「糾える縄の如し」みなに幸あれ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
糾える縄の如し
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限られた資源のように幸福を奪い合う、ということらしいが…
どちらかと言うと幸と不幸が同量であり、幸せになるために不幸を増やしているように見えた。
(あるいは、身代わり人形のようなものか)
序盤、横断歩道のおばあちゃんのわざとらしい台詞と、手伝いが不要に見える外見や喋り方に違和感。
その後も脇(特に祖母)の棒読みが気になって仕方がなかった。
まぁあれはあれで独特の不気味さがあるので、わざとなのかもしれないけど。
ドアに突進し続けるなどの奇行は真相と関係ないし、止めない主人公も不自然すぎた。
故意ならまだしも、あれだけ見晴らしのいい農道で轢くというのも、う〜ん…
アフリカだの、0と1だの、他人を見ての幸不幸だのは主題から焦点がブレてしまっていたように思う。
何より、通報するという発想がない時点で有り得ない。
ラストも、直前まで「やめて」と言っていた主人公の心変わりの理由が分からなかった。
祖母の出産も一体何だったんだろ。
心情的なリアルさを感じない反面、物理的なリアルさが強めなのもバランスが悪い。
(祖父母が生贄を2階に運んでたのはおかしいけど)
テーマは良いのだけど、色々と中途半端で恐さも深みも足りなかった印象でした。
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