きてるとかいう学生時代の輝きがしっかりと描かれていて、彼女たちの「生」に寄り添って、葛藤や喜びなどの感情を「共に体験する」フィルムに仕上がっていたように思います。
実写なら『1999年の夏休み』『エコール』『ピクニック at ハンギング・ロック』のようなスリラーなんだけど、どちらかというと思春期の心の揺れ動きに軸がある映画。
アニメーションなら『ゆるキャン△(TV一期や映画)』『ぼっち・ざ・ろっく』、山田監督自身の撮った『けいおん!』『たまこマーケット』のように、少女(少年)たちがわちゃわちゃ騒ぎながら笑いながら日常を過ごす楽しさを描いた作品などが、近いのではないだろうか。
歌や演奏のシーンから、作画・演出とも逃げてないのがよかった。
指の動きなどを省略したり、イメージの止め絵を使ったりなどという作画枚数を削るテクニックは用いず、しっかり歌い、楽器を弾き、踊り、表情からつま先まで感情をほとばしらせる演技をさせていました。
髙石あかりとガッキーは、声優としてもいいっ!
声質が合っていた。
それから猫がたまらない。
白とトムキャットの2匹。
ちゃんと猫の動き、形状で、猫にも演技をさせていた。
唯一文句を言いたかったのは、主題歌のミスチルが(いい歌だけど)作品から浮いていたってことくらい。
劇中歌「水金地火木土天アーメン」がみんな印象をもっていっちゃうのだ。
エンドロール後にもシーンがあるから、明るくなるまで席を立たないことを推奨。
それと、歌詞を聞き取りやすいよう&ちょっとした波の音などで世界に浸れるように、音のいい劇場をお勧めします(だからIMAXもいい選択肢)。
神様はなにも禁止なんかしてない
僕なんかは、高校までのルールと、その後制服を着ることをやめてからのルールが真逆であることに少々戸惑った人間だ。
女性ならばさらにそうなのではないか。
高校までは、化粧やマニキュアは禁止され、廊下を走るのを禁じられる。
生徒は「穢れる」ことを禁じられている。
社会に出ると、それがすべて逆転する。
この映画では、修道院女子校を舞台にすることで、穢れから極端に切り離された無菌環境と、社会の対比を優しく描くことに成功している。無菌環境も、俗社会も、互いに必要とし合っている。
かつて、「天使にラブソングを」で黒人音楽を白人修道女が楽しそうに歌ったような逆説感が、この映画では通奏低音として流れていると言ってもいい。
言語化超むずい。
一言で言うと、すごい面白いかつ、あとからじわじわ効いてくる良い映画。
視覚要素はとても良い 脚本要素は△
良かった点
作画、背景のデザイン、演出、色彩は良かった
背景のデザインと色彩美は右に出る者がいないと思えるくらい良かった
制服や校舎はとても可愛かった
宗教観が上手く融合されているのも良かった
題材に反して内面の描写を抑えていて野心的だった
良くなかった点
登場人物に感情移入できない
脚本がイマイチ
何を伝えたいのかわからない
バンドの話が蛇足になっている
心情の変化が急でついて行けない
変えられないと思ったものも…
優しい世界で自分の色探し
まさかのBorn Slippy!牛尾憲輔だしオールナイトイベントあるし(?)、ほぼ今年のソニマニ!! なんて冗談半分はさておき、大好きな山田尚子監督の作家性が『聲の形』の頃からなんら変わっていないことを感じられてよかった。がんばれーー!!!
音楽『けいおん』✕ 青春『聲の形』= 山田尚子監督 ✕ 吉田玲子脚本による精神的姉妹分は、目に見える葛藤の掘り下げなど、幾分か薄味だけどかわいらしい。生きてく中で自分じゃどうしようもないこともたくさんあるけど、最初から全部諦める必要なんてなくって、自分で変えられるものは変えてこようよ、って。本当に「好きなものを好きと言える勇気」を彼女たちが持てたのなら嬉しいな。大人になるつれて今の時代・社会に染まっては、空気を読むことに慣れて自分を、自由を失くさないように。
パレットいっぱいに好きな色広げて、混ぜれば新しい色見つかるかも…!優しくてあつまたかくて、そんなステキな魔法に癒されるし心洗われる思いだ。つまづいたって苦しくたって、それぞれの想いを抱えた仲間と好きな音を奏でれば、きっとそれが寄り添ってくれてまた歩み出せるから、十代の将来への不安と孤独も手に抱きしめて見てる方までハッピーオーラ全開!! アニメーションは目を奪われるほどすごくきれいだし、ボイスキャストも魅力的で、最後の最後までフィールグッド。
水金地火木土天アーメン♪相対性理論とかが歌っていそう!いくら聖歌とかに慣れ親しんできて素養バックボーンあったとしても音楽始めたてでこれは上手すぎ・キャッチーすぎだし、中高軽音コンテストwe are SNEAKER AGES スニーカーエイジで優勝できるかは分からないけど、絶対にいい線いけるだろというレベルの高クオリティでノレた。そりゃそうだ、細かいことは抜きにしてロックもポップもそこに真摯な思いがあるのならそれは聖歌。
ミスチル、久しぶりにこういう軽やかなタイプの楽曲でのタイアップ嬉しい!昨今やたらと大作がましい作品に、仰々しいタイプの楽曲でのタイアップが続いていた気がするから、これは映画館で聴くの楽しみにしていた。そして、実際聴きながらコレ書いている。編曲には牛尾憲輔が名前を連ねていて、最後まで作品の世界観を崩さない。
ニーバーの祈り
神よ。変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
P.S. ただ川村元気("原案・プロデュース"etc.)作品あるあるな薄味感も?
GOD almighty
しろねこ堂
勝手に関連作品『シングストリート』『ホールドオーバーズ』『恋は光』
悪くはない、けどストーリーに
ほんわかしたバンドアニメ
意味不明すぎる
吉田❌山田⭕️
まず、わたしは吉田尚子のやりたかったことを全く理解できていない可能性があることに注意してください。そして、この映画を批判しますが、吉田尚子の作品がとても好きで、それを期待して公開日に見に行きました。
ガールズバンドクライのような、聲の形のような最高のヒューマンドラマを期待したのが間違いだったのかもしれない。
[映像と演出について]
冒頭1秒からのまったく引き込まれない演出に、ハズレを引いたか?と思った。映画は映像で伝えてなんぼなのに、いきなりどうでもいい説明文から始まるその構成は個人的に大嫌いである。スターウォーズのような様式美ではあるまいし、何か伏線めいたものでもない。やる意味がない。
このように、全編を通して演出に魅力がない。演出がダメということは、没入感がないということだ。ゆるきゃんの映画のような感じである。(つまり、映画でやるべき演出をしていないということ)
もしかすると、高校生の日常を描きたいがために監督は意図して平凡な演出をしていたという可能性があるが、少なくともそれには失敗している。
映像はとてもきれいで、どこを切り取っても絵になっている。ただ、それだけである。何か芸術的な、あるいは示唆に富むような絵ではない。
[ストーリーと構成]
これがこの映画の2番目の問題点。
全体を通して、あらゆる展開に説得力がなく、それらの展開もあっさりと終わるため、ぶつ切りにされた唐突な展開がひたすら数珠繋ぎになっている。
説得力がないとは、伏線がないともいえるし、共感に乏しいともいえる。要するに、できの悪いなろう作品のようであるということである。(流石にそれほどではないけど)
ネタバレになるのでぼかしての説明になるが、一例として、主人公がその場しのぎでした説明が現実のものとなり、流れるままに、、、というのはよくある展開だと思うが今作品にもそれがある。しかし、そのあとが問題で、何事もなかったかのように、じつは昔からそれがやりたかったことかのように物語が進む。
意味不明である。尺の問題か、気にせずに見てくれということなのかもしれないが、置いてけぼりになる。
だいたいそういう尺の都合上カットせざるを得ないものは、一流の映画では背景の描写で補完したり、音楽で表現したり、キャラクターの表情や行動で表現するものであるが、この作品には悉くそれがない。一切なかったかもしれない。
[キャラクター]
この作品の一番の問題点。
まず、いくつかの人はPVを見て感じただろうが、主人公だけミスマッチである。これはビジュアルの面からしても、性格の面からしても、バックグラウンドからしてもである。
明るい主人公が暗く沈んだ仲間を引っ張るのかな?と思ったが、そんなことはないし、何の意味を持ってこのような主人公にしたのか理解不能である。この主人公の特性として人が色で見えるとかそういうのがあるが、驚くほど活躍しない。いつそれが出てくるのかなとドキドキしていたが、何もない。聲の形では人の顔をバツにするといった演出があったが、それは効果的に働いてたと思う。こう言ったものを期待していたのに蓋を開けてみれば、とってつけたような何の意味もない謎すぎる特技だった。
山田尚子はなにがしたいの?
そして例によって何かしらの問題点を彼らは抱えているわけであるが、悩んで長い間ウジウジしている割にはしょうもないことで極めてあっさりに(1分くらいで)解決する。
また、彼らはバンド仲間であるから、当然仲がいいのだけど、いつの間に仲良くなったのか疑問に思うレベルで仲良くなる過程が描写されない。しばらく男1人と女2人が連絡が取れない期間が続くのだが、ようやく出会えたと彼らは抱きついて喜んでる。しかし、視聴者からすれば、いつの間にそんなに仲良くなったのかと困惑するのである。
まとめると、信じがたいほどの稚拙な脚本に度肝を抜かれた。ということである。もちろん、キャラクターにもなんの魅力もない。私は10代なので、彼らの行動はまぁ理解できるし共感するところもあるが、私は脚本と演出のせいで冷めた目で見てしまう事態になった。ひょっとすると、この映画が好きというひとは、こういう類の共感が、あるいは自身の実体験と重ね合わせることで強力に物語を補完しているからなのかもしれない。
いろいろ不満点を書いてきたが、まだまだ書き足りないほどの問題点がこの映画にはある。やってはいけない脚本のオンパレードでむしろ脚本家にとっての教材になると思う。
吉田尚子は原作がないとダメなのかもしれない。オリジナルアニメに手を出して大失敗しているようにしか見えなかった。
なお、これは映画として評価したものでアニメとしては評価してない。テレビアニメだと、色づく世界の明日からとか、ああいう雰囲気のアニメとしてそれなりに評価されると思う。覇権作品にはなれないが
見る価値はゼロ。金を無駄にしたくなかったら見に行くべきではない
期待していたよりは...
スーパーアイスクリーム
本屋さんで結成したバンドの話
監督の山田尚子さんの作品も脚本の吉田玲子さんの作品もかなり好き。
予告編もいい感じに綺麗だし「水金地火木土天アーメン」のフレーズが頭から離れないし、どんな作品なのか期待大で鑑賞しました。
いい青春作品でした。素晴らしかった!
自分もこんな青春が送りたかったーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(泣)
音楽っていいな~、劇中では結構簡単?に作詞作曲してたけれどできるものなかしら?
全然音楽やったことないけどなんか楽器弾きたくなりました。
最近「劇場版ぼっち・ざ・ろっく」も見てたから、音楽っていいなぁの熱が高まっております。
将来不安とか現状の不満、思春期真っ只中の3人がバンドを組むことで救われていく。
何か具体的に現状が激変したわけでも解決したわけでもないけれど達成感と自信を胸に前に進む。
現実逃避のはずの音楽活動が現実に向き合うための糧になる展開は胸に熱いものがこみ上げて来ますね。
3人とも真面目で純粋で一生懸命でかわいいんよ。
作画クオリティー高いし動きも見せ方もいい、ストーリーもシンプルながら芯が通ってるし設定が細かかったり作り込みと愛がこもってたと思う。
高水準のアニメを見せてもらって幸福感がやばい。制作者の皆さんありがとうございます。
などと感動した的な事を書いておりますが、実は鑑賞直後の感想はちょっと違いました。
鑑賞直後
すごく綺麗で美味しそうなアイスだと思って食べたら綺麗なカキ氷だったような気分。
シロップがかかってなければただの氷じゃねーか!
・絵柄と同じでストーリーも淡くてなんかフワフワしたまま終わっちゃった
・薄味と言うか淡泊と言うかあまり印象に残るシーンが無かったかな
・盛り上がりがラストのライブくらいしかなかったような・・・
綺麗だし面白かったけれど、う~ん何だろう何か掴めてない、心に引っかからない。
今日は私の感性調子わるいのかな?なんて考えてしまった。
消化不良だろうか?
いや違う、逆に食べ足りないてないんだ!
味わい尽くせてないし満腹にもなってない!
ってな結論で2回目行きました。
で最初に書いた感想に至ります。
ちゃんと綺麗で美味しいアイスでした。
私だけかもですが本作を見て何か物足りないなっと思った方は一定数いるのではないだろうか。
全体的には良かったし好きなんだけど・・・ってな方はもう一回見てみるといいかも。
作り込みの丁寧さ細かい仕草や表情、2回目だからこその発見があると思います。
1回目に見た時のライブシーンも凄く良かったんですが2回目の方が私は感動したました。
なんだろう、より一層曲が心に沁みるのよ・・・
ラストのトツ子のダンスシーンもテルミンのユルイ演奏と相まってなんか泣けてくるし、いい映画だったわ~。
完全に個人的な意見ですがエンディング曲はミスチルじゃなくてもよかったんでないか?
別に嫌いじゃないんです、曲も悪くないんです。でもなんかベストマッチでもミスマッチでもない微妙な空気だったかな。
劇中の曲とは言わんまでも、なんか女性ボーカル系の曲の方が良かった気が・・・
すみません、完全に自分勝手なわがままです。
声よかったですね、メイン3人は俳優さんって事で若干の不安は有りましたが全くの杞憂でした。
トツ子役の鈴川紗由さんのポワポワ抜けた感じ
きみ役の高石あかりさんのクールかつミステリアスな感じ
ルイ役の木戸大聖さんの真面目でおとなしい感じ
どれもぴったりでやっぱり俳優ってすげーなぁと感心しました。
もちろんわき役もしっかりガッチリ実力あっってよかったですよ。
やす子も案外いい感じだったし。
作画もストーリーも音楽も声もどれもレベル高くて素晴らしい、最高かよ!
誰だよ食べ足りないとか言った奴は!
ごめんなさい、全て私が未熟だったからです。
普段あまり神に感謝はしないけれど、この作品に出合えてよかったです。
全知全能なる神(God almighty)よありがとうございます。
赤いリンゴ
緑の葉っぱ
青い魚
光の波
音の波
はてさて私は何色なんでしょう?
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劇中セリフより①
「なんてこった、トツ子に嘘をつかせてしまった」
自分は友達の為に嘘をついた事あったかな?
少なくとも最近は自分のためにしか嘘ついてない気がする。
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劇中セリフより②
「かばってあげたくなるくらい大事なお友達ができたのね」
友情の前には怒られるのも反省文も奉仕活動も何ら罰にならないのです。
好きな事なら後悔は残らない。
痛いほどの、青春。
無色透明
試写会にて。
これ以上、今月公開の映画で信頼のおける作品はないだろうと、とにかく楽しみに、と言うよりも確実に面白いと安心しきっていたんだけど、もう全くもってダメだった。面白いとか面白くないとかそんなレベルの話じゃない。試写会にわざわざ参加させていただいてこんな事言うのは酷だが、映画を評価する上で贔屓は一切無しにしたいのでハッキリ言うけれど、これは映画として未完成だ。
数多くのアニメーション作品、更には「ブルーピリオド」などの実写化作品までも手がける吉田玲子が脚本を担当しているため、何がどう転んでも大丈夫だろうと思っていたんだが、原作がない完全オリジナルとなるとまた話は変わってくるのだろう。何もかも上手くいっていない。アニメーションの観点から見れば、山田尚子らしさが全開で、とても美しく見とれてしまうような映像美だったのだけれど、脚本があまりにお粗末であるために中身が全くなく、山田監督作品とは思えない薄っぺらさだった。
果たして、いろの要素は必要だったのか?長崎、キリスト学校である意味は?きみちゃん、学校辞める必要あったのか?なんか、とりあえずくっ付けたような無駄すぎる要素が多く、必要なところが全く描けていないから、全体的にとっちらかっていて、何も機能しておらず、何も成していないし何も伝わってこない。
せっかく、人物が〈いろ〉で見えるという全人類が共感できるであろう能力を前面に押し出しているんだから、せめてこれだけでも入念に描いて欲しかった。それをあたかもコンプレックスのように語るなんて、結局何がしたかったの?
登場人物全員キャラが立っていて、特に新垣結衣が演じるシスターはこの映画唯一の救い。彼女の言葉や行動は、心に響くものがある。逆に言えば、彼女がいなければこの映画には何も無い。忍び込むとか、合宿とか、そんなことせずにシスターとの関わりをもっと深めて欲しかった。せっかく、なかなか取り扱われないキリスト学校を舞台にしてるんだからさ。
今月かなり楽しみにしていた作品なだけに、この作りの粗さはかなりガッカリ。最近自分の勘が全く当たらず、尽くハズレを引いてしまう。IMAX上映があるくらい、相当気合いの入っている作品だけど、音楽映画としても、青春映画としても、何もかもが中途半端であるため、申し訳ないけどオススメはできない。ましてやIMAXなんて、とても意味があるとは思えない。絶対面白くできたのに。間違いないはずだったのに。悔しい。どうして。
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