「最後まで突っ走れ」最後まで行く サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで突っ走れ
期待以上の面白さだった!!
藤井道人監督は、「ヤクザと家族」「ヴィレッジ」のようなオリジナル脚本ではなく、「宇宙でいちばんあかるい屋根」「余命10年」、そして本作のように、原作があるものを映画化したりリメイクしたりする方が向いている気がする。ストーリー展開がお見事。とても見応えのある作品で、かなり満足出来ました。
岡田准一にしては珍しい、情けなく冴えない刑事という役柄だったけど、これはこれですごくハマり役。焦りや不安が爆発している様子が面白おかしくて、緊迫した空気にいいエッセンスとなっていました。もう1人の主演、綾野剛も本作を代表作と言っていいくらい、最高な演技。迫り、襲いかかるのがまあ〜怖い。不気味な表情には鳥肌が立つし、今後はサイコキラーとかやっても良さそう。こんな2人のタッグなんて、そりゃ面白いでしょ?
韓国映画のリメイクというのもあってか、とんでもなく緻密に設計されている脚本。それを日本版に改変することも非常に上手くいっているし、緊張感は長続きするし、一切飽きが来ない。釘付けとはこのことで、気づいたら無我夢中になってスクリーンを注視しています。日付が大々的に表示される、ということは...。日本映画あるあるなので予測は出来たけど、この展開はやっぱり大好きだし、分かっていても中身は驚きの連続でした。
驚き、つまりどんでん返しが中盤に組み込まれている珍しい作りで、ボルテージは上がりっぱなし。こんなに秀逸な見せ方があるだろうか??原案となった韓国の映画もこんな感じなの??全然知らないので比較できないけれど、まんま再現したとしても、リメイクするにあたって作り加えたとしても、素晴らしい設計だと思う👏 日本でこんなに楽しくて興奮するサスペンスが見れるとは思わなかった。綾野剛主演の「ドクターデスの遺産」とは大違いだネ!
刑事が降かかるあらゆる災難を逃れようとする場面や、そんなとこで?なシチュエーションで笑っちゃったり、想像もしない奇想天外なアイデアに感心したり。更には大胆なアクションに手に汗握ぎるし、見応えが尽きない最高な日本映画なんです。が、ラスト5分は頂けないかな〜。エンドロール直前のラストは良かった(気持ちいいひとセリフが欲しかった)けど、アクション→ちょっとしたどんでん返しが、なんか間延びしていて残念。せっかくここまで良かったんだから、もっと爽快感のある締めにして欲しかったな〜。
でも、分かりやすくて面白い、極上のエンターテインメントで、大満足でした!これはオススメしやすい良作ですね〜。岡田准一、ヒット率バケモンだよな。この人が出る映画は大概面白い。それはそうと、早くファブルの新作頼みますよ!!