「鑑賞時の携帯のモードチェック必要(機内モードなどにしましょう)」最後まで行く yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞時の携帯のモードチェック必要(機内モードなどにしましょう)
今年162本目(合計813本目/今月(2023年5月度)19本目)。
どうも原作はまぁまぁ最近(2014年らしい)の韓国映画で、それならシネマートでやっていたのかなぁ…と見ていたのですが、どうも2023年3月くらいにこっそり(?)復刻上映をしていたようです。
元ネタが韓国映画という事情があり、日韓共通の文化は多いし、違う分野もかなり類推してみやすいという事情から理解はあまり深く求められない印象です。そもそも開始1分からトラブルが起きるので(この映画、携帯がしょっちゅうなります(実際の音でも、マナーモードでも))、とにかく考える暇がなく次々出来事が発生して気が付いたらもうどうしようもない、というパターンに「うまく誘導」しているように思います(原作がどうかは不明)。
原作を見ていないので個々不明な点もあるものの、原作にあるものないもの無理やり入れると問題になりますし、そもそも日韓だと文化の共通点や類推してみることができる点が多いところもあるので、そこは韓国映画の日本リメイクとはいっても、一般の映画とは当然違うし、上述の通りそもそも「視聴者に場面整理すらさせてくれない展開」がしばらく続くので、いったん落ち着くパート(ネタバレ回避)で、さて今何がおきてどうなって…を考える必要があります。
ただ、本作で原作(韓国版)をどこまで「なぞった」かは不明ですが、元が韓国映画のアクションものという事情があるので、「ここで終わりだろう」というようなところでは終わらず、さらに次の次…というのが待っています。まぁここは韓国映画の得意なところでしょうね。
とはいえ、法律系資格持ちなので、日韓共通でほぼ同趣旨でチェックは(そもそも、原作側でも)されていると思うのですが、個々気になる点や、理解がはまりやすい点が一応あります。
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(減点0.3/墓地埋葬法に関する説明について)
行政書士試験お得意のこの法律ですが(必ず学習する個別の行政法規。とある判例学習に必要なことから)、そもそも、墓地埋葬法というものは、結局は葬儀屋さんにお願いするとしても、多くの方は「法律の趣旨から」、代行してもらうとしても、1回や2回、多いと3回4回…と触れる法律です(だから、車を持っていないから道路交通法を知らない、というのとは違い、実は「ほぼ全員が触れたことがある」)。
「改装」、いわゆる「墓じまい」(お寺などが墓地事業をやめてしまうときに、それまでに受け取ったお墓をどう次に受け渡すか、というもの)というのはもっと手続きが複雑になるため、こちらは明確に地域ごとに行政書士の方が開業されています(現在ではほぼ全地域にあるため、割って入るようなスペースはほぼない模様)。
ちゃんと法律や施行規則、都道府県の条例(墓地埋葬は地域によって大きく文化が異なるため、法(墓地埋葬法)は最低限のみで条例で詳しく記述するという「地域の実情におまかせタイプ」の代表例)の知識があるとわかるのですが、映画のようなトリックは実は成立しません(代行業者さんが、墓地埋葬法や施行規則ほかを守っているという前提において)。この点、韓国でも文化の風習の細かい違いはあろうとは言え、日本の墓地埋葬法に相当する法律は韓国にもあるはずだし、誰も突っ込まなかったのかなぁ…という気がします(まぁ、これに突っ込むと映画のストーリーが破綻して成立しなくなるので、見逃し扱いか?)。
※ 墓地埋葬法は「亡くなった方にどのようにお葬式をするのか」を定めた法律ですが、「そんなところまで」法律があるのは、いわゆる「密葬」(事件性のあるものを勝手に焼いてしまうこと等)を防ぐという「事件性の有無のチェックだけさせてください」というものにすぎません。
(減点なし/参考/いわゆるお葬式の費用は誰が負担するのか)
・ ここも日韓で文化が違うかと思いますが、日本の場合、「喪主負担説」を一般的に取るので(名古屋高裁など。性質上、家族上でのもめごとになるので、最高裁判所の判例はありません)、一時的に負担した人が他の「負担すべきと思慮される人」に対して均等額を不当利得請求のように請求できたり、当然に連帯債務のようになるわけでは「ない」ので注意が必要です(もちろん、当事者がそれでも良い、払うというならそれでもかまわない)。
※ 日本で葬式費用の負担の規定を民法が欠いているのは、戦後の憲法でいわゆる宗教分離がうたわれましたが、どうしても「お葬式」というのは何らか宗教性を帯びる儀式なので、憲法の下位法である民法で「何とか式にしなさい」とかどうこう書けない、という実際上の問題によるものです(だから、墓地埋葬法に関しても、「お葬式は必ずしましょう」程度の理念条文ばかりで、何とか式がどうだのといった話は一切でません)。
※ この点のやっかいなのは、誰がどう負担するかといった「ケチな話」ではなく、「確定申告にまで関係してくる」(当然想定される普通の費用は、かかった費用として税務署から認めてもらえます)という、「税金の申告に波及してくるので面倒」といったことに大半全部つきます(これらは年末調整では当然会社はしてくれません)。