最後まで行くのレビュー・感想・評価
全97件中、41~60件目を表示
息をのむ展開とはこのこと!
原作を観ず本作に臨みました。
先入観やら比較する材料もなくぶっつけ鑑賞。
先ず、配役で勝ちましたね。
岡田准一さん、泥臭さの中に笑いを誘い、最後は泣きの演技。
綾野剛さん、蛇のようなからみつく演技。
柄本明さん等、脇で支える役者人達もこのドラマの奥行を作ってました。
初っ端からスリリングで驚くほど無駄がなかったです。
車のアクションシーンも本作は見事にリアルに表現されてました。
ただ、爆弾爆発のシーンは何故川に落ちた?と違和感ありましたが…。
海外リメイク作品ということによる不自然さがまるで無かったこと
も良い点で藤井道人監督は相当練って考えて作ったのだろうと、
感嘆しました。
久しぶりに良質エンタメ作品に興奮!
ホルダーに差し込んだドリンクは最後まで
ひと口も飲むことはありませんでした。
リメイクの再構成がうまい
韓国の間が長い部分と、フランスのリメイクでも韓国映画と同じ作りの部分がある。だが、日本版は削除している所置換えがあり(風船、兵士玩具)、スピード感とハラハラ感が増している。綾野剛の不気味さが、ホラー感、ゾンビ映画をモチーフとしている、ターミネーター的な不死身感がものすごく良かった。
雨と汗と血が2.5倍。
最後のオチ、指紋は綾野剛も必要なのに金庫が空いたとこ、違和感。ターミネーター綾野剛が現れたとこは良かた。綾野剛が先に来て鍵のとこに自分の指紋を押していただから、岡田が持ってきた亡くなった犯人の指だけで開いたって事の理解で良いよね。って思っている。
終わったと思っても追っかけてくる感すごい。
一番やばかったのは岡田くんじゃなくて…
綾野くんでした(笑)
知ってる人しかわからないと思いますが、マンガ約束のネバーランドに出てくるシェルターを襲うアンドリューだったかな?あれを彷彿とさせるホラー感(・o・;)
最後までドキドキして、ずっと肩に力が入って疲れましたー。
よくもまあ次から次へといろんなことが起きるもんで…。
映画だからこそのおもしろさでしたね。満点じゃないのは、途中て死んだであろう綾野くんの義父と岡田くんの同僚がどうなったのか??だったのと、最後にお墓の上でのバトルシーンが、ちょっと罰当たり感を感じてしまってってとこでしょうか。
いやでも手に汗握るってこういうことですね。面白かったです。
あ、一番やばかったのは柄本明さんでした(•‿•)
モヤモヤ…
個人的に誰に対しどんな感情を寄せて良いのか全く分かりませんでした。まず冒頭で携帯で話しながら車の運転、その直後に人を跳ね、そのままトランクへ収納。その後の検問で更に飲酒運転が判明…違和感からのスタートで不安の塊でした。
その予想も見事に的中。最後まで全く楽しめなかったです。強いていえば岡田さんと綾野さんのアクションバトル。ここは得意分野でしょう。隠し資産のあった墓地でのバトルは流石だなと思いました(アクションバトルとして)。
私が違和感を感じたポイントをまとめました。
・破局寸前の夫婦関係を立て直すような材料が何一つないのに終盤岡田さんからの電話であっさりとやり直しの可能性を示唆し優しさを見せた広末さん。娘が誘拐されその理由を岡田さんから何も聞かされずそれでも義母の葬儀に平然と立ち会う広末さん。序盤で仕事の電話すら怪訝な態度を示す鬼嫁(まぁ義母が亡くなった直後ということを考えれば気持ちわからなくもないですが仕事柄仕方がない部分でもあるでしょう)。
・岡田さんが怪しいと気づいた駿河さん、その後あっさりと岡田さんに肩入れし、そしてあっさり殺される駿河さん。それでも娘救出を優先する岡田さん。せめても娘助けた後に駿河さんを心配して欲しかった…隠し資産のある入り口のキーと磯村さんの指を持って財宝見つけに行ってるんじゃないよ…。
・綾野さんのスーパーヒーロー並みの無敵っぷり。爆弾でやられ車は池に沈んだのに…その後も岡田さんと死闘を繰り広げ絶命したと思いきや、最後は岡田くんと車でのバトル…。岡田さん、車内で絶命するかと思ってたのに(いかなる理由があれそれだけの犯罪犯したわけだからその方がしっくり来た)…。その死にかけの岡田さんも急に復活するわ…。
他の人のレビューを見てみると韓国映画のリメイクっぽいですね。そう思うとなんとなく構成は理解。私にはこの手の映画は向いていないのかも。
最後までクズでいてほしかったな
リメイクの難しさかな。設定の面白さはそのままに、いかに本邦の役者さんのキャラを生かしつつ日本が舞台でも違和感なくするか。
おおむね成功してるし、なにより岡田准一と綾野剛の存在感が良い。クズに惹かれる嫁が広末涼子なのも、子供の小ささとのバランスの悪さに十分目をつむれる説得力。
ただ残念ポイント2点。ラスト近くで「工藤」が妙にいい人ぶったりして、wウェットに失速するのが残念。お金前にしてウハウハで(これで嫁や子供とやり直せる!)と浮かれるくらいのバカで良かったのに。
もう1点は、韓国版だと気にならなかったけど、日本だと棺桶結構開けるし(親分みたいに顔を拝む)最後に参列者で仏さんの横にお花を置くんだよね。バレずに焼き場までは無理があると思った
謎の勢いとギャグ要素強め
原作が韓国のようで日本的なじっとりした湿度のあるような邦画では無いです。
パラサイト半地下の家族のような、勢いがあります。
勢いの中に笑いが随所にちりばめられてる感じでした。
綾野剛、不死身すぎてワロタ
岡田准一と綾野剛
正義感丸出しの刑事ではなく
本当にいそうな現実的な刑事を演じた岡田准一をはじめ
ストーリーも配役も
リアリティを生んでいて
ぐっと引き込まれました
ただ、綾野剛がゾンビ過ぎて何度でも蘇りすぎかなと思いました
そして、あくまでも冗談ですが
綾野剛を煽ってしまった最近全く話題にならなくなった○ーシーさん
映画の迫力さながらで
追い込まれているなら
そりゃ相手が悪かったかなと思いました
時間が経つにつれてだれてくる
展開自体はスピーディーで、内容も面白いのですが、残り30分くらいは終わった内容を無理やりアクションで引っ張ってるような感じがしました。
綾野剛の不死身さもあり得ないなぁと思っていたら、岡田准一の不死身さもあり得ないなぁと…アクション自体はキレてるのに、対決を引っ張り過ぎてダラダラやってる感じがします。
また、バッドエンドっぽいので、自分的にはスッキリしませんでした。
結局は手のひらで踊らされてる二人
韓国の映画リメイクなんだ。今、知った。
工藤はしょーもない、本当は気の小さい運のない男だし、矢崎は殴る事でストレス解消してるとしか思えない程のサイコパス。
ラストはやっと終わったとホッとしてたら矢崎が復活してるし。
そして、最後まで行く。
そう言われてみれば韓国っぽいストーリーだった。
トラウマ心配だな〜😭
しっとりとかそんなものは微塵もない。
誰が黒幕なのだー!一体どーなってる?とアセアセしているうちに、どどーん。
役者さんてすごいわー。
寿命が縮みそうなくらいの投影。
そりゃ旨味たっぷり濃い味になる、なる。
別れそうな妻がこの悪事にからんでたら最もこわいかも😱と思いましたが…??
岡田さんのコミカルな表情のうまさ、綾野さんのサイコチックな薄ら笑いのこわさ、またもや闇をバックに現れる柄本さんのリアルな存在感。
そして、ラストの2人は任せて安心?放っておいてもどうにかなりそうだけど、
あー。娘のトラウマだけが最悪最強最大の心配だ。
岡田准一はやっぱファブルが一番カッコいいです
綾野剛目当て。期待を上回る怪しさ。ターミネーターもゾンビも顔負けのしつこさ。特殊メイクもCGもいらないから、コスパ最高です。誉めています。
韓国映画のリメイク。そのへんは常にプンプン匂ってきました。アクが強い。お寺、政治家、警察、莫大な闇金とかはリメイクしやすい内容でした。坊主の儲けを横取りする県警本部長ってセコいよなぁ。韓国では警察官は日本よりも社会的地位がうんと低いのか?と思いました。あの札束の量は半端ない。10兆円越え?
主演は岡田准一ですが、アタシの期待どおり、綾野剛、柄本明、磯村勇斗が美味しいところを持って行きました。
駿河太郎(鶴瓶の息子)の同僚役も良かったです。火葬場ですぐ状況を理解してバディに。以外に賢いのよ。これからっていう時に巨大ドラム缶で殉職。
いくら死体でもあんなちっちゃいニッパーで指切られたら、むちゃくちゃ痛そう。ホントに冷たくなってむくんだ指でも指紋認証オッケーなんでしょうかね?
年末に葬式、結婚式となんとセワシないこと。曲者の山田真歩を新婦役に使うなんてこりゃまたニクい。いちばん普通の人の役が広末涼子なんだからスゴすぎる濃い~キャスティング。あの杉本哲太が霞んでしまうほど。棺桶重かったでしょうね。気が付けよ~
山中崇なんか全然目立たない。
あのお姉ちゃん(清水くるみ)もちゃっかりしていて、最後のワンボックスで柄本明と目配せするなんて。
もうやめてよぉ~
時系列がちょっと分かりにくかった。リメイクだから仕方ないのかも知れませんが、種明かしシーンがちょっと野暮ったい。
いちばん大丈夫か?と思ったのは、棺桶のなかのご遺体逆二段重ね。焼き場の係が69のお骨を見たら、驚くでしょうね。
汗だくでずぶ濡れでテンパっている演技はなかなかだったけど、岡田准一はやっぱファブルが一番いいです。
まあ、最後まで面白く観れたけど、
主役二人の迫力は凄かったです。良かった。
面白かっただけに、冷静に振り返って疑問が湧いてきます。
なんであんな墓地の奥に大金を保管する金庫を作ったのか?。金のやり取りはお堂の中のようなので、坊主が大金を持って墓地を通り抜けてたりしたら、途中で襲われそう。建物の奥の方が便利では。それに、入り口の鍵だけじゃなく、警報装置がないのも不思議。
指紋認証にしても、セキュリティ考えたらどの指か1本(どの指かも教えない)にするし、カードじゃなくて暗証番号を併用するんでは。
そもそも、金があそこにある以上、開け方に拘らなくても、大金を持って出るところを襲えば簡単。ヤクザなら出来るよね。
そして、それよりも不思議なのは、でっかい金属の筒が車ごと駿河太郎を潰した時、綾野剛はどこにいたのかな?。目視できるところからリモコン操作?。じゃあ、わざわざ別のところに遺体を持ってこささなくても、自分で指切りに行けたよね。
あと、信心深い方ではないんですが、墓石のところでの乱闘はちょっと、気になりました。
なんて、細かいところばかり突っ込んでしまいましたが、これは期待の裏返しなんですよ。がんばれ、ニッポン。
知らないで観られるあなた、実に羨ましいです
藤井道人監督、私としては19年の『デイアンドナイト』で認識しましたが、実際、同年公開の『新聞記者』でブレイクし、その後はすっかり「人気」の監督と言う印象です。その後、「網羅」とはいかないまでも彼の監督作品は初期の作品を除いてそこそこ観ておりますが、正直言えば個人的にあまり好みではありません。(と言うこともあり、前作『ヴィレッジ』は未見)ですが、今作は韓国映画の名作の一つといっても過言ではない『最後まで行く』のリメイクと言うことで、「好み」とはまた別の「実力」を拝見したく劇場で鑑賞です。
ちなみに、今回は評にあたりどうしても「オリジナルとの比較」となることから、内容面におけるネタバレは必至です。ご容赦ください。
さて、まずはいきなり全体を通しての感想ですが、意外なほど、と言うか、拍子抜けするほどオリジナルに忠実、、と言えば聞こえはいいですが、正直、もう少し「新しいアイディア」はないのかね?と思う内容です。だからこそ、アップデートとダウングレードを顕著に感じてしまい、ちょっとそれ自体が自分で雑音になってしまうくらい。なので、もしまだオリジナルも本作も観ていない方は是非「どちらか、一方だけを観る」のが一番のおススメかもしれません。なんなら、知らないで観られるあなた、実に羨ましいです。
と言うことで、内容について気になる点幾つかを、物語の展開に合わせて比較しながら論じていきます。
まずは「犬じゃない」件。私、結構これ気になりました。犬じゃない「それ」は、後半以降の「カギ」と言えますが、それにしても事故後の工藤(岡田准一)は全くそこに意識がありません。パトカーに意識を取られるのはわかりますが、むしろ、自分の仕出かしたことを「それ」が・・・と考えないのは不自然すぎます。なんなら、なかったような扱いで、後半に振り返っても「いやいや、その距離感なら」と無理を感じるのは私だけでしょうか?
そして、病院へ移動して「隠したソレを移動させる方法」。これはオリジナルで使う「(ソレを)運ぶには無理があるアレ」は現実的な方法に改変されています。ただ、無理があっても「アレ」はやっぱり面白いんですよね。しょうがないか、と思いつつももう少しアイディアが欲しかったことは否めません。ただ、全体的に見て、シリアスになる前のコメディ混じりなこの辺りのシーンこそ、岡田さんの巧さがあふれていて見どころ満載でもあります。
そこからの「アレを隠す所」について。日本人の私にはオリジナルを観ていて「そここそないでしょ」と思って観ていて、「ああなるほど」と思った部分が、邦画になると「いやいや、だからそこはないでしょ」と改めて。だって日本は基本「火葬」ですよ。証拠隠滅どころか、むしろ事件発覚で逃げ隠れ出来なくなるはずで、そこだけは選ばないはずなんですけどね、、ま、「そこに隠すから面白い」方をとって、結局は巧く(?)誤魔化しました。
と、このペースでやっていると終わらないので一気に終盤へ。
この作品のマクガフィンである「鍵」。オリジナルではエンディングを前に、あの「鍵」とは「アンバランスなほどの」中にあるお宝の対比に味わいがあるのですが、本作だと、立派な扉と中にあるお宝に比べていかにも脆弱と思わざるを得ない「ほどのアンバランスさ」で、いやいや、そのセキュリティは説得力無いわと感じざるを得ません。それだけのモノを置くところなら、もう少しお金かけましょうよ。ただ、「エンディング」という点に目を移せば本作の終わり方の「最後まで行く感」は悪くないですね。途中のあのギミックからの展開を生き延びる矢崎(綾野剛)ですから、まだまだ行きますよね。兎に角、綾野さんいい表情です。
とまぁ、長所もあれば短所もあるわけですが、せっかくの母国語でスムーズに観られると、さすがに役者の巧さが際立って解ります。主演・岡田さん、助演・綾野さんの素晴らしさは言うまでもなく、特に綾野さんは必ず賞レースに絡む演技だと思います。また、相変わらず山中さんや駿河さんが脇で良い仕事をして岡田さんをより惹き立てています。それはそれであっぱれ。で、作品としては「まぁまぁ」かな。偉そうにすみません。。
綾野剛、岡田准一最高の演技最後までいく 85点
予告からこれは面白いと思って期待を高く持って観たが期待以上に面白かったです!!
とにかく綾野剛の演技が凄い!執念というかしつこいというか、、とにかくやばいですアイツは。自分のモノになればなんでもするそんなキャラですね!
岡田さんは全くアクションしないです!するつもりで観るとガッカリするかもしれないです。
あと最後の終わり方は人によっては、なんだそれみたいになりますが、それ以上に演技が凄すぎてそんなことはどーでもよくなりますよ!
最後まで行きすぎやろ笑
最初の勢いからどんどん加速していってオチまで見れた。
やっぱ柄本明よな〜〜〜〜。だいすき。
1年不運なことが続いたひらパー兄さんが年明けと同時に綾野剛(不運の元凶?笑)を倒して、今年はいい年になる!と意気込んでいたのもつかの間、綾野剛(ゾンビ)が追いかけてくるのがおもろい笑
韓国の方を見てないのでなんとも言えんけど、
簡単に死んだり、全然死ななかったり。
コメディとしてみればおもろいか。
綾野剛のサイコパスさとひらパー兄さんの慌てる演技の対比が良きで結局ひらパー兄さんが勝ったかと思いきや、綾野剛(ゾンビ)がまだ来る。
コメディとしてみればおもろいか。
「最後まで行く」というタイトル。
映画を見ながらなんでこのタイトルか結構考えた。
結局わからん笑 けど、
最後まで誰が黒幕か分かんなかったり、
最後まで柄本明が仕組んでいたり、
最後まで戦ってたり、
最後まで頭が逝っちゃってたり。
確かに、最後まで行ってた。
加速したかと思ったらまだ加速する、そういう映画。
綺麗な映画ではないけどそれを凌駕するくらいぶっ飛んだ映画🎥
灼熱砂漠のトカゲたち、最後まで行け!
つくづく韓国って悪徳刑事しか居ないのかと思うくらい。
そんな悪徳刑事に降りかかる最低最悪、絶体絶命の危機の連続。
その様をハラハラドキドキのスリルとバイオレンス、何処かブラックな笑いも交えて。
さすがの面白さの韓国オリジナル。知る人ぞ知る2014年の作品。
面白さが受けて各国でリメイクされたらしいが、ここ日本でも。
韓国映画を日本でリメイク。日本映画を韓国でリメイク。
日本と韓国の“リメイク国交”はよくあるが、その出来映えはよりけり。
殊に本作のようなサスペンス/アクションに関してはお隣の国なのにレベル違いを度々見せつけられるが、今回のリメイク挑戦はなかなか気合い入った出来映えだったんじゃないかな。
まさにタイトル通り。最後までダレる事なく見れた。
映画って最初の掴みが大事。本作はそれが巧い。
とことんヤベー状況に追い込まれる主人公。
母親が危篤。妻から電話。
職場からも電話。署に監査が入る。ヤバい一件に絡んでいて、そのリークが…。
また妻から電話。母親が死亡。
また署から電話。早く来いと催促。
もうそれだけで平常ではいられない。比重的には仕事の方へ傾き…。
が、さらにヤバい別の方へ一気に傾く。
豪雨の夜。突然目の前に飛び出してきた若い女は避けれたものの、若い男の方は避け切れず、轢いてしまった…。
男は死亡。
チクショー!マジついてねー!
何なんだ、今日は! もう年末なのに! 最悪の年越しだ!
男は同情の余地ナシ。悪徳刑事の工藤。
汚職は疑いではなく事実で、その上人を轢き殺してしまい…。
挙句の果てに彼は死体をトランクに隠し、先を急ぐ。
検問に引っ掛かり、一悶着起こすも、思わぬ人物に助けられる。
監察官の矢崎。署へ向かう途中。
ここはこの監察官のお陰で乗り切ったが、監察官は署で待っているという。
一時の危機を逃れただけで、結局危機は回避していない。
とりあえず病院へ。妻には呆れられ、葬儀社の説明も上の空。
監査、トランクの中の死体…。どうする? どうする、俺~!?
のっけからノンストップ。韓国映画が基とは言え、邦画としては開幕からのハイテンション。
見る側はこのろくでなし刑事の行く末から目が離せなくなる。
いい解決策を思い付く。いや、実際はメッチャ悪い事なんだけど。
あの死体を母親の棺の中へ。一緒に焼いてしまえ。
韓国オリジナルの時もそうだけど、本当に罰当たり。
ひとまず死体は隠した。
お次は監査。が、意外にも監察官は見逃すという。その時何か意味深な事言ってたけど…。
仕事に戻る。あるチンピラを探す。
嗚呼、またしても神様の悪戯か、悪魔が俺を弄んでいるのか…?
そのチンピラは、俺が轢き殺したあの若い男。
現場には監視カメラ。不鮮明でよく分からないが、捜査が続けば俺に辿り着くかも…?
どうする? どうする、俺!?
そして、決定打とでも言うべきピンチ。
突然の電話。“お前が何をしたか知っている。人殺し”。
目撃者がいた。でもただの悪戯電話かもしれない。
挑発してみたら、その脅しは本物だった。
相手は、まさかの人物だった…。
ダーティーな役柄。哀愁と憔悴と狼狽に翻弄されまくり。
あたふたあたふたぶりが滑稽に笑えてもくる。
岡田准一の風貌から佇まいまで絶品。もうさすがだね。
ちと過剰な演技すらこのろくでなし刑事の愚行っぷりを説得力充分に魅せる。
ろくでなし刑事は彼一人じゃない。もう一人。
監察官の矢崎。
実は彼も悪徳。
中盤は彼の視点から語られる…。
矢崎もあのチンピラを追っていた。
チンピラを“飼い犬”として使っていたが、反抗され噛まれる事態に…。
ある場所に、大量の裏金。各界のお偉いさんや上司も絡んでいる。
その隠し場所は、チンピラの持ってるカードキーと指紋が無ければ入れない。
それをいい事にチンピラは裏切り…。
その裏金がバレたら…。上司から圧。
上司からは目をかけられ、その娘と式を挙げたばかり。
昇進は約束されていた筈なのに、“飼い犬”の裏切りで窮地。
このままでは上司共々奈落の底へ…。
絶対にチンピラを見つけ出さなければならない。
老やくざの人脈を使って、遂に見つけ出す。チンピラのアジトへ。
やっと運が向いてきた。後はこの裏切り者の飼い犬を口封じで殺すだけ。
こいつのせいで危うい立場に立たされた。死ね!
が、隙を突いてチンピラは逃走。夜の豪雨の中を。
矢崎は追い掛けながら発砲。
銃弾がチンピラの背中を捉えた。それが致命傷となり、ふらふらと車道へ。
そこを…。
これで合点がいった。
工藤の検問中、不自然に現れた矢崎。
“目撃者”で本当の“人殺し”だった矢崎は、チンピラの死体を何が何でも奪還する為、工藤を追っていたのだ。
巧みに所属署や工藤の名前を聞き出し、工藤を待ち構える。
が、こいつも俺に歯向かいやがって…。どいつもこいつも。
強行手段。母親の葬式に乗り込み、工藤をボコボコに。工藤の娘を人質に取る。
工藤はろくでなし刑事だが、矢崎も目的の為なら手段を厭わない非情野郎だった。
冷静沈着に見えて、本性を現したら豹変。
追い込まれた八方塞がりと異常さを表す目をピクッとさせる仕草。それすらもゾクッ…。
彼もまた憔悴と狼狽と絶体絶命。加えて、イカれている。
綾野剛のサイコっぷりが強烈。
性格も驚愕だが、その不死身さも。普通なら二回は死んでるよね…?
ゾンビ…? あ、そっか。彼は“亜人”でもあったね。
ろくでなし刑事vsサイコ監察官だけあって、両者の上司もクリーンな刑事ではない。
そんな中、駿河太郎演じる同僚刑事は唯一まとも。工藤と何かと対立するが、ある時全ての事情を打ち明け、力になってくれる。…あ、でもそれも汚職に関わるって事…? お陰で彼の身に危害が…。
本当に唯一まっさらなのは工藤の妻と娘。工藤の愚行のせいで危険が…。広末涼子と娘役だけが“掃き溜めに鶴”。
愚行や醜い争いを見続けられて…。でも一番の悪党は、最後に一番美味しい所だけを持っていったアノ人。圧巻の存在感は誰も敵いません!
話の展開はほぼ韓国オリジナルに忠実。
でも、新たな展開や要素も。
主人公と別居中の妻子との関係、チンピラややくざの絡み、矢崎の描写もより詳しく。
片や葬式、片や結婚式。その対比もユニーク。
年末設定。除夜の鐘が鳴る中、煩悩に満ちた二人が醜く争う。何とも痛烈な皮肉。
年内中に片を付け、来年こそはいい年を迎えられるか…?
老やくざの例え話も印象的。
灼熱砂漠に、トカゲ。ここから抜け出せばいいのに、足をひょこひょこさせながらこの場に留まる。
ここが己の居る場所、己の運命から逃れられないのを受け入れているかのように…。
今、灼熱砂漠にいる二人のトカゲは…?
岡田准一と綾野剛の熱演で魅せる男たちの行く末。
リメイク作品で初ジャンルに挑戦した藤井道人監督。インディーズでもメジャーでも、社会派でもラブストーリーでも本格サスペンス・アクションでも、手堅い手腕。
彼らの向かう先へ、こちらも最後まで行ってやるぜ!
最後の最後まで行く
ひき逃げをしてどうにかそれを隠そうと必死になってる、どうしょうもない刑事工藤の物語なのかと共にハラハラしたり、思わず笑ってしまいながら物語に入り込んでいたら、中盤前あたりに引かれた男性、尾田がカギとなっていて、監察課の矢崎は執拗に工藤に執着してくる理由が分かったときは「やばい、なに、これ、おもしろい」とここは予告にも描かれてなかったので、その展開に圧倒される自分がいた。
矢崎には矢崎で隠し通さなくては、やり遂げなくてはいけないことがあった。
結果的に工藤は知らず知らずのうちに巻き込まれていくんだが、その強欲さからより危ない方向に進んでいくのがスリリングで刺激的。
暴力的なシーンが苦手な私には毎度、度が過ぎてて嫌になるところもあるけど、そこを除けば大満足だった。
またラストシーンに関してはこのまま今までのことを反省し、真っ当に人生を歩んでいく展開にホッとしたのもつかの間、そうさせない、ほんと最後の最後まで行くんだなと。
エンディングで明かされる、踊らされていた2人を知るのは観客しかないのもエンターテインメントとして素晴らしかった。
本当の悪人は誰?得をするのは……?
いきなり窮地から始まる。おかげで目が離せない。
出てくる人、みんな事情あって黒幕抱えてて、
世界は案外にも狭くて皆、繋がっている。
汚い人間演じさせたら、岡田准一さんと綾野剛さん、柄本明さんはやっぱり役にハマると思う。
岡田准一さんの奥さん役の広末涼子さんは、観てる時は広末涼子の無駄遣い!って思いましたが
この世界では唯一の光を透明感ある彼女で表してるのかも。
除夜の鐘じゃなくて、除夜の金!とちょっと笑いました。
岡田准一さんは奥さんのところに帰れたのかなぁ……
最後とは
元の韓国映画は観てないですが、
予告で気になってました。
結果、観てよかった!おもしろかった〜!
めちゃくちゃ感情が顔に出るし基本パワープレイなんだけどそこそこ何とかなってる工藤
常に無表情で感情は表に出さないしすごい色々手を回して頭使ってるけどなーんか上手くいかない矢崎
そして全ての裏にいる仙葉さん…
工藤が獲っても矢崎が獲ってもすっきりしないな〜どう決着するのかな〜と思いながら観てました。なるほどな〜!笑
うまくいきすぎでは?と思うところも多少ありましたが、個人的には映画なので全然OKでした。
そして岡田准一さんはもちろんですが、綾野剛さんがまじやばかった。話が進むにつれて、無表情の内側に滲む感情がちょっとずつ見えてくる。
外の顔を完璧に使い分けてたはずが、ぜんぜん上手くいかなくてどんどん繕えなくなってきて
でもまだ年内、まだ大丈夫、まだ間に合う
その希望がなくなった瞬間に、切れてしまったんだな。
尾田に送ってた「まだ間に合う」は、そのシーンではまだ背景が分からないから矢崎に余裕があるように見えるけど、
実はこれから義父になる本部長からの圧や焦り、苛立ち、いろんなものを抱えてて必死に自分にも言い聞かせてたんだろうか。
そして義父に足ギリギリ踏まれてどちゃくそ追い詰められた直後、すんごい痛そうな顔してるのに、電話に出た瞬間の「はい。」はちゃんと矢崎さんだった。すごい。
「最後まで行く」タイトル回収、
爆弾のときも、寺のときも、工藤は矢崎が最後しんだかどうかちゃんと確認してないんだよなぁ。だから終わらない。
安置室で「しんだらそこまで」だと工藤自身が言ってたように、しんだら最後。ということは、しぬまで最後じゃない。最後まで行く。
課長、知らないとはいえ呑気な年越し。
個人的に久我山には生きててほしかったな〜。
全97件中、41~60件目を表示