ミステリと言う勿れのレビュー・感想・評価
全125件中、21~40件目を表示
セメント固まる前にうてたピリオド
1度犯した過ちを代々受け継ぐ最悪の負のスパイラル。
クソみたいな「鬼の宿命」に、ようやくうてたピリオド。
5人の写真こそ、これからのこの一族のスタートの象徴。
指輪にカウンセラー…、
ドラマから続く謎は謎のまま、ほとんど進捗無かったが、ドラマの続編に期待する。
整は、天使か?
FODプレミアムで鑑賞(レンタル)。
原作マンガは未読、テレビシリーズは特別編のみ視聴済み。
テレビシリーズから続投の面子でメインの活躍をするのは主人公の久能整のみなので、一見にとても優しいつくりでした。
劇場版ってのはこうでなくちゃな、と思いました。
横溝正史テイスト全開な遺産相続を巡る事件に整が巻き込まれる。原作で屈指の人気を誇るエピソードだそうで、その評判に違わぬストーリーの面白さに魅せられました。きっと換骨奪胎もよく成されているのだろうと思います。
整のセリフが今回も刺さる。まさに名言製造機。価値観が変わりました。その独特なキャラに、観ている私だけでなく、登場人物もことごとく魅せられてしまいます。
事件の謎だけでなく、関わった人たちの心までも解きほぐしてしまう。整はもしや天使なのか。いや、そうに違いない。そこは金田一耕助に通ずるものを感じました。
面白かったものの、正直何故この物語が劇場版に相応しいと云うことになったのかは分かりませんでした。テレビシリーズの前中後編、もしくはテレビスペシャルでも充分可能なはず。
映画にするなら欲しいスケール感も皆無でした。
フジテレビ開局65周年記念作品の冠がついているのに、なんだかもったいない気がしました。興行収入的には周年記念作品の面目は保っているので、続編には期待したいところです。
[余談]
柴咲コウ、フジテレビ製作のテレビドラマの劇場版(ガリレオ、コトー、本作)に短期間の内に出過ぎな件(笑)。
ミステリーですよ!
人気コミック→TVドラマ化→劇場版。昨今の邦画の定番。
ほとんどが見てる人やファン向けだが、時たまそうでなくとも見れる作品もある。
最近見た中だと『TOKYO MER』がそうだったが、本作も。
劇場で何度も何度も予告編は目にしていたが、ちと面白そうだなと思っていた。ミステリーだし。
でも一番の要因は、予告編でも言っていたある名作のタイトル。『犬神家の一族』。
人気コミック基だから、人気TVドラマの劇場版だから、菅田将暉だから…ではない。ただただその一点。
私にとって『犬神家の一族』は神映画の一本。だって本作、『変な家』なんかより遥かに正統な『犬神家の一族』だった!
広島を訪れていた大学生・久能整。
彼の知人・犬童我路(演・永山瑛太)の紹介で、女子高生・狩集汐路があるバイトを持ち掛けてくる。
彼女の家は広島の旧家。当主が亡くなり、血筋の4人の孫がその遺産相続候補に。
各々古い蔵が与えられ、遺言の中の謎を解かねばならない。
整は謎解き要員と、汐路のボディガード。
と言うのも、狩集家は殺し合う一族。祖父の代もその前の代も、何人も不審死が。汐路の父親も…。
ただの偶然か事故か、本当に殺されたのか、それとも今の時代に旧家の呪いか…?
整は謎とこの旧家に纏わる秘密を解き明かしていく…。
旧家。その一族。遺産相続争い。一連の出来事の真相は一族にとっては呪いのようなある事件…。
ね、もうメッチャ『犬神家の一族』。そそる~!
現代が舞台なのに旧家のミステリーとか一族の遺産相続争いとか、事件の真相も法律的にはどうなのとか、まあ言い出したらキリないが、でも見ている時はそれら引っ掛からないくらい、原作コミックもTVドラマも見てないのに、大変面白く見れた。
また、横溝風王道ミステリーでありつつ、所々ユーモアや捻りを効かせた現代風。
それも鮮やか。
ミステリーには謎を解き明かす名探偵が必須。
本作は探偵ではない。名探偵のポジション。
大学生の整。
まずその風貌にツッコミ。天パにいつもマフラー。
性格はかなり癖あると言うか、“面倒臭い”。
トレードマークはそのお喋り。一度気になった事は、「僕、常々思うんですが…」と話し出したら止まらない。
探偵ミステリーの定番。主人公探偵は少々風変わり。しっかりそれを踏襲。
勿論、推理力、記憶力、人間観察眼は抜群。
例えば遺言発表の席で、与えられる蔵の名が呼び挙げられた時、“足りない”。他者の些細な言動も見逃さない。
知識も豊富で、映画ネタが面白い。ホラーやミステリーの“あるある”には、僕常々思うんですが…。ホント、そう思う。
変わり者ではあるが、心根は優しい。
本作の醍醐味は、ただ単に謎解きミステリーだけではなく、人の心の闇も解きほぐす。
遺産相続候補者の一人が子供をスパイにしようとする。それを“セメント”に例える。またこの時の「子供の時、バカでしたか?」。
一族の闇ではなく、あなた自身の闇。
特に“女の幸せ”について投げ掛けた疑問は必聴!
クライマックス、ある人物に真犯人からトラウマになりそうな言葉が…。その時も「あなたは何も悪くない」。
数々の名言が響く。(それはイコール、原作者の才)
ユーモアたっぷりのキャラもお喋り長台詞もその人となりも、菅田将暉の好演あってこそ。
原作でも人気の高い“広島編”。いざ話が始まるとそうでもないが、開幕は広島観光気分。
この劇場版の実質主役の原菜乃華。彼女を含め遺産相続候補者の若手たちの演技がちとビミョーだったかな…。オーバーリアクションだったり、過剰な広島弁だったり…。
その分、話の面白さで充分カバー。ユーモアとシリアスのこのバランス!
天パとストパのヘアトーク、何て緩いと思いきや、重要なヒント! 魔よけグッズなどあちこち張り巡らされた伏線も。
二段構成ミステリー。序盤、汐路を見舞う珠世さん的危機。実はこれ、汐路の自作自演。汐路の父親の居眠り運転によって他の遺産相続候補者の親も亡くなり、親族一同から責められる。父は悪くない。死の原因を父の過失から殺し合う一族の呪いに仕向けようと…。
整があっさり解決。ここでまだ一時間も経ってない。まさかこんな小事件解決でめでたしめでたしでは勿論なく、ここからいよいよ…。
整も何かしっくり来ない。本当に汐路らの父親は事故…?
今一度推理し直してみると、やがて本当に狩集家の呪いとでも言うべき秘密が…。
汐路らの父親は何かを調べていた。それを知ったが為に…。やはり事故ではない、殺されたのだ。
それも代々、一族のある特定の人物が…。
一族の忌まわしい過去を基にした舞台の朗読劇のDVD。
“鬼の集い”。これ、マジで恐ろしい…。金田一レベル。
3匹の鬼、何となく予想付いた。真犯人もあるシーンで予想付いた。
が、忌まわしい過去と共に解き明かされていく真相。
鬼、殺された特定の人物、蔵、日本人形、父の遺した手帳とUSBメモリー…。全てが繋がっていく。
真犯人と動機は異常。あの言葉が響く。
一族の闇じゃない、あなた自身の闇だ。
後味悪い最後にも出来たかもしれない。
が、整は人の心の闇も解きほぐす。
探していたもの、探していた人も見つかる。その人からあるプレゼント。
それは亡き父親たちからの思い。
一族のこんな呪いは我々の代で終わらす。
それが子供たちへの遺産…。
温かなラストに、私の心も解きほぐされた。
タイトルの“ミステリと言う勿れ”とは、原作者曰く、「ミステリーなんて難しいものは描けない」という謙遜から。
いやいや、ユーモアや心の癒しもあって、新感覚の立派なミステリーですよ!
良いけれど少し引っかかりました
全体的に内容は良かったのですが、メインのヒロインを際立たせようとい演出が目立つなぁと感じて気が散りました。
ヒロインを傷付けて泣かせる流れも、そこまでする必要あるのか?と感じて…
不必要に傷付けているように感じて不快でした。
作品が主張したいジェンダー平等に注力するシーンがもう少しあってもよかった。
ホラーやグロがとにかく苦手なのですが、ところどころホラー要素を感じてしんどかったです。。
ラストの松嶋菜々子の美しさが素晴らしくて、びっくりしつつ癒されました。
テレビシリーズの悪いイメージが残ってる。
テレビシリーズで無駄な恋愛要素を入れたり、改悪が目立った作品の映画化。
まぁ、原作クラッシャーと今話題の脚本家にしては今回は原作をそれ程に壊さなかったので普通に見られた。何時、東京の警察官がとんでも設定で広島に登場するのかヒヤヒヤしながらだったけど。ので、他の作品では気にならないだろうエンドロール後の警察のシーンも「要らねえよ!」と思ってしまう。
イトコの中で柴咲コウだけ・・・・年齢が離れすぎてね?原作でも確かに子持ちだけど・・・JKのイトコ役が40歳過ぎの女優って・・・・・
ドラマで気になった点が改善されてストレスなく観れた。
高校生です。映画の評価は満足⭐︎5です!素晴らしかったです!これから観ようと思う方は、サスペンス好きは絶対オススメです。刺激やアクションなどが欲しい方にはイマイチです。刺激という刺激はありませんが、この作品にはそんなものはいらず十分楽しめます。
原作の漫画が大好きでドラマも視聴しました。ドラマの脚本改変が本当に最悪で、映画化が決まった時「観るもんか!」と観にいきませんでしたが、今になってやっぱり我慢できなくてU-NEXTで鑑賞しました。
映画の内容は演出、展開の持っていき方といい100点です。King Gnuの曲も素晴らしかったです。2曲続けて流す必要は無かったと思います笑 エンドロールの硝子窓で十分でした。でも軽いいちゃもん程度の感想なのであまり気になりませんでした。
私が特に素晴らしいと感じたのは俳優さんのチョイスと演技です。菅田将暉さんはもちろん全員特に違和感なく、原菜乃華さんは最近よく拝見しますが、汐路ちゃんによく合っていてとても愛らしく感情にも寄り添えるヒロイン(?)らしい子でした。真犯人に言われたことに傷ついて「自分のせいだった?」と絶望して涙を流すシーンも、「ちがうよ〜!でも自分を追い詰めてしまう気持ちはすごくわかるな〜」と悲しくて没入できました。
ドラマの時は、整くんが原作より少し冷淡に見えて気になりましたが今回はぽや〜っとした感じもありズケズケ言うところもあって、原作の整くんの良さが出ていました。
朝晴さん役の松下洸平さんも素敵でした!漫画を読んでて犯人を知ってたので「この人が…!」思っていたけど、前半の松下さんの邪気のない笑顔といい、「こんな良い人犯人じゃないのでは…!」と疑ってしまうほどでした笑 汐路ちゃんが恋するのも納得です。だから自白のシーンの冷徹な表情の切り替えが恐ろしく、クズっぷりも素晴らしいと思いました。悪い役の松下さんは初めて観たので新鮮でした。
最後ちょい出演の永山瑛太さんも、最初は「我路はハーフ顔だろ〜!」と思っていたけど、目線の置き方や微笑といい表情がとても細かく印象的で、ミステリアスでめちゃめちゃカッコよかったです笑
その他のキャスト配役も良い。アイドルとか役者一本じゃない人が起用されるのだけは大嫌いなので、そんなことなくて安心しました。
狩集家相続候補のメインキャスト4人も納得でした。みんな性格が違うけど大事な人を亡くしていて悲しさを背負っていて、そんな個々のストーリーが短い映画からしっかり感じ取れるのが素晴らしかったです。
ドラマでは、偏見や世の風潮に負けず芯の強い女性として努力する、風呂光さん役の伊藤沙莉さんがぞんざいに扱われていて腹立たしかったので、映画では無理やりな絡みがなくおまけ出演ぐらいで安心しました。いまだにドラマは作り直してほしいほど納得がいっていません。
映画でミステリを初見だったら、犯人が誰かわからないぐらい緻密なトリックと演出で、初見じゃなくても最後までドキドキさせられる良い映画でした。狩集家の話は映画向けだな〜!と原作を読んだ時から思っていたので、この話を映画化したことに感謝しかありません。大正解です!脚本の方、ドラマから変わられたのでしょうか?嫌だった部分が全て余す事なく改善されていて驚きました。食わず嫌いせず観て良かったです。
リビングで観たので緊張感がなくホロリと泣いたほどでしたが、映画館で観てたら号泣してたと思います!!後悔してます!
ただひとつ、最後の4人に親からの贈り物を渡していくシーン、ドラマに引き続きでしたが感動BGMは無くても泣けたと思います。静寂だからこそ親を亡くした悲しみや、贈り物に込められた子への愛を余韻として長く感じれて良いんじゃないかな〜と思います。音楽の足し算引き算も映画には不可欠です。
高校生でこんな味わい深い映画を観れたことが幸せで、教訓もあり良い経験になりました。老若男女色んな方に観てほしい良作です。漫画原作者さんの素晴らしさもありますが、露骨なギャグや下ネタ、恋愛要素などをぶち込まなくても映画は面白くできるということがこの映画で証明されたのではないでしょうか!?もっと話題になっても良かったのでは!
遺産相続モノなのに登場人物が1人ずつ消えていったりしないのは珍しくて面白いですね笑 事件のトリック(?)も、ややこしくて難しいけど解決したら全然納得できる程度で、誰でも没入しやすいです。田村先生は本当に素晴らしいです。映画制作陣の方々も、大好きな話を実写化してくださってありがとうございました。
テレビシリーズ見てないけど面白かった
整くん、天才ですね。
テレビ、漫画を見てなかったので大丈夫かなあと思いましたが、整くんのキャラクターも何となく掴めましたし、違和感なくのめり込みました。
瑛太のガロくんがどういう人なのかがわかんなかったけど。まあいいかな。
話としては、鬼のDVDが3匹だったので、あらこの家と一緒じゃんと思った時点で、あとはミステリでもなんでも無くなったんだけど、そのあとの検証シーンで事実確認していくので、興味は途切れませんでした。
シリーズにならないのかな?
これ、面白いよ。
ドラマ観てない人もみれる
ドラマから見てたけどやっぱりおもしろい
松下洸平が犯人だろうなーって思って見てたらやっぱりそうだった。
なんかちょっとこわいとこあったビビりな私からすると
硝子窓
ドラマ一切見てなかったし乗れないだろうなーと思ってスルーして3ヶ月。近い劇場での上映が最終日だったので、思い切って鑑賞。
なぜ3ヶ月放置していたのかと悔やむくらいに面白かったです。ミステリーとしても難解すぎず、それでいて簡単でもない絶妙なバランスでしたし、登場人物の動きがコミカルにもシリアスにも転がるので楽しめました。
とある一家の遺産相続争いにたまたま巻き込まれてしまった久能整が事件を解決していく、というシンプルなストーリーです。
序盤から不穏な雰囲気を醸しつつも、割とあっさりと結論までいっちゃうのか?と思ったら、後半からは伝統や血筋の物語になっていき、それによって形成された子供の頃のトラウマなどもぶり返していくなど、込み入っていた作りが魅力にもつながっていてとても良かったです。
整の一歩引いた視点から物事を分析してからのセリフが素晴らしかったです。共感できるものが多く、特に"女性の幸せ"は男性が言い出したもの、女性が楽なら育児だって男性もやりたがるはずなど、つっかえていた小骨が抜ける感覚で思っていた事をセリフにしてくれたのがとても良かったです。
海外ドラマでは犯罪者や被害者がカウンセリングを受けるという話も確かにそうだなと思うところもあり、原作者さんもいろんな視点からエンタメを観ているんだなとなんだか嬉しくなりました。
世の中に対する疑問を無理くり会話に捩じ込むわけでは無く、自然な流れで入れるやり口がお見事でした。
役者陣も素晴らしく、淡々と喋りながらもユーモアをぶち込んでくる難しい役割を演じ切った菅田くんは流石ですし、緊迫感のあるシーンで様々な表情を使い分けていた原さんも最高でした。
難点を挙げるとすると、ドラマ版から継いでいるのか、それとも分かりやすくするためなのか、重要なシーンでテロップをドーンと表示しているのはドラマ映画にありがちな手法であまり好きではなく、今作もやっちゃったかーと思ってしまいました。
犯人サイドが思わずゲロっちゃうのは整がメタ的な発言をしていたのでやっぱゲロっちゃうよなと納得してしまいました。
エンドロール後の映像はドラマファン向けの映像だったので、見てた人からしたら嬉しいんだろうなと思いました。
ドラマを見ずともすんなり入れるストーリーに、入り組んだ謎の解剖、随所にばら撒いた伏線をしっかり回収してくれる上質なミステリーでした。これを機にドラマ版も見てみようかなと思いました。
整くん、新幹線のシートはそんなに下げるもんじゃないよ笑
鑑賞日 12/14
鑑賞時間 11:40〜14:00
座席 C-11
期待度△鑑賞後の満足度△ 『ミステリと言う勿れ』という題名は皮肉か自虐?日本のミステリは小説にせよコミックにせよ映画にせよ確かにレベルが低下していて正統な「ミステリ」と言えるのか?…
①本来は別の映画を観るつもりが開始時間を間違えて、映画館に着いたらもう始まっておりました。どんくさ!
そのまま帰るのも癪だったのでちょうど始まっていた本作を鑑賞することに。
②予告編では「遺産をめぐって殺し合う一族」だと?
終戦直後を舞台にした『犬神家の一族』ならともかく現代でなんと大時代な…と思って観ていたら、中盤から遺産をめぐる殺し合いの話じゃないということがわかって(此処までは演出も平板で少々退屈していたが、やっとそれなりに面白くなってきた)良かった良かった、と思ったら真相はもっと大時代なものだった…「あのねえ、あり得ないでしょ」という話…
③整君の言うことはいちいち正論でキャラ自体は面白いものだが、物語がこれではねぇ…
観察眼は確かにあるが推理してたっけ?という感じだし、犯人と動機?多分こうだろうと思っていたらその通りだっただけ。
同日に読み終わった英国産ミステリーM・W・クレイヴンの『グレイラットの殺人』(原題:Dead Ground)が大変素晴らしい出来で非常に面白かっただけに、尚更その落差に愕然とさせられる…
④鈴木奈保美も松坂慶子も松嶋菜々子も別に彼女らでなくてもよい役で単に画面を賑やかにするための出演か…?
こういうのはオールスター映画とは言わない…
⑤菅田将暉は適役好演だが、アップになるとほうれい線が目立ち大学生には見えない。
整くんの”斬り込み”が最高!
原作未読、ドラマ未視聴の状態で観たが非常に面白かった。
菅田 将暉が演じる、久能 整が世間一般には当たり前のように受け入れられている考え方いして”斬り込んでいく”シーンが痛快だった。
固定観念で凝り固まった考え方を柔らかくして、優しい方向へ導いてくれる。
そんな整くんは「推せるなぁ」と思った。
ストーリー自体もとても面白かった。
『ゲゲゲの謎』しかり、”相続争い”を題材にした作品は多くあるが、相続人たちが誰も死なないというのは予想していなかった。
前半部分の、他作品であれば死人が出る場面で誰も死なず、最終的に相続人全員で協力して謎を解くとは...
こういう、家族同士の殺し合いのない”相続争い”が一番いいなぁと思った。
”世間に斬り込む”整くんがもっとみたいので、原作を読んでみようかな。
ドラマ通りの世界観に好印象
ドラマ視聴済で映画を鑑賞。
刑事組の3人が本編では出て来ず、出演者だけでいえば主演の菅田将暉だけが出ている。そんな中でも映像やテンポはドラマ通りで、主人公の設定も独特なので、きちんと世界観が守られていて違和感なく鑑賞できた。登場人物が全然違うのにそこを担保できるのは素晴らしいと思う。
本編の方は評判通りの面白さで、シリアスさに加えてクスッと笑えるようなコメディ要素も相まって飽きなかった。特に汐路役の原菜乃華の演技がコメディ・シリアスともに光っていた印象だった。
他の俳優陣も当然のように違和感のない演技で好印象だった。特に松下洸平が人畜無害そうな感じでありながら犯人というのは、本当に自分がやっていることが正義だと信じているようなサイコパス味が伝わってきて非常に良かった。
(菅田将暉は言わずもがな)
ただいくつか不満点をあげるなら
・最初の方の町田啓太への露骨なミスリード
・自分のやっていたことを正義だと妄信している割に深掘りされない生い立ち
・そもそもなんで弁護士&税理士一家は現代でもあんなことをしていたのか、理由はもちろんあるがその理由が腑に落ちなすぎる。
・結局遺産はどうなったのか?
などストーリー自体に違和感はしばしばあった。
原作の漫画を未読のため、漫画の設定自体がそうなのか、それとも映画用に端折った結果で上記のようになったのかは気になる。
ただ目を瞑ろうと思えば瞑れるレベルなのでそこまで気にならなかった。
総じて面白かったが、ドラマ視聴者以外には特筆して勧めるほどではないと感じた。
嫌いじゃないけど、映画としては淡々としすぎかな
急に予定が空いた土曜日の午後に、「整くんの蘊蓄でも聞きに行くか〜」と思いたち観てきました。
「ミステリと言う勿れ」は、原作から大好きで、テレビでドラマもみてました。
菅田将暉氏の整くん、はまり役だと思います。
刑事役の(本編では出てこないけど)伊藤沙莉氏ら刑事さん達も大好き。
でも、この作品は映画としては淡々としすぎかなと思いました。
いや、もともとそういう作品だからしょうがないのかもしれないですが。
演技力のせいなのか演出のせいなのかわかりませんが、ヒロインの心理描写や言動が唐突で不自然に感じる場面が多くて、ちょっと違和感でした。”そういう子”設定なのかもしれませんが、それでもそれなりの”深み”はあったほうが良かったと思うのですが・・・。
その他の俳優さん達はとっても良かった。
最後に出てきた松嶋菜々子氏も違和感なく馴染んでいて素敵でした。
冒頭の車のシーンは迫力があって、とても良かったです。でも何度も回想シーンで使う必要があったのかな、と演出には疑問が・・・。お金かけたから元を取りたかったのかな、とか思っちゃいました。
お話の肝になる過去のエピソードも、わかりやすく、気持ち悪く表現できていて良かったです。
整くんの洞察力も切れ味が鋭くて、蘊蓄も好きでした。
エンドロールの後のくだり、「これこれ、この感じ〜!」とホッとしてニコニコして観終わりました。
続きはテレビドラマになったら嬉しいな〜と思います。
おもしろかったが少し違和感
最後まで飽きることない展開でおもしろい。
犯人になり得そうな人も複数いて、絞り込めはしたものの特定には至らず。
3つの家族が本家を乗っ取った後、3つの家族を象徴する特徴をもつ血族を自分たちで殺していく点は少し違和感。
その家族を象徴する遺伝的要素があるということで、自分たちで後継ぎを殺していくのはどうなのか。
後継ぎが誰もいなくなる可能性があるのでは。
菅田将暉のキャラ、デスノートに寄せすぎてません?
割と常時ハラハラしていたが伏線は丁寧に回収したり、新たな事実が次々に浮き彫りになるような作品だった。ゆるやかなジェットコースターみたいな感じ。
一番下の女の子は自分が信じた「財産争い」を菅田に証明するために、芝居をしていた。彼女を嘘つきだと疑い、去ろうとする。ここが一回目の落としどころだが、山場はこれから。
まず、伏線と思われるのは菅田の髪型と「ととのう」という名前。彼が天パであることとあの一家の一族がストレートの選民思想を関連付けてる。非常にうまいですね。菅田は一族には関係ないがたまたま呼ばれた彼が最もであることを伝えたかったのですね。
菅田の分析能力はいいとして、選民思想の被害者や加害者も被害者であるということを痛く感じた。松下洸平演じる役は一族の中の誰かを殺すことを指名として植え付けられており、彼も本音としてはしたくなかったが殺される懸念から任務を果たしていたのか。だから中途半端に捜査に協力し、わざわざ菅田の推理に同調して知らないふりをしたのかもしれないですね。脚本家に酒を飲ませたのはそのご先祖でしたから。一番人間らしいなと思いました。
ただただ加担に同調圧力が加えられていて明日殺されるとしたら、そういう行動を選ぶ人がふえるのかもしれませんね。それも人間社会のあらゆる現象、まぁたとえば過去の話ですとホロコーストなどのアレコレに当てはめられる厳しい現実ですね。関係者は全員元から悪徳思想を持っているわけではなく踊らされている。学べることが多いと思います。
謎解きとはまた異なる爽快感
原作・TVドラマは知りません。単純な遺産相続の命の取り合いが進んでいると見せて、実は「家」の始まりにまつわる伝奇的なホラーが潜んでいたと言う話。
そして、一見整君が自分中心キャラに見えたが、とんでもない。観察力や思考力が豊富で、人や世界を深く思うあまり、自分をすぐに失いかけるような青年が、己を取り戻そうと少し意固地になっていただけ。
◉鬼の内部粛清
ある時、悪心から生まれた「鬼」たちは、代を重ねるうちに悪の濃度を高めていった。そして遂に、鬼が成した家系を護ることこそ正義であると言う狂信に変わっていく。
ただ、天然パーマと色白だけで、世間がその者を鬼の末裔と思うのでないかと言う怯えには、無理があったかなと思います。どこかの時点で例えば、娘の血族が狩集の家は鬼だと、世間にリークしたとかのエピソードなどが挿入されていたら、鬼の必死さが現実味を持ったと思います。
◉鬼に叛旗を翻す
プロローグで提示された日本人形、有田焼、座敷牢、日本刀が絡む蔵の謎解きは、狩集家を継ぐ者を決めると共に、娘の血筋を鬼がつき止めるためのものだった。汐路の親が殺された時点では、暗殺者は娘の血筋の手がかりは持っておらず、その後に娘の末裔が生きていることを知った…と言う理解でよいのでしょうね。汐路たちの親4人は娘の血筋にたどり着いていたのであり、つまり親たちは家の真実を知って、初めて背いたジェネレーションだったことになります。
狩集家の真実を知った汐路の父親たちの驚愕や落胆は、明瞭には描かれなかったけれども…
◉謎解きの後の光
そして汐路たち4人は、そうした重苦しくのしかかる恐怖や怯えに支配された「家」に負けることなく、新たな死者を出すこともなく、新しい出発点に立った。
エンディングには不思議な爽快感が漂った。その訳は、最初本当に殺し合うと思われながら、次第に気持ちを通い合わせていった4人兄弟もさることながら、ひとえに久能整君が呟く、目の前の人に寄り添う言葉にあった。
幸せは男によったり女によったりするのではなく一人一人の個性によるんですとか、傷ついて体力や気力が衰えたら退場せずにその場所で休んでいたら良いとか、ある出来事の結末を独りで背負う必要などないとか、ボソボソと棒読み気味に湧いてくる久能君のセリフが、柔らかく心に沁みて仕方なかった。それでいて、しっかり謎には迫っていて、優しいだけの青年ではなかった。
ミステリーより人の人生の方が、得体が知れないけれども、少しずつでも解いていきましょうと言う物語。
今作は、菅田将暉君の大当たり役ですね。
松坂慶子が何かしでかすはずと言う期待は、ハズレでした。
ドラマがあわなかった人も是非見てほしい!
元々見る気なかったのですが、たまたまやっていたので見ました。
ドラマ版が刺さらず、(原作にない風呂光さんが整くんを付きまとうところが好きでなかったので)、また今回のエピソードは漫画で読んだとき解釈が難しく理解できない部分が多かったのであまり期待していませんでした。
しかし、今回の映画版ではそれをうまく噛み砕いており、とても面白かったです!
原作の理紀之助さんと真壁先生の娘との結婚問題をカットしたことも、話が簡潔になってよかったです。
また今回は俳優さんの演技が素晴らしかったです!松下さんのサイコパスな感じとか、原さんの自然に流れる涙とかとてもよかったです。菅田さんの演技も、ドラマより正論振り翳している感じが少なくて、整くんに馴染んできていました。
ガロくんのエピソードが続きそうですが、また映画化するなら見に行きたいと思います!
ほどよくコメディほどよくミステリー
ぶっちゃけて申しますと原作漫画の作者さんの説教臭い台詞回しが苦手で、他の作品はたまーにお説教出てくる程度なんで結構好きなんですが、今作原作漫画は第一話で主人公が話すフェミニスト全開お説教が無理すぎて(この作品はこれがずっと続くんだな)と読むのをやめてしまいました。
私も女なんですが、女性を大切に、してほしいけど、男性を蔑ろに、したいわけではないので、そう叱らないでやって…ってなってしまうたちです。
ドラマもずっとあれ聞くの無理やと思って見てませんでした。
でも評判良かったですし、基本的には好きな漫画家さんの作品なんで、2時間の映画なら耐えられるだろうと視聴しました。
TRICKや金田一耕助シリーズが好きなので、古い民話とか旧家の跡目争いとかワクワクできて楽しかったです。
真犯人というか、実行犯の彼はわりかしバレバレでしたね。
お前なんでずっとついてくるんって誰しも思うのでは。
しかしやはり女の幸せあたりの台詞は、そんな言葉使うおじいちゃん世代が長々と自分批判静かに聞いてくれんだろ、とか、母は強し等の言葉はある意味女性が自分の性や母としての立場を誇って産まれた言葉なんじゃないかなあという雑念が挟まってしまって、私整君とは相性悪いね…(´・c_・`)状態に…。
でもほんと良いことも言うんですよ。
下手だと思ったときが伸び代です。は私の心の名言集に刻まれましたわ。
始めからじっちゃんたちとその孫怪しすぎるし、終始笑えるわけでもないですが、中途半端なコメディ&ミステリーとは思えなかったですよ。
気になる謎がずっと続いて、その謎は全て解き明かされて、閑話休題的にクスッと笑えるシーンが挟まって、最後のブレスレット渡すシーンは感動的。
良い案配の良い映画でした。
ドラマの映画化として
ファーストデイなので何となく鑑賞。
ドラマは面白いなと思って観ていたが、途中までは映画にするほどのエピソードでも規模でもないかなと。
物足りなさを感じていたが、でもそれは整くんのいつものしゃべりが足りなかったからだと気付く。
周りにとってはどうでもいい事がある人にはとても響く。
これこそが自分の求めていたミステリという勿れだった。
その後の真犯人もエピローグも普通。
エンディングでいつものメンバーが出てきてちょっと嬉しいのはドラマを観ていたからで、観てなくても楽しめる作品ではある。
懐かしの整くん! この感じ、、、いいね!
ミステリの言う勿れをドラマのみ視聴。
今回は、番外編というかガロくんが出るには出るけど、、、って感じだから、ここだけで完結するので何も知らなくてもある程度は楽しめると思う!
ひょんなところから遺産相続に巻き込まれる主人公。状況が一転も二転もし、始まりの事故も段々と解明されていく感じは楽しい!ドラマの映画で2時間とか長いなって思ってたけどあっという間の時間だった!
予想通りの展開や裏切る展開、内容も綺麗に纏まっていて見どころ満載で面白かった!あと、汐路可愛い!
続編とかまたやって欲しい!
全125件中、21~40件目を表示