最後まで行くのレビュー・感想・評価
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【最後まで行く】たどり着くその先は、天国か?地獄か?
オリジナル映画はNetflixで観ました。
岡田准一君は、流石の名演技で物語を盛り上げていました。また、綾野剛君の、ふりきれた悪役ぶりも凄味がありました。
演技の塊のような二人のぶつかり合いには、大いに見どころがあります。
物語は、基本的にはオリジナルのストーリーに沿っていますが、細かな演出の部分では、日本版の方がソフト&コミカルになっていました。
元々のプロットが秀逸なので、それほど手を加えることはないと思いますが、四体!役だけの「磯村勇斗君」のエピソードが丁寧に描かれている部分は大変良かったと思います。
しかし、偶然なのか?意図的なのか?ツッコミどころ満載の部分も多すぎて、御都合主義を完全に排除出来ずに、賛否両論を巻き起こす作品になったのは残念です。
結論は、あくまでも個人的な感想ですが、昨今のリメイク映画としては成功した部類に入ると思いますけれども、オリジナルを大きく上回る作品とは思えませんでした。
「最後」の一捻りが欲しかった
予告編で気になっていたためどういう結末でも見ようと思い。どなたかが「モヤモヤする」、とレビューされてたので、そうなるんだろうなぁと覚悟して見に行きました。
*****
全て柄本明お爺さんの手のひらの上。
20〜40代の若輩者3人がお爺さんの計画通り、交通事故そのものは予期してなかったにせよ、状況を全て自分の良いように転がしていた部分は
「柄本爺さま流石っす!!」
とは思ったのですが。。
*****
最後まで行く、のタイトルの最後が結局描かれていないので、岡田准一と綾野剛の行く末が気になりました。
①両者が結局結託したりするのか
②決着を付けてどちらかだけが生き残るのか
③カーレースで両者とも亡くなるのか
④その他
どんな「最後」になるのかを描かずに「最後まで行く」ってタイトルにされてもなんだかな〜とやはり思いました。これを鑑賞者それぞれに丸投げするならタイトルを変えないと釈然としません。
このまま警察組織に戻ろうとしても綾野剛はお金を取り戻せなかったし、岡田准一は同僚をクルマごと上から巨大一斗缶的なもののせいで亡くならせているためただでは済まないだろうし、
要するに2人とも退路が絶たれているので、まぁ相手がまだ生きてると分かれば自暴自棄っぽくなるのも、狂気に満ちた表情になるのも分かるんですけど、
今回のリメイクではどういう結末で映画を締め括るのか?という点では脚本の詰めが甘いとしか言いようがないです。(原作というか韓国版は見てないのでそちらの結末は私は知らない状態です。)
あくまでこの作品単体として、結末を何らかちゃんと決めてくれたら良かったのにな~と残念でした。
*****
火葬場でなんとか棺から若い男性のほうを取り出せたのはまぁ良かったです。普通に火葬出来たとしても骨量が多すぎて骨壷に納まらないし、そもそも一人分の火力・焼却時間で2人分をきちんと焼けたか分からないし、火葬場職員が見れば喉仏が2つ残っている時点で明らかに2人分だと分かるし。。。
そして完璧に巻き添えをくらった、車の中の同僚が悲しすぎました。警察官には殉職はあるにせよ、あんな亡くなり方。。。予告編では無人の車かと思ってたのでだいぶ怖かったです(涙)
綾野剛さんの「主人公をなんとしても追い詰めたいサイコパス系の表情」や、岡田准一さんの「どうにか隠蔽したいために建物内部の排気ダクト?を移動したりする」のが、本人は真面目なんだけど現実には無理過ぎてコミカルにさえ見える演技は良かったです。
ただ大金の保管場所、お札がむき出しのところはなんとなく違和感でした。空調とか湿度とか厳密にコントロールされているんだろうか?紙そのものが経年劣化的なのは、、お札って大丈夫なんだっけ??とか。お札の保管方法があれで正しいのか妙に気になってしまいました(笑)
時間を巻き戻してタネ明かしする脚本って、コンフィデンスマンに似てるな、と思います。
この手法は流行りなんでしょうか。。?
*****
映画自体の面白さ痛快さ爽快感そうきたか!的な面では残念ながらあまり多く評価出来ませんが、
警察にもお寺にも色々裏金的な闇があり、警察官よりも引退間際の組の親分?的な人のほうが1枚も2枚も上手だというこの世の真実の一端をシュールに描く、という意味では評価出来る作品。
ということで、総じて「まぁまぁ」の3.5としました。岡田さんと綾野さんの次の作品に期待します。
実に韓国らしい
ハラハラドキドキ
最後まで展開が読めない
練りに練られたストーリー
さすが、韓国原作らしいなーと感じました
シリアスと笑いのバランスも絶妙
とは言え、流石に綾野剛不死身ではw
生きてた理由が分かりません😅
そしてやっぱりここでも柄本明が持ってってる!!
COUNTDOWN
リメイク版は観ていませんが、韓国のクライムサスペンスが元なので面白いだろうと勢いで鑑賞。
要所要所に良いところはあるんですが、どうにも都合の良い部分が光ったのが残念でした。
まず主人公の挙動が怪しすぎる割には、何故かとんとん拍子で物事が進んでいくので違和感だらけでした。序盤の職質然り、飲酒運転のスルー然り、葬儀場での立ち振る舞い然り、疑われはするんですが主人公以外のところに視点がいってしまうせいか、その場その場で回避できてしまうのが惜しいなーと思いました。
火葬する際に、死体を母親の上に乗っけて足を広げてそこから母の顔を覗かせたり、ドライアイス自分で入れようとしたり、狭い抜け道を使って死体を運ぼうとしたりと、割とここら辺からコメディの匂いが漂ってきてくすくす笑えてきました。
リメイク元から持ってきたんだろうなーというシーンも、邦画でやるとリアリティが薄まってコメディになってしまったなと思いました。ビルの上の方から太い鉄柱を落とすシーンなんか予告で観たはずなのにめっちゃ笑えました。
矢崎と合間見えるシーン、爆弾を身につけた死体をすんなり受け入れてから綺麗に爆発したのであっさりだけど流石に矢崎死んだかなと思いましたが、その後ギャグの如く復活するので笑いが止まりませんでした。
矢崎の1回目の復活(金庫内)は良いんですが、2回目のまさかの復活(後続車)はちょっとどうなのかなーと思いました。綾野剛さんの表情は最高にホラーしてて良かったんですが、ここまで復活して再び車で煽り出すとなると、物語がすっきり終わらなくて悶々とした気持ちになってしまいました。
岡田くんの高笑いも素晴らしかったですし、綾野剛さんの高笑いも素晴らしく、役者の表情に救われたシーンだと思います。
墓場で墓石を乗り越えながらのバトルはなんだか新鮮で良かったです。
柄本明さんの悪役っぷりは最高でした。ここ最近年齢に寄り添った老ぼれの役が多かったので、もっと柄本さんのカオスを感じたかったところに今作が来てくれたので、柄本さんにしか醸し出せないゲスの極みを堪能できました。底抜けの悪、邦画にはやはり欠かせないです。
藤井監督ということで期待して観ましたが「ヴィレッジ」に引き続き微妙な作品になってしまったなという印象に落ち着きました。リメイク元を観ていないのでなんとも言えませんが、単独だとあんまりでした。もっとブラックを含んだコメディに振り切ってくれればなぁ。
鑑賞日 5/20
鑑賞時間 10:10〜12:20
座席 G-5
工藤と矢崎仲いいだろこれw
過去作のヤクザと家族のような社会の歪みを描くような話ではないが、フィクションというかエンタメとして引き込まれるストーリーで楽しめた。
最後は賛否両論ありそうな終わり方だったが、個人的には悪い終わり方ではないと感じた。最後まで見せない終わり方もアリではある。
ただ、橋の上での広末涼子との電話でいい感じに締まりそうな雰囲気だったのを綾野剛の再登場で急展開させておいて、すぐぶつ切りのように終わってしまったのが良くなかったのではないかと思う。
「最後まで行く」というタイトルに相応しいラスト
漁夫の利という言葉が似合う映画だと思う。
最初は刑事・工藤が轢き殺した人を隠し通そうとする話から始まって、その次に監察官・矢崎の回想シーンが入る構成だったのだが、その回想シーンで「あ、そういうことだったんだ!?」と驚くことが多々あって面白かった。
矢崎は、工藤よりヤバい奴という印象だったが、意外と上司から圧をかけられたりしてて苦労してるんだなって察した。
最初は工藤が追い詰められて矢崎が優勢って感じだったし、矢崎は結婚して出世コースなのに工藤は離婚する寸前っていう対比があったけど、終盤ではお互いトカゲみたいに四つん這いになって追いかけっこして殴り合ってたから、割と似た者同士だったなと思った。
矢崎の生存能力が高すぎることと、仙葉組長が策士すぎることにビビッた。
時代設定。
韓国版のリメイクらしいですがオリジナルは全く知らずに鑑賞。
バレそうでバレない、疑いと切り返しを経てだんだん話が大きくなる感じ。
訳の分からないところは分からないまま、結末も感動させたままじゃ終わらせない、いかにも韓国風な感じがした。
そして時代設定が合ってない。一昔前の伊坂幸太郎の映画にカイジを乗せて現代風にスマホと監視カメラ載せたような…。 基本の主人公が昭和、銃撃戦も昭和、なのにセキュリティーは今風なところが違和感ありすぎて中々入り込めなかった。更に黒幕の掌の上で踊らされるストーリーの割に伏線回収が曖昧で稚拙。岡田准一と綾野剛の演技だけが見所だった。
中々面白かったです。
岡田さん、綾野さん、代表作になるかも
もともと大ヒット韓国映画を世界各国でリメイクしているとの前情報でしたが、これはこれで日本作品として楽しもうと先入観なしで鑑賞。アカデミー賞受賞の『パラサイト』も正直苦手な部類だったので、オリジナルがいい評判だとしても『合う、合わない』があるとも思い日本を代表する若手俳優(もう若くないかも?)のダブル主演作として楽しみにしてました。
期待を裏切らないですね!ファブルの、感情を全く表さない殺し屋とは真逆のヘタレ感満載のキャラは岡田さんとしては芸の幅を広げて代表作になりそうですね。
そしてもう一人の主役(こちらの方が出色かと)PSYCHO-PASS&ターミネーター&ゾンビ綾野剛さん、素晴らしかったです。
TVドラマ『Mother 』で尾野真千子さんと芦田愛菜ちゃんを虐待してた頃から目をつけていた甲斐がありました?!こうやって『まだ売れる前から知ってるんだゾ!』感を強調する輩がいるけど、どこのどいつだ〜?あたしだよ!にしおかすみこさん、お元気でいらっしゃいますか?
それにしても岡田さんが「やり直さないか?」って離婚寸前の妻(広末涼子さん)に告げて(MajiでKoiする5秒前の)いい雰囲気だったのをぶち壊すターミネーター綾野の迫力(というか顔がゾンビで怖かったです!)やられました。もうこうなったら笑うしかないですよね、岡田さん!
悪徳警察幹部の義父とのやり取りもう秀逸でしたし、娘の「いるよな〜こういう人」感もお見事でした。
どなたかもおっしゃっておられましたが、結局裏で手を引いてるのはやはりこの人だよな、の柄本明さんが普通のご老体として出てきて意表を突いた作品も是非観たいものです。
あと鶴瓶師匠の息子さん、かわいそうでした。
それから昔はJTのCMでしか見なかった山中崇さんも最近重要な役どころやってますよね。
いやあ面白かったです!リメイクされる理由がよくわかりました。絶妙な味付けの藤井道人監督、いいですよね。オリジナルも観てみようと思います。もう一度言います、面白かったです。
こんなヤツ、ウチの近所に来るな!
本作が韓国映画のリメイクだと聞き、オリジナルを観てから鑑賞。
リメイクだと、オリジナルを超えられるのか!?
ハードルがぐっと上がってしまい、オリジナルと一緒だと「一緒じゃん」って思ってしまうけど、全体的にオリジナルを超えていると思う。
監察の人誰だっけ?あぁ、綾野剛さんだった。イメージと違っていたので忘れてた。
主役二人以外にも悪いヤツがイッパイいる。死体を欲しがる理由がより明確。より暴力性、残虐性が増したし。
そしてラスト!この映画のタイトル通り。(そして、このレビューのタイトルにつづく)
そういえばこの映画、東海地区全面ロケだよね。知っている所全然出ない😭
最後の方でようやく。
名古屋市って、2005年の愛・地球博の時に矢田川の花火大会が中止になって以来、名古屋港とかで小さな花火があるぐらいでほぼ無いんだよね。
しかし映画の花火いつやったんだ?😡あの規模なら自宅から余裕で見られる。気が付かんかった自分、バカ〜。(これCGだよとか、合成だよとかのツッコミ ナシね)
キャスティングがはまりす過ぎ
本家韓国版も観ました。
柄本明が登場しただけで何かありそうな予感でしたが、納得の結末です。
綾野剛もハマり役でした。
韓国版を観てなくても楽しめる作品。
岡田准一は往年のカール・ゴッチの境地
傑作コリアンノワールの翻案。もちろん面白いのだが激ヤバな展開の連続は、韓国映画ならアリなんだけど、日本映画だと「ちょっとそれはどうよ」という内なるツッコミが自分で自分を邪魔をする。
感覚としてリアリティラインが韓国映画と日本映画では微妙に異なるからか。
岡田准一のやさぐれ刑事はなかなか面白かった。ただ革ジャンでは隠しきれない上半身のマッチョさが、これも見ていて気になった。
綾野剛ともステゴロ勝負だったら瞬殺できそうなのを、懸命に抑えて演技している印象。岡田准一は往年の名レスラー、カール・ゴッチの境地か。
あと柄本明が出てくるとこれ絶対タダ者じゃないと分かってしまい、実際案の定だった。
これは日本人キャストの如何ともし難い弊害。
最後はどこまで行く?
2023年 12作目
最初はコメディ、中盤シリアスなドキドキ?、最後は狂気への怖さ?
ドミノ倒しのようにいろいろな感情が湧き出て、
ラストのシーンに続く。
綾野剛さんの演技はまさしく怪演でした。
全てはボスの手のひらの上で
全体的には面白かったー何が起こっているのか徐々に解明されていく感じと無茶苦茶な感じと。ただ異常な不死身感と最後のヨレヨレバトルでなんか冷めたのでマイナス1点、笑。悪役柄本明最高。
みんなお芝居はよかったですーやばい顔めちゃくちゃしてましたな。幸薄い広末も素敵です🎵
観たい度○鑑賞後の満足度◎ 基本的には喜劇だと思う。大変楽しませて貰ったが、オリジナルの韓国版も観てみたい。
①意図的かどうかわからないが(スピード感を出す為か)、細かい部分がすっ飛ばされていたり、“?”というところもあるが、それらを振り返る暇もなく、主演二人の熱演と併せラストまでグイグイ引っ張っていく力業。そういう点ではコメディと云うよりマンガに近いのかも知れない。
②前半の岡田准一のコメディ演技はやや笑わせ側に傾き過ぎのところもあるが(シリアス演技になった時とのチグハグ感少しあり)、いつもの強面かつ強いヒーローではなく、殆んど小悪党といってもよい刑事ぶりの芝居が面白い。
③しかし、時に岡田准一を上回るのが画面ピクピクの綾野剛の怪演。
最初は如何にもエリートの監査官ぶりをクールに知的に見せて、こちらも面白い芝居しているな、と思っていたら、トンでもないあぶない奴だった。
その正体を表すシーンも唐突で面白い。
顔面ピクピクも含め、気色悪い顔面演技は観てて楽しい。
③如何にも行き遅れ(現在ではセクハラ表現)の代議士(?)の娘に、連続テレビ小説『花子とアン』でモガガールの曲者女流作家を演じて異彩を放った山田真歩を配するあたりなかなか面白いキャスティング。
④基本コメディであるという認識は変わりはせんが、巻き添えにされた駿河太郎扮する同僚刑事は可哀想でしたね。
⑤これも監督が意図したことかどうかわからないが(オリジナルもそうかもしれない)、岡田准一と綾野剛とが最後の死闘(かな?)をするのが、札束の山(金)と墓場(死)と人間の人生で避けては通れないものを舞台にしているのも意味深で面白い。
⑥最後にもう一発かましてくるラストはオリジナルもそうなのかしら。それとも日本版のオリジナルなのかしら。
しつこさギリギリの匙加減は、韓流(歴史)ドラマにあるアザとさ・しつこさ・そこまでやるか復讐劇、のテイストを仄かに感じたのだが。
⑦藤井直人は『ヴィレッジ』ではガッカリさせられたが、こういうエンタメ映画には向いているのではないかしら。
話の持って行き方はところどころ破綻しているが、粘り強い演出力はあると思う。
⑧「人間社会が順調に回っていくためには必要悪というものがどうしても存在する」という見方には反対しないけれども、まあこれだけ小悪党から悪知恵が底知れない狸爺まで揃えたもの。
結局“亀の甲より年の功”ですかね。
一番悪い奴は誰!?
ある独りの男を隠したい刑事と、その独りの男を追う刑事の話。
雨の中、危篤の母親が入院してる病院へ向かう工藤(岡田准一)、道路を飛び出してきた男を跳ね、その男をトランクへ押し込んで逃げてしまう事で始まるストーリー。
韓国映画のリメイク、韓国版はNetflixで観れるんだけど岡田君と綾野剛君のリメイクで観たいと思いスルー。
跳ねてしまった工藤、跳ねられ、追われてた尾田(磯村勇斗)、尾田を追ってた矢崎(綾野剛)、そこに警察、ヤクザと絡んでくる話なんだけど伏線が色んなシーンへ織り込まれており楽しめた!
綾野剛演じる矢崎が結構いちゃってる奴でオマエはゾンビかい!と思う位しつこい!
車に乗り込んで爆破のシーンは流石に死んだでしょ!と思ったけど、その後もシーン変わってまた追ってくるから怖っ!て感じでした!(笑)
ある意味一番怖いと思ったのは尾田の女と思いきや実は仙葉の女だったって事と、裏で尾田を操ってた仙葉組長(柄本明)。
岡田君の主演作品ってホント外しないねー!楽しめた!綾野剛君の怪演ぶりも良かった!
追い詰められた岡田准一がこっけいでもある。
追い詰められた岡田准一のヒリヒリする緊張感と不安感が伝わってくる。なのに事態を何とかしようと一生懸命にもがく岡田准一の姿が喜劇的で滑稽でもあり思わず笑ってしまう。
ラスト、おそらく日本映画史に残る綾野剛の不気味さとともにホントに最後までいく。
観賞後、オリジナルが韓国だと知って、エグさとしつこさに納得した。
【”砂漠の中の蜥蜴たち。悪徳VS凶悪。”拝金主義の人々を強烈に揶揄するハード・バイオレンスムービー。狂気性を帯びた綾野剛は矢張り凄い俳優である。最後に嗤う”極悪”の掌の中で踊る人々を描いた作品。】
ー 綾野剛は好きな俳優の一人であるが、今作の県警本部の矢崎監察官を演じた姿は凄かった。「日本で一番悪い奴ら」が脳裏を過った。ー
◆感想
・年末年始の4日間に凝縮されたストーリー展開が、面白い。工藤刑事(岡田准一)が危篤の母親の元に駆け付けていた時に、突然道路上に出て来た男(磯村勇斗)をはねたところからの怒涛の展開。
ー それを日付を12月28日に戻す、中盤の見せ方。
序盤は、オリジナルに忠実に工藤刑事の行いをコミカル要素を交え描いているが、後半、藤井監督は複数の黒幕の暗躍が際立つ人間ドラマにしている。-
・”金があれば何でも出来る”と言う拝金主義思想の矢崎と娘を結婚させた極悪県警上司の関係性も恐ろしい。
ー 娘と矢崎の結婚式で、自分が関わった裏金を保管してある金庫の指紋認証を矢崎が使っていた男の仲間の女に騙されて取られた事に対し、ゴルフのドライヴァーで矢崎を打ち付けるシーンや、にこやかにギリギリと矢崎の靴を踏みつけるシーン。
だが、矢崎も一線を越えて義理の父である極悪県警上司の頭を車に何度も打ち付けるシーン。そして、矢崎の顔に頻繁に現れるチック。
何故か、綾野剛が人を何度も何度も殴打するシーンは、狂気性が迸り、重いパンチの風合が漂うのである。ー
・特に、寺に納められたマネーロンダリングした金を隠していた墓地での矢崎と工藤との金を撒き散らしながらの一騎打ちからの、屋外での壮絶な肉弾戦シーンは凄い。
ー 満身創痍の中、工藤刑事が矢崎に放ったバックドロップ。新年の朝日が差す中、ピクリとも動かない矢崎。ー
■で、新年の朝、血だらけの工藤刑事が離婚寸前の妻(広末涼子)に”もう一度、やり直さないか・・。”と車内から電話して、良かった良かった、と思ったら、死んだと思っていた矢崎が、腫れあがった顔で物凄い笑いを浮かべながら、追突して来て・・。
ー あの矢崎の物凄く気持ち悪い、笑い顔は凄かった。暫く夢に出て来そうである。
”自分にはもう先が無い。後はお前を道連れにするだけだ・・。”ー
<今作は前半は、人を轢いてしまった工藤刑事が何とかしようと藻搔く姿を、ややコミカル要素を絡めて描き、中後半からは様々な黒幕に弱みを持つ工藤と矢崎の姿を、悲哀感も仄めかしながら描いたハードバイオレンスな人間ドラマである。>
■最後に一言。
・愛知県は砂漠じゃないぞ!藤井監督。
悪
久しぶりに公開初日に鑑賞🎬✨
韓国の映画は見てないので新鮮な気持ちで見れました
これがリアルだと笑えないんだけど、作り物だと思ったら面白い
最初は岡田くん演じる工藤パート
警察なのに、人をひいてしまい、車のトランクに隠す、しかし検問やら、署内の人達にバレそうになるハラハラ感が岡田くんの鬼気迫る演技がもうコメディなんだよ笑
音楽とかめっちゃハラハラさせてるんだけど、岡田くんの演技がめっちゃ笑かせる
なので、最初、これはコメディ映画なのかと思った笑
しかーし
綾野剛演じる矢崎パートから方向が変わる
冷血な酷い警察官を素晴らしい演技で演じてる👍
こうゆう役とても上手いですね
前半ではわからなかった矢崎の事情が分かってくる
2人のぶつかり合いが続く、続く、、、
この人達、人間なの?ってくらいのやり合い笑。なかなか死なない。
最後はおそらく、柄本明を倒しに行くのではと思ったが、どうだろう
こんな悪に染まった警察ばかりだと嫌だなぁ
藤井道人作品は他人脚本で撮った方が好き
間違いないです。圧倒的に、「脚本・監督=藤井道人」より「監督=藤井道人」の方がクオリティー高いです。今回は韓国映画のリメイク。脚本は平田研也さんとの共同。やっぱり、複数の人の目で見て叩いた方が結果的にクオリティーは上がると思うんです。いわゆる「作家性」は薄まるかも知れませんが。
藤井道人監督と言えば、売れっ子だしビッグネームと言える立ち位置だし。もはや「作家性」じゃないだろうと。クオリティーが大切だと思います。
本編は、滑稽さを漂わせるノワールです。伊坂幸太郎的世界観。不良刑事のドタバタ劇からのネタバレパートが楽しい。
尻ギレの悪さがタイトルに繋がる、純粋な娯楽作。右も左も悪いヤツだらけと言うシニカルさが、割と好き。
藤井道人らしい画力の高さも随所に見られて良かったです。と言うか、広末の登場場面、撮影気合い入り過ぎてへん?他と、一味違う気がするんどすがw
面白かった。
結構。
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