最後まで行くのレビュー・感想・評価
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映画ならでは!のハラハラにドッキリ
岡田准一のまずい男っ振り、
綾野剛のやばい男っ振り。
どちらもすごい!
こんな殺され方は嫌だという役がハマってしまう駿河太郎
ソロリと歩いて来るだけで、ラスボス感のある柄本明
スクリーンで観て大満足!
原作作品の良さを活かしつつ、藤井作品としての独創性をしっかり際立たせた一作
藤井道人監督がインタビューで表現しているように、岡田准一のキュートさ、綾野剛のクレイジーさが終始物語を牽引しています。
加えて最近ますます活躍が際立っている柄本明も、近作の印象から絶対何か企んでいそうな不穏さを終始漂わせており、こちらも俳優としての円熟ぶり、底知れなさを見せてくれます。岡田准一の妻を演じる広末涼子の人生に疲れた感じも、最初は広末涼子と分からないほど真に迫っていて、こちらもまた派手さはなくとも見事な演技です(雑誌「スクリーン」の藤井監督インタビュー記事で広末涼子に言及した箇所は、ちょっと笑える誤字がある上、現時点で読むと色々考えさせられる内容も含んでいて、これもまた印象深い…)。
2014年公開のオリジナルの韓国版は、脚本の巧みさと疾走感が素晴らしかったけど(そのためフィリピンなど様々な国でリメイクされた)、本作は藤井監督独自の場面転換と人物造形の掘り下げなど大胆に手を加えており、単なるリメイク作品という枠を超えて、一つの映画作品として高い完成度と独創性を獲得するに至っています。
前半は岡田准一扮する刑事工藤が、次々に襲いかかる難局にどう対処するかを、ちょっとコミカルに見せる面白さがあったんだけど、後半はやや設定が現実離れしてきて、こうした切り抜けのスリリングさがやや減じたところだけが少し残念でした。
とはいえそんな気になる要素は全体から見るとほんのごくわずかで、トカゲに関するある挿話とそれと連動したクライマックスの描写など、まさに最後まで楽しませてくれる一作でした!
ヤバいふたりのノンストップ追いかけっこ。
この前ヴィレッジ見たばっかりだったから、藤井監督続いてるなと思いつつ。藤井監督、いろんなジャンルで作る監督だから新作はどんなのかなっていう楽しみがある。
今回はちょっと頭のネジがいくつかとんでる男2人の追いかけっこの話。面白かった。
番宣のテレビか何かで、最近のイメージとは違うちょっとポップな岡田さんが見れるっていう話を監督がされてたのを見たけど、まさに。なんか新鮮で良かった。
後半の矢崎の視点から種明かしされていく展開以降、矢崎のヤバさが明らかになって映画のキャッチコピーに納得させられ、まさにタイトル通り2人が最後まで行く、その伏線回収も気持ちよかった。
んな訳ないやろって突っ込みつつも、展開が面白くて気がつけば最後まで見入ってしまってた。
綾野剛はやっぱり名優やなー!
散々、予告を見せられた本作!
まー抑えておこうかな、と軽い気持ちで観てきました。
結論から言うと、あまり韓国映画と邦画は親和性が良くないかもしれません。特に本作のようなドタバタ劇では。(社会ルールなどの面で破綻しやすい。)
なんとなくですが、元映画を忠実に再現したかったのかなと思いました。
主演の綾野剛はさすがのサイコ演技(チック笑)ですし、磯村勇斗も相変わらずの安定感です!
ただ……主役の岡田准一と広末涼子が個人的に“ハナにつく”…。
適役が絶対他にいると思いました。(私が好きな作品、「来る」のタイプのだらしない役というか、無骨な雰囲気の役であれば岡田准一で良いんですが…(*´Д`)広末は言わずもがな、幸が薄いバカ女にしか見えないのはなんなんだろう…?柘榴坂では、割と良かった印象だったのですが。)
ストーリーも、韓国映画のバックリ大雑把な展開を、ママ真似するのではなく、ある程度日本風に再構築すれば良かったのですが。
とはいえ、日本映画の名優が多数出演している本作!是非、映画館でご観賞下さい♪
ありそうだけど
よく練られた作品でした。
見えない目撃者や22年目の告白など、韓国原作は良作が多い。
日本ではまだだけどオールドボーイも。
ただリメイクするだけでなく、しっかりと日本ナイズされているし、役者の演技も良く良作だと思います。
まぁ内容はクズばっかりだけどw
もう冒頭からこいつダメだなぁ、という感じで、想像通りに話は進んでいくのですが、出てくる人物が色々な方向で悪人ばっかりで。
ところどころコントっぽいんだけど、それがまたアクセントで。あの警察の同僚が無くなるのは残念なのと、母親の、扱いが酷い。
クズっぷりが際立つね。
ストーリーも後半に進むにつれ、あぁそう繋がるんだ!という中々引き込まれる展開。
岡田准一と綾野剛のラストの展開はすごいね。泥まみれで。汚くて。
なんで生きてんだっていうw
そして柄本明がまた…
良い意味で期待を裏切ってくれました。
岡田准一は泥まみれの演技は合うね!
"2時間の良い暇つぶしに…どうぞ!"な映画
藤井道人監督の作品がずっと苦手なんです…『デイアンドナイト』『新聞記者』『余命10年』…今まで観たことがあるのは、この3作だけ。
『デイアンドナイト』…この監督のことを何も知らずに、あらすじが面白そうだと思って…何とも胡散臭いテーマに同調出来ず、どこか押し付けがましい感じもして、ちょっと要注意…「なんか好きになれない」
『新聞記者』…やっぱりなんか変な正義を押し付けて来る。…「もうこの監督の作品はいいわ」…日本アカデミー賞受賞?やっぱり胡散臭いわ笑
『余命10年』…小松菜奈出てるやん、これは一応観ておこう笑
で、この作品…。
予告編を観て、スッキリしたアクションやサスペンスに振り切れたのか?この監督?
さらにもっと振り切れて行けば、いいんじゃないんですか…日本アカデミー賞なんて忘れて…。
ん!?リメイク?
…やっぱり胡散臭いわ、この監督!笑
*車爆発したのにまだ生きてるのね?観客は納得した?
「やっべ~ぇ」の連続
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞。
ひとつの事故から始まって、次から次へと色んな事が起こる楽しいノンストップ娯楽作。
なかなか楽しかった!
冒頭すぐに岡田准一が言う「やっべ~ぇ」ドラマが盛りだくさん…(笑)
土砂降りの雨の中で交通事故を起こした刑事(岡田准一)は死体をトランクに詰め込むのは予告編で見ていたが、「飲酒運転」&「交通事故での人殺し」&「死体をトランク搭載」…こりゃ、「やっべ~ぇ」(笑)
そのヤバい刑事に近づくエリート監察官=綾野剛が、これまた「やっべ~ぇ」(笑)
とっても楽しいエピソード盛りだくさんなので物語を詳細記載しないが、藤井道人監督の手腕光る語り口の上手さ。
しかし、「あれ?なんでこの人生きてるの?」とか「終わったと思ったが、なかなか終わらない」というのはご愛敬。
<映倫No.123316>
それどころじゃない人たち
ハイスピードでガンガン進む前半の怒涛の展開に、あっという間に引き込まれてしまった。
葬儀、結婚式という、人生の大イベントなのに「それどころじゃない」2人のそれどころじゃない感がずっと面白い。
砂漠でヒョコヒョコ。案外好きでやってたりするんだよな。
笑いながら行くとこまで行く2人、不条理なんだけど目的なんてどうでも良くなって楽しくなってる姿が妙に腹落ち。
あー、わけわかんないけどその感じわかる。
綾野剛のキマってる演技が面白怖くて良かった。
台詞無用
この映画に台詞は無用だったと思います。
カメラは徹底して岡田准一演じる主人公目線で捉え続ける一人称ドラマ、而も一刻も観客を冷静な気持ちにさせない恐怖と危機が主人公を襲い続ける、ノンストップ・ジェットコースタームービーです。観終えた後に冷静に鑑みると、辻褄の合わない、非論理的な出来事やシチュエーションばかりですが、息を継がせず次々とヤマ場からヤマ場へ導いていくので、観賞中は全く気付きません。
一方、途絶えることない恐怖と危機に晒される主人公の心情は、その時々のBGMが鮮やかに描き出していました。巻頭からずっと暫くの間は不安と絶望に苛まれていることを実感させ、中盤の姑息な隠蔽工作を施すごとに狡猾な安堵感が漂い始め、それが徐々にどす黒い自信と自己顕示に移り変わり、ラストには濃密な緊迫と極限の恐怖、そして強烈な闘争心に変わっていく、その目に見えない主人公の心象風景が、台詞ではなくBGMにより、観客は主人公に同化して感情を激しく揺さぶられていきます。音楽の効果をこれほど見事に、心の波打つ状況にシンクロさせる手腕と技量には、ただ敬服します。
その上、多くの映像はローアングルの手持ちカメラにより描かれます。更にしきりに揺れる寄せカット、而も長回しは殆どなく、短いカットを細かくつなぐことで観客を威圧し恫喝し続け、主人公の視線が定まらない心情と動き回る目線に、自然に同一視させていきます。決して等閑視させません。
また敵を演じた綾野剛の無表情の平板な顔つきは、底知れぬ無気味さと恐怖感を煽ります。その冷酷な傍若無人ぶりは、私には、『ブラック・レイン (Black Rain)』(1989年)で松田優作が演じた殺し屋・佐藤を彷彿させました、
ただ綾野剛が主人公を狙う事情背景が、主人公目線から離れた独立したシーンとして延々と挿入されますが、この長々と描かれるシーンは、私は不要であり、寧ろ逆効果だと思います。とにかく訳も分からず執念深く憎悪に満ちて冷酷に襲い続ける、それだけで十分であり、その人物像や人間関係を詳細に描くと、観客が変に客観的に冷静に観るようになり、折角の一気呵成に進むテンポが崩れてしまったと思います。
スティーヴン・スピルバーグの実質的デビュー作にて上質のサスペンス『激突!(Duel)』(1972年)のタンクローリー運転手のように、その正体や襲う理由が分からないままドラマが進むことが観客には恐怖であり、スクリーンを凝視し続けざるを得なくなると思います。
尚、本作の希少な点は、登場人物が悉く悪人であることです。巨悪、小悪人、偏執的犯罪者、確信犯、出来心等など区々ですが、これほど人っ子一人同情することのないシナリオ設定も見事だと思います。唯一の善人のように見える、広末涼子演じる主人公の妻も、己のエゴを押し付けるという点で、堂々たる悪人でしょう。世の中、悪党だらけで成り立っていて、その悪党同士の微妙なバランスが少し崩れるだけで、一気にカタストロフィーに化してしまうという、一種のメタファーという側面も本作は有しているのでしょう。
ともかく本作には、伏線も、ストーリーの仕掛けも一切ありません。寧ろそのような小細工は一切不要であり、観客は、ただひたすらに主人公と同一目線で、スクリーンに身をゆだねていけばよいのだと思います。
ただラストが完全にマンガに堕してしまったのは痛恨の極みです。
最後の最後に最後は?
砂漠のトカゲたち。
砂漠に住むトカゲには体の表面にある無数のとげで空気中の水蒸気などをキャッチしてそれが体の表面を伝い水分を口まで運んでくるという、何もしなくても水分補給ができる種類がいるそうだ。
砂漠の暑さに足を交互に上げ下げするトカゲたちを尻目にちゃっかり自分はおこぼれを頂戴する。そんなずる賢い仙葉が工藤たちを背後で操りまんまと大金をせしめる。
オリジナルが優れた作品だと、見比べられて劣った所がついつい目に行ってしまうのがリメイクの宿命だ。
優れたリメイク作品とはオリジナルとは比較されない作品をいうのだと思う。
韓国版のオリジナルは秀逸な娯楽作品であり、各国ですでにリメイクされてるがどれもこれもオリジナルをなぞっただけのものであり、独自色を出したものはなかった。
その点で本作はかなりアレンジが加えられており、オリジナルとは別物として見れる作品になっている。
オリジナルに比べられない優れたリメイク作品とは、ただなぞるだけでなく独自色、作り手の色を出せるかどうかであろう。そういう点で本作は充分成功している。オリジナル未見の人間ならかなり楽しめたのではないか。
もちろんオリジナルとは違い、主人公を追う悪役側の視点も描いており、オリジナルが持つ疾走感は失われているが、この点についても別物として楽しめるように作り手側が工夫したといえるだろう。
本作に関してはオリジナルと比べてどうとかいうのはナンセンスにさえ思えてくる。そして見るものにそう思わせた時点で勝ちなのだ。
実際、そのためにキャスティングされた綾野剛は悪役として魅力的であり、いい仕事をしていた。
大晦日を舞台に設定したのはあまり作品を盛り上げる効果はなかった気がするが。あのカウントダウンに絡めたバックブリーカーのシーンやりたかっただけなのかな。
普通によくできたクライムアクションとして楽しめた。ただ、綾野剛は死体と一緒にカードキーの受け渡しをなぜしなかったのかな?忘れたのかな。
お金にまつわる男たちの争い
主人公はその場しのぎの行動と言い訳で切り抜ける運だけの男かと思いきや子煩悩な点も見せる。
けど合点の行かないことも多く目につく。
そのため2人の男の争いというより1人の男の転落劇として、スピード感で押し切って欲しかった。
ぶっ跳んでる...
下っ端刑事(岡田准一)があれやこれやの事件に巻き込まれていきます。そして最後までしつこくバトルは続く。全編を通すと善人はほとんどいない映画です。見終わっても爽快感はない(なので評価は減点0.5)ですが、しかしながら、見て損したとは思いません。
主人公が人身事故を起こす最初の入りの部分、頻繁な自分への電話、イヤな時に鳴る死体の電話、結婚式の時の手形、時間経過表現など小道具の使い方が非常に上手い。この映画を見たら多分電話の音が嫌いになります。電話が鳴るとドキッとしますよ。そういう強い印象を残したという点で、まずまずの佳作です。なお、PG12とかじゃないけれど、私は小さな子供と一緒に見たいとは思わないです。
演出と演技に鳥肌が立つ
久々に尖っていてゾクゾクする作品だった。
何度もリメイクされていて、話の面白さは一定担保されているが、俳優と演出により、その面白さを助長していた。
普段はかっこいい岡田くんが冒頭からダメ男を自然に演じるとともに、前半の緊張感とゆるさが混ざり合い、エンタメとして楽しむ感覚が印象づけられる。
そこからの後半、一気にシリアス要素が増し、それを綾野剛が表現している。極端とも言える演技は、真面目にやったらマイナスだが、この作品ではその狂気さにゾクゾクさせられた。
その2人を映す様々な演出も、そのエンタメさとシリアスさを見事に支えている。
そして、まさに最後まで行く。
きれいにまとめるでなく、魅力を存分に押し出すことの重要性がわかる作品であった。
2023年劇場鑑賞73本目
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