劇場公開日 2024年8月30日

「スーパーアイスクリーム」きみの色 フリントさんの映画レビュー(感想・評価)

スーパーアイスクリーム

2024年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

本屋さんで結成したバンドの話

監督の山田尚子さんの作品も脚本の吉田玲子さんの作品もかなり好き。
予告編もいい感じに綺麗だし「水金地火木土天アーメン」のフレーズが頭から離れないし、どんな作品なのか期待大で鑑賞しました。

いい青春作品でした。素晴らしかった!
自分もこんな青春が送りたかったーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(泣)
音楽っていいな~、劇中では結構簡単?に作詞作曲してたけれどできるものなかしら?
全然音楽やったことないけどなんか楽器弾きたくなりました。
最近「劇場版ぼっち・ざ・ろっく」も見てたから、音楽っていいなぁの熱が高まっております。

将来不安とか現状の不満、思春期真っ只中の3人がバンドを組むことで救われていく。
何か具体的に現状が激変したわけでも解決したわけでもないけれど達成感と自信を胸に前に進む。
現実逃避のはずの音楽活動が現実に向き合うための糧になる展開は胸に熱いものがこみ上げて来ますね。
3人とも真面目で純粋で一生懸命でかわいいんよ。

作画クオリティー高いし動きも見せ方もいい、ストーリーもシンプルながら芯が通ってるし設定が細かかったり作り込みと愛がこもってたと思う。
高水準のアニメを見せてもらって幸福感がやばい。制作者の皆さんありがとうございます。

などと感動した的な事を書いておりますが、実は鑑賞直後の感想はちょっと違いました。

鑑賞直後
すごく綺麗で美味しそうなアイスだと思って食べたら綺麗なカキ氷だったような気分。
シロップがかかってなければただの氷じゃねーか!

・絵柄と同じでストーリーも淡くてなんかフワフワしたまま終わっちゃった
・薄味と言うか淡泊と言うかあまり印象に残るシーンが無かったかな
・盛り上がりがラストのライブくらいしかなかったような・・・

綺麗だし面白かったけれど、う~ん何だろう何か掴めてない、心に引っかからない。
今日は私の感性調子わるいのかな?なんて考えてしまった。

消化不良だろうか?

いや違う、逆に食べ足りないてないんだ!
味わい尽くせてないし満腹にもなってない!

ってな結論で2回目行きました。

で最初に書いた感想に至ります。

ちゃんと綺麗で美味しいアイスでした。

私だけかもですが本作を見て何か物足りないなっと思った方は一定数いるのではないだろうか。
全体的には良かったし好きなんだけど・・・ってな方はもう一回見てみるといいかも。
作り込みの丁寧さ細かい仕草や表情、2回目だからこその発見があると思います。

1回目に見た時のライブシーンも凄く良かったんですが2回目の方が私は感動したました。
なんだろう、より一層曲が心に沁みるのよ・・・
ラストのトツ子のダンスシーンもテルミンのユルイ演奏と相まってなんか泣けてくるし、いい映画だったわ~。

完全に個人的な意見ですがエンディング曲はミスチルじゃなくてもよかったんでないか?
別に嫌いじゃないんです、曲も悪くないんです。でもなんかベストマッチでもミスマッチでもない微妙な空気だったかな。
劇中の曲とは言わんまでも、なんか女性ボーカル系の曲の方が良かった気が・・・
すみません、完全に自分勝手なわがままです。

声よかったですね、メイン3人は俳優さんって事で若干の不安は有りましたが全くの杞憂でした。
トツ子役の鈴川紗由さんのポワポワ抜けた感じ
きみ役の高石あかりさんのクールかつミステリアスな感じ
ルイ役の木戸大聖さんの真面目でおとなしい感じ
どれもぴったりでやっぱり俳優ってすげーなぁと感心しました。
もちろんわき役もしっかりガッチリ実力あっってよかったですよ。
やす子も案外いい感じだったし。

作画もストーリーも音楽も声もどれもレベル高くて素晴らしい、最高かよ!
誰だよ食べ足りないとか言った奴は!

ごめんなさい、全て私が未熟だったからです。

普段あまり神に感謝はしないけれど、この作品に出合えてよかったです。
全知全能なる神(God almighty)よありがとうございます。

赤いリンゴ
緑の葉っぱ
青い魚

光の波
音の波

はてさて私は何色なんでしょう?

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劇中セリフより①

「なんてこった、トツ子に嘘をつかせてしまった」

自分は友達の為に嘘をついた事あったかな?
少なくとも最近は自分のためにしか嘘ついてない気がする。

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劇中セリフより②

「かばってあげたくなるくらい大事なお友達ができたのね」

友情の前には怒られるのも反省文も奉仕活動も何ら罰にならないのです。
好きな事なら後悔は残らない。

フリント