劇場公開日 2023年5月19日

「見応えのあるクライムサスペンス!」最後まで行く おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見応えのあるクライムサスペンス!

2023年5月26日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

サスペンスフルな予告に惹かれて楽しみにしていた本作。期待どおりのおもしろい作品でした。

ストーリーは、母危篤の報を受け病院に急ぐ途中、車で人を轢いてしまった刑事・工藤が、隠蔽を図って死体を持ち去ったものの、その一部始終を見ていた県警本部の監察官・矢崎から脅迫を受け、追い詰められていく中で、その裏にある企みが明らかになっていくというもの。

冒頭から、ことの発端となる工藤の事故シーンが描かれ、一気に緊張感が高まります。あっという間に観客も工藤の目線に追い込まれ、工藤とともにドキドキハラハラを味わうことになります。そこに程よく笑いを誘うシーンも取り入れながら、緊張感を保ったまま終始シリアスに展開していきます。

そして、登場人物を少しずつ加えながら、事故の背後に隠された事情がしだいに明らかになっていく展開はとてもわかりやすかったです。それでいてラストのどんでん返しも用意されていて、クライムサスペンスとして申し分ない見応えがあります。

本作は、同名韓国映画のリメイクということで、バイオレンス要素や胸くその悪い展開からそんなことも感じられます。オリジナル作品は未鑑賞なので比較はできませんが、たぶん日本風にマイルドアレンジされているのかなと感じました。ただ、ラストは救いのないバッドエンドでも、円満なハッピーエンドでもいいので、もっとはっきりとした形のほうがよかったかなと感じました。機会があれば、韓国版も観てみたいです。

主演は岡田准一さんで、追い詰められる工藤の不安や恐怖が伝わる演技がとてもよかったです。共演の綾野剛さんは、内に秘めた冷血と狂気が滲む矢崎を熱演しています。この二人の演技が緊迫感を高め、作品をおもしろくしています。脇を固めるのは、広末涼子さん、磯村勇斗くん、駿河太郎さん、杉本哲太さん、柄本明さんらで、役者全てがすばらしかったです。

おじゃる
kazzさんのコメント
2023年6月28日

韓国オリジナルのラストはっきりしてますよ!
是非、ご覧を。

kazz