怪物のレビュー・感想・評価
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良い意味で裏切られた
普段、邦画はあまり観ない
なんとなく先が想像できてしまうから。
この作品に関しては、少し思ってたのと違う展開だった。
誰もが怪物である可能性があり、
誰も怪物でない可能性がある。
というのが率直な感想
自分が見ている世界だけが
世界の全てではない
当たり前だけど
誰もが自分が大切で
自分の大切なものを守ることに必死で
見失いがちなものだなと思う。
やだ、私だけっぽい
後半の長い子役パートで、やらされてる感に見ていられなくなったのは私だけ❓💦💦
バスを飾ったり、木の枝パチンコとか昔のおじさんが書きそうなシチュエーション。それを体現させられる子役達が楽しそうじゃなくてさ。野山を走る時のはしゃぎ声も後づけだったよね。
大人パートは面白かった。
演技力ってつくづく職人技、
切ない
確かにそこにあったはずの愛情や友情が悪意や思い込み、立場によって歪められなかったことにさえなってしまう。
切なくて苦しくて、虚しいような感情が残ったけど、虚無ということではなく、重くしっかりとした満足感もあった。
ドラマPICUでも素晴らしい演技を見せてくれていた子が今回もいい!
穏やかで力ある作品。脚本がうまいので途中からミステリを読み進めるよ...
穏やかで力ある作品。脚本がうまいので途中からミステリを読み進めるような感じで観てしまったのだが、それが果たして成功なのかどうかはわからない。
整理が必要
なかなか鑑賞後星をつける気分になれなかったが、色々な足跡を頭に残し、疑問と闘っていた当時のメモを一旦整理する。
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小学生のこどもがいる人は平常心ではみられないかも?
最初から生まれ変わりの話が出てきたから都度ブラッシュアップライフがよぎって邪魔だった
クィアパルム賞は忘れてたけど、それが主題なのか?やや疑問。そんな賞があること自体がまだ多様性を阻んでる気もするし、それが主テーマだと思われるのは違う気もする。
◆怪物誰だ?
- 隠蔽体質の校長と教師陣
- 伝聞と噂を真実と決めつけ子どもに結婚の圧をかける母親
- 男らしさを強要し、真実を見極められない先生
- イジメをする子どもたち
- イジメを傍観し、嘘をつき、なぜかホリ先生になすりつけることにしたクラスメート
- 子どもを豚の脳と呼び虐待する父親
- 自分は病気だと思い火をつけた?星川くん
- イジメを止められず自分の想いも認められない湊
◆謎
星川くんは本当に火をつけたのか
校長は本当に孫をひいたのか
湊の父は本当に不倫してたのか(ホリ先生のガールズバー通いが嘘だったことを考えるとまだ分からない?)
湊が猫を殺したと伝えた女子生徒の意図 (ただの勘違い?)
アンケートで皆ホリ先生暴力を振るったって答えることにしたのはなぜ。それとも書いてないのか
校長は一体何を考えているのか
◆無理を感じたところ
教育委員会に言うとなぜ言わないんだろう?
ホリ先生もさすがにあそこまでは不自然?
(途中までは言わされ感と納得したが、飴のくだりとか、片親批判とか(自分もなのに)、もっとしっかりしてそうだったのに)
母親も最初は決めつけて作文で名前の隠し文字を見ただけで優しい子だったんですまで分かるのか?
◆気づけなかったこと
湊の身体が反応してしまったこと
校長が走り回る子どもに足をかけたこと
結構重要なポイントだけど人のレビューを見るまで気づいてなかった。
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こうして色々考えるに至るのが是枝作品の好きなところ。最後の笑顔が切ない。
或る怪物
ミステリーからの~人間作品。
いじめ?を発端にし、視点の切り替わりにより謎のタイトルが紐解かれていくのは面白い。
メッセージ性はあるが、時代を狙った作為感があるため評価はやや下げ。
良い点
・演出
悪い点
・名前に読みにくい漢字を使う
・二人が同年齢に見えない
・校長の威厳がもう少しほしい
・結局落ち度はある
・映画解説の「社会やメディアをも巻き込んだ大事へと発展」がやや大げさ
その他点
・サイコが一堂に会しているよう
色々と考えさせてくれる映画
ずっと観たくて、やっと劇場で観れました。
終始ストーリーと共に、自身についても考えさせてくれる映画でした。ひとつのストーリーの中に色んな主観があり、想いがあり、是枝監督の想いを感じ、また改めて観ると想い方も違うだろうなと。。。
うん、またもう観たいと思っています。
わんわん泣かされた。 周囲の無理解と自分は”普通”だと思い込みたい...
わんわん泣かされた。
周囲の無理解と自分は”普通”だと思い込みたい主人公の男の子。
つらい。
そして幼少期に無自覚に人を傷つけてしまっていた自分を恥じた。
物語の構成。
ミステリのような楽しさ。
役者さんたちの鬼気迫る演技。
神経質すぎるcorrector
長野県諏訪市のとある公立小学校で起きたパワハラ事件を巡る三者(母親、教師、生徒)の視点。“クィア”な存在に対する社会の偏見はどのようにして生まれるのか、という問いがそこから浮かび上がってくる、なかなか巧妙なシナリオだ。かつてオーストリアの巨匠ミハエル・ハネケは、ファシズムの精神的起源を宗教的不寛容にあることを『白いリボン』の中で暴露して見せた。是枝裕和と坂元裕二が、さらに遡ってその不寛容の起源について考察してみた映画といえるのだろう。
「人間の脳を移植された豚は人間といえるのか」科学の進歩とともに人間と動物の境界がどんどんあいまいになってくると、逆に倫理規程が取り沙汰されるように、LGBTQに対する差別偏見をなくそうと上から圧力がかかればかかるほど、末端の小学校ではクィアの子供に対するイジメが激化する。私たちが社会のあらゆる境界を無くそうと努力しているのだから、その末端の組織でも差別が少なくなっているはずだ、と良識的な大人たちは思っているのかもしれない。それって逆じゃないすか、と是枝✕坂元コンビは疑問を投げ掛けているのだ。
豚の脳、鏡文字、誤植、転覆病にかかった金魚、お菓子泥棒(万引き癖)、不協和音を奏でる楽器.....それらはクィア=風変わりなもののメタファーであるとともに、登場人物たちの目にはなにかしら別の意味を持った得体のしれないもの=“怪物”として映るために、(『白いリボン』の牧師のように)“矯正しなくてはならないもの”のように思えるだ。(汚れを落とす)クリーニング屋のモンスターマザー、出版物の誤植探しが趣味の教師、消しゴムで何かを必死に消そうとする生徒、床の汚れ落としに一生懸命な校長先生は、神経質すぎるcorrectorとして描かれるのである。
しかし、観客はそれら“風変わりなもの”の中に隠された別の意味があったことを、『羅生門』演出によって知ることになるのである。冒頭の火事が実は放火で、パワハラ教師は実は優しい先生で、死んだ父親は不倫していて、イジメッ子だと思った子供は無二の親友だったのである。依里に対して友達以上の感情を持っていることに気づいた湊は、その感情の正体が自分では理解できずに、“怪物ゲーム”という『禁じられた遊び』によって、相手に教えてもらおうとするのである。
生まれもった人間の瑕疵というのは、瑕疵ではなく個性だと思ってもいない嘘をつくのではなく、ましてや人工的に無くそうとしたり消し去ろうとするべきものではない。ラスト湊と依里が泥だらけの姿のまま、いつのまにかフェンスが消え去っていた鉄橋をわたろうとしたように、(人間の事実認識に限界がある以上)本来的には瑕疵は瑕疵のまま、自然にまかせて放任すべきものではないのだろうか、そんな寓意が伝わってくるのである。ちょっとした歪みをみつけると、すぐに矯正排除しようとするせっかちな現実社会の中で、救われることは決してないのだけれど.....
まったく情報を入れずに見に行きました。是枝作品は合うものと合わない...
まったく情報を入れずに見に行きました。是枝作品は合うものと合わないものがあるけど、これはよかったです。安藤サクラってほんとに不思議な魅力の女優さん。子役のお二人もとても上手で、やっぱり演技ができる人だけで作られた映画っていいなと思いました。
主役をあえて子どもにする発想はさすがの一言。
今回、社会になげかけたのはセクシャルマイノリティについて。
是枝監督らしい生きることの美しさを感じた。
怪物は全員だとも思えるし、誰もいなかったとも思える。もしくは社会全体とも思える。
二人には幸せに生きてほしいな。
ただ学校のステレオタイプ感はちょっと古いかな。
面白かった!
ここ十年くらい観た映画の中では一番面白かった。
脚本には流石の感がありました。
少年二人、田中裕子さんの演技も絶品!
因みに私のこの10年ベスト3は、
①『怪物』
②『るろうに剣心 Beginning』
③『クルエラ』
本当の怪物は誰なのか
話題作なので観てきました。
坂元裕二さんの脚本も好きなので楽しみでした。
それぞれ違う目線でストーリーが進む「羅生門」「最後の決闘裁判」(←最後の決闘裁判は胸糞映画)スタイルの映画でした。
基本が「ビルの火事」ここから話が始まります。
違った目線で観ることでこんなに印象が変わるなんてー。
坂元裕二さんぽいな、と思ったところが安藤サクラさん演じる母親が校長に言い寄るシーンで
校長「‥はい。」母親「はい、じゃなくて!」校長「えぇ。」母親「はいをええに変えたらいいんじゃないんですよ。」っていうところ。こういう言い回しが面白い。
校長が怪物だなーと思ったけど、
ラスト付近の楽器を吹きながらの一筋の涙。田中裕子さんの演技も素晴らしい。
結構なチョイ役だった高畑充希さん、中村獅童さんもなかなかの怪物でしたよ。
子役の二人はほんとに凄くて。
ラストシーンは泣きそうになりましたよ。。
安藤サクラさんの演技もさすがやなぁ。
是枝裕和監督作品嫌いじゃないわ(なぜか上から目線w)
坂本龍一さんの音楽もとても良かったです。
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