ベニー・ラブズ・ユーのレビュー・感想・評価
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エイミーにも頑張ってもらいたかった
終盤の壮絶な人形バトルに胸躍らせるスラッシャーホラー。グログロなんだけど、最後はしんみり。裏を返せば人形愛に満ちている・・・
個人的には人形ホラーがホラージャンルの中で最もコワいと感じています。そんな怖さとは裏腹に、子どもの頃から大切にして愛してる人形は主人を裏切らないものということを訴えてきます。。ホラー版トイストーリーというキャッチフレーズも言い得てるのです。古くなって誇りまみれになっても大事な人形は捨てないで!
愛しさと切なさと心強さと、ちょっとスプラッタ
当方、ホラー映画は好きだけど、耐性はあまりなく、なんなら耳を抑えて薄めで見る事もしばし。
ただ今作については、怖さグロさは漫画チック。臓物や生首もコント番組に出て来そうなクオリティ。びっくり箱的な大きな音による驚かせはありつつも、ビクッとなる事で、頭が少しバグり、作品の面白さを倍加させるスパイスとなり丁度良い感じ。
怖いのが苦手な方も(余程苦手でない限り)安心してご覧になれます。多分。
予算もスタッフもすごく少ないのでしょうね。エンドロールがあっという間に終わってびっくり。流れ切るのに1分かかっていない!監督、脚本、主演が同じ方らしいし、カメラスタッフなんて3人しかいなかった。
それなのに、カメラワーク、構図、テンポ、演出は抜群に素晴らしく、特にクライマックスの殺陣の迫力は必見です。
また、ぬいぐるみの表情なき表情が感動的なまでに豊か。ラストのスローモーションシーンは、キャラクターの喜怒哀楽が総て表現されているかのようで、その美し刹那さに思わずため息が漏れてしまいました。
それは『ミーガン』や、日本の川本喜八郎作品のような「まるで本物の人間のようだ」という性質のものではなく、あくまで「ぬいぐるみ」が「ぬいぐるみ」のまま生命を吹き込まれ、「ぬいぐるみ」としての矜持を全うせんと躍動するからこそ。
そう、全ては「大好きなご主人様のために」。
だから、こんなにも愛おしくて、切なくて、心を揺さぶられるのでしょう。
無論テーマ的に万人向けではないかもしれませんが、ぬいぐるみに、そして生命なき物に鼓動を感じた事がある(ホラーが苦手でない)人には、ぜひチャレンジして欲しい作品です。
うまくピースがハマれば、生涯の友達になり得る作品かと思います。
【補足】
犬猫好きな方には嫌悪を覚えるかもしれないシーンがありますので注意。(個人的にはブラックユーモアの範疇でした)
血まみれセサ◯ストリート
子どもの頃からずっとそばにいてくれた大好きなマペッ…ぬいが、主人公を除く全ての生命体を闇に葬ろうとする英国製ブラックコメディ。
声とテンションはほぼセサ◯のエル◯なので、動悸がするほど可愛いのにお仕事シーンが早くて怖い。「ウイーーーーーーーー‼︎‼︎」と可愛い声で観客の心を鷲掴みしながら、物理的にも獲物のハートを掴んでる非常に斬新な作品でございます。
予告編を観た時からこれ絶対面白いと思ってましたが、正直予想以上でした。
なんせテンポが良い。そもそもこのヤンデレマペット、凄い勢いで敵を捌いていくので、1人にそんな尺なんて取っていられない。話が進むにつれ、主人公の《お片付けシーン》のペースが、本人不服ながらもどんどん手慣れていくのが妙に笑える。
あとはキャラ立ちですね。マペッ…ぬいだけでなく、登場人物全員変に濃ゆい奴しかいない。と言うかヒロイン。お前もか。
忘れられない友達がいますか??
35歳の男が、子供の頃大事にしていたぬいぐるみのベニーを捨てようとしたが…意思をもった彼は、男の周りの人々を次々と・・・といった物語。
ホラーでコメディなスプラッター作品。
主人公のジャックを苦しめたり、ジャックが好きになった人を次々と仕留めていくベニー。
音でビックリさせたり、グロい描写は数知れず。それでも、一途に(⁉)ジャックを想うベニーはどこか可愛いから不思議です(笑)
ツッコミどころや理不尽な展開もあれど、まぁコメディでもありますからね。気にならず楽しめるし、怖くて笑えて可愛いし、とにかく面白い!
更にはまさかのアクション(⁉)も。これがまた見応えがありますね!また、思いの外グッとこさせられる場面も…。
それに、これって誰しも思い当たるフシはありますよね〜。
…小学生の頃、ぬいぐるみが大好きだったワタクシ、涙ながらに強がって「こんなのもういらないッ‼」と投げ捨てたゴマちゃんやワンちゃん・・・。
あぁ〜なんか凄い思い出してしまう(涙)!!
そんなおもちゃ達は、今も捨てられず実家の棚の中で眠っています。いつか迎えに行かねば!!
・・・と、自分語りが過ぎましたが、こんな感じで意外と深く考えさせられた作品だった。
そして最後の最後、コレすっかり忘れてた!これは何かに繋がるのか…⁉
ワタクシの今年の未体験ゾーンは本作で最後ですが、何だかんだで今年も超掘り出し物に出逢えました。良かった良かった♪
かなりのグロさはありますが、是非オススメの作品です!
エルモみたいなハンドメイド・チャッキー(より100億倍かわいい)が暴れるハンドメイド映画の魔法は笑えて大いに楽しめた!
よほど"殺人人形"モノ(ex.チャッキー)大好きなのか、執念のソロワーク。自主映画=お手製感満載の愛すべき面白さ! 楽しさ!! 映画作りの大変さと楽しさ、映画の醍醐味を感じられるような、しっかりと作り手の温度を感じる良作ホラーコメディだった。
主人公はもちろん(?)両親と同居する35歳独身男。この耳の付いたエルモみたいなキャラクターが暴れる殺人人形モノの系譜は、まずタイトルが出るまでの冒頭から掴みバッチリに最高だ。ここでいきなり大笑いしてしまった。そこからも基本的には楽しいのだけど、爆笑できるところと途中で明らかに中弛みする部分するもあり、その辺りの同一作品内で生まれちゃう凸凹とした温度差もまた自主映画らしい。最後まで意味不明な同僚のプリンス好き設定という、特に掘り下げなく意味のない薄っぺらキャラ設定・描写(肉付け)も然り。あと根拠なくモテる主人公?
他にも『ゴッドファーザー』『ロード・オブ・ザ・リング』そしてもちろん(?)『トイ・ストーリー』等が頭をよぎる瞬間があった。テーマとして一遍に"人形を大切にしないといけない"ということでも、逆に"人形という子供時代の象徴を大人になって超える通過儀礼"というわけでもなさそうで、そこもまたご愛嬌ということで。結果オーライ!楽しければ良し!!
ぬいぐるみは大切にね!
愛と嫉妬と憎しみと
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