「よっす、見つけてくれてありがとう。」よっす、おまたせ、じゃあまたね。 はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
よっす、見つけてくれてありがとう。
これは想像以上。私はめちゃめちゃ好き。30才引きこもりニートちばしんの前に友達のながちんが突然現れるところから物語が始まる。15年振りの再会。借りパクしていたゲームソフトを返しに来たと言うながちん。更に「自分はもう死んでいるから一緒に死体を見に行って欲しい」と言い出し何故か2人で下北沢を目指すことになる。
その道中で出会うながちんのお世話になった人や友人達。最後の挨拶でもするかのような姿を見て不安が募ってゆく。足もある。体にも触れる。たばこも吸っている。死んでいるはずなんてないのに。
とにかく橋本淳が素晴らしい。長いこと引きこもってた人が久々に人前に出た感じが完璧に体現されている。孤独だったちばしんと人の温かさの中にいたながちんの対比。それなのに何故ながちんはその役目をちばしんに頼んだのか。徐々に2人の本当のつながりが見えてくる。ユーモアがあって切ない。そんな人間ドラマ。
アパートに入るシーンは一緒に息をのんだ。花も枯れてなかったし、きっとそんなに臭ってないよ。ちばしんが受け入れる現実とタイトルがリンクする。これは良作!
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