ミステリと言う勿れのレビュー・感想・評価
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ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても◎
ドラマ版を観ておらず、大まかな設定だけ把握して鑑賞しました。昔話で本当にこんなお話があってもおかしくないなーと思ったり、お金が絡むのでもっとギスギスした家族関係なのかと思いきや最後はあたたかく、泣けました。
ドラマを観ていなくても楽しめる内容でとても良かったです。ドラマ再放送など観てみたいなと思いました。
大学生探偵、広島へ行く
ドラマ版のファンです。
漫画原作は未読。
このドラマの菅田将暉がいい。久能整。くのうととのう。それに、最後にちょっとでたけど風呂光刑事。
映画になったこの事件は、もともとの原作のepisode4であるらしい。この事件は、犬神家の一族にも似て、関係者は限定されているが、江戸時代末期にまで遡って推理を行うという、なかなかこみいった物語なのであった。
ちょっと踏み込んだネタバラシをしてしまうが、現在の狩集家がもともとどういう経緯でできたのか、その子孫たちはどうやって生きてきたのかを推察する話なのである。
広島のある名家で、一人の男が亡くなり、四人の孫への相続が発生した。
たまたま広島へ乗り込んでいた久能整は、ちょっと変人ぽい依頼人である、相続人のひとりの娘さん(狩集汐路)とともに「ミステリ」を解いてゆく。
まず遺言が謎なのである。
それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ
あとでわかることなのだが、
被害者救済のことを考えると、まず正当な狩集家子孫の方々に家と土地すべてを返さなくてはならないし、蔵の床から出てきたお○をちゃんと供養せねばならない。
深い話である。
命というものは、奪い取ったものを返すことは不可能である。
江戸時代以前は、将軍の命令があれば、土地を奪い取ることは、可能だった。江戸時代でもお家取り潰しはあった。だが、個人間の奪い合いは許されるものではない。
この話は、江戸末期、明治維新のどさくさでひとつの家が乗っ取られたことになっているが、取引相手や近隣の目もあり、なかなかそんなにうまくはことは行かないと思う。
漫画全体として、人間社会そのもののメタファーなのだ。
美術館来訪のあと、原爆ドームが出てきたが、戦後についての言及はなかったように思う。
あと、天パーというだけで、存在を抹殺されてしまう家というのもあまりに恐ろしい。
面白かったです
意外に感動作
寅さんのように
念の為に事前にドラマ何話か観てから鑑賞したのですが、おかげで冒頭とエンドロール後がとても楽しめて良かったです。劇場版は素晴らしい作品でした。出来れば男はつらいよのように毎年新作を公開して欲しいです。そして菅田将暉さんのライフワークにして欲しいです。整が柴咲コウのお父さんに説教するシーンがとても良かったです。整によって、このような作品を通じて分かりやすくおじさん達が作り上げてきた理不尽な常識やルールが無くなっていくと良い社会になりそうですね。本作ではKing Gnuの曲が最高なんですが後半、松嶋菜々子が4人にパワーストーンのプレスレットを渡すシーンで最初、すごく感動的で目頭が熱くなった瞬間、泣かせようとするBGMが流れて一気に興醒めしてしまい音楽って難しいなあと感じました。
鑑賞動機:原作を広島編まで読んだけどとても面白かった8割、萩原利久1割、まあ広島だし1割。
ドラマは未視聴。もう満足してしまってはいたが、せっかく広島が舞台なので。
一番テンション上がったのは、東広島駅登場だったかも。あのちっちゃな改札だあ…。
基本的に原作通り。リアリティがどうこう言う話ではない。京極夏彦の京極堂シリーズに近い印象を持った。
萩原利久は大人になったねえ。
ポスターに一言
刑事役3人とか、ポスターに登場させるのおかしいでしょう!原作読んでないので広島編とか言われてもピンとこずにドラマの続きかと思って見に行ったら、全く別の話じゃないですか。ただし損したとかは全く無くて、すごく良くできた話で面白く見ることが出来ました。原作がよっぽどいいのだと推察します。
ラストだけが…
原作は未読です。
ドラマ版は放送当時1話と2話は見たはず。
公開早々、ここのレビューの点数は高めだったものの、以前から「菅田将暉モノ」は組織票のイメージがあって、ちょっと警戒していた。
(以前、ここで主演作に苦言を呈したら、必要以上に噛みついてくるファンがいたので。)
今回はちゃんとヒットしていて、作品自体も喜ばれている様なので、押っ取り刀で劇場へ赴いた。
観客は女性と家族連れが多かったかな。
…さて本編。
過去の殺人を暴いていくタイプのミステリなので、物語的にはゆったりとした感じで進む。
ありがちな、同席者が死ぬという緊迫感こそないが、徐々に秘密が明かされていく展開のおかげで物語が停滞せず、最後まで楽しめた。
TV版を見続けなかったのは、あの警察のメンツがあまり好きになれなかったから。今回はその登場が本当に最小限なのも良かった。
私の評価としては犯人が捕まった時点で「★4つ」の予定だったのに。
気になったのは、あの松嶋菜々子の家に行ってからのクダリ。
あくまで「事実」と「論理」を積み重ねて解いていくミステリのラストで、親が自分の子への思いを「パワーストーン」なんていう、あまりにもオカルティックなものに託したことに凄く違和感を感じてしまった。
それも4人、それぞれに贈られるブレスレットの由来を全員丁寧に説明するのが、本当にダルかった。
そもそもアメジストドームはあの家の魔除けの一つであって、この話に絶対欠かせないモノではない様だから、むしろこのパワーストーンメッセージありきだったのかと考えると、「何だかなぁ」という感じは否めない。
それでも、しっかり楽しませてもらった。
主演の女の子も可愛いらしかった…と思ってたら、あの「すずめ」ちゃん?
あらまあ、もうすでに名前でお客さん呼べるクラスの大女優じゃん。
血筋ってめんどいよね。
現代版横溝正史
やはり、ドラマで…
ミステリと言いますよ!
ひっかかりなく、おもしろい。
期待通り
繊細さと優しさを感じる現代的ミステリ
いわば古典的な舞台設定(相続問題に端を発する殺人事件)に、棘々しさも感じる、王道のミステリードラマともいえるストーリーだった。
その一方で、菅田将暉演じる主人公(天才的な観察眼で事件の真相を見抜いていく大学生)のキャラクターは、繊細さと不器用さを併せ持っているのが特徴といえる(細かいことに神経質だったり思ったことは何でも口にしてしまうところに発達障害的な特徴がある)。
そんな主人公が率直に正論を語るその言葉には、事件で傷ついた人を癒やす不思議な力があって、そこにこの作品の大きな魅力があるのかなぁと思った(ちなみに原作漫画やドラマは未読です)。
傷ついた少女に対して、心療内科を恥ずかしがらずに受診するように勧める最後のシーンなんて、いかにも現代的だなあと思ったりした。
(完全に余談だけど、最後に兄妹達が1人1人石を見つめるシーンはやたらと長尺で、なんだか段々と可笑しくなってきたのは僕だけだろうか。)
まあでも、総じて面白かったです。
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