「違和感の行き着く先に・・・」みなに幸あれ ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感の行き着く先に・・・
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誰かの不幸の上に誰かの幸せは成り立っている。
いや〜、深く考えさせられました。
古川琴音さん、あまり好みの女優さんではありませんが、ホラーに合っている気がします。
本作品では、被害者とでも言いましょうか。違和感に振り回されるまともな人間を演じているのですが、鬼気迫る恐怖を体現して見せてくれました。
【ネタバレかな】
誰かの不幸の上に誰かの幸せは成り立っている。と言うことで、家族の幸せのために生贄(不幸の対象となる人)を確保する?目と口を縫い付けて監禁する。
どう考えても、人道に反する異常な事なのに、誰もがそれを当たり前として受け入れている。それをおかしいと訴える一人が、人々から異常として扱われる・・・民主主義の世界で多数が正義となる怖さをまざまざと見せつけられた。
本作品では、人を監禁することによって、その人を不幸とし、自分たちに幸せが訪れるという馬鹿げた考えに人々が賛同、共感する恐怖が描かれていると思う。
祖母の妊娠や、身体中から流れ出る流血など、理由のわからない出来事が繰り広げられる中、明確なのは誰かの犠牲があって幸せが続いているということを見せつける。
人、それぞれに考え方があって、必ずしもどちらが正義とは言い切れないのと同じように、万人の全てが幸せを実感することは、出来ないのかもしれない。
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