劇場公開日 2023年6月2日

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怪物のレビュー・感想・評価

全945件中、761~780件目を表示

4.0恐れる自分と認めたくない自分

2023年6月4日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

子役2人の演技力が尋常じゃない。
日本映画界の狂犬4人(安藤サクラ・永山瑛太・田中裕子・中村獅童)が勢ぞろいしながらも、彼らを押しつぶすほどの演技力。正直、母親(安藤)パート、先生(瑛太)パートを忘れちゃうくらいすごい。黒川想矢と柊木陽太ね、覚えた。

今までの是枝裕和監督の作品だと、「さあ、あなたはどう思う?」的な投げかけ強めだったんだけど、本作は坂元裕二が脚本を書いていることもあって、テンポは早いながらも割と丁寧に、ふんわりとだがちゃんと着地している感じ。個人的にはこの手の方が後味がスッキリして好きかも。まぁ、前半パートの投げやり感は否めないが笑 だけど、胸糞悪い、どっしりと重いイメージの過去作からすると、若干物足りない。エピソードも、同じ場面を3つの視点から、といった作りであるため「万引き家族」のような見応えはあまりない。

しかしながら、カンヌで脚本賞を受賞したのに納得のいく秀逸なストーリーでした。自分の目で得る情報には限界があり、見たものは全体の一部でしかない。それを頭で考えて、どう補うか。これが人間にとって必要な力である。と、割とありがちなテーマではあるけれど、3つの視点という作りを見事に生かしながら訴えかけていました。それぞれの立場に立って目視する度に考えが変わる観客も、登場人物と全く一緒。結局は、自分の見た情報を信じてしまうから、そこから都合のいいように物語を作り上げてしまう。〈ガールズバー〉なんて特にそうだよ。

とまぁ、このことも言いたかったんだろうけど、実際はそうではなくて。「怪物」というタイトル、そして予告で散々流れていた「怪物だーれだ」というセリフから、誰が主悪の根源であるのかを探すストーリー、ある意味ミステリー要素のある映画だと少しばかり思っていたんだけど、違う。「怪物なのかもしれない」と"恐れる"自分と「怪物では無いはずだ」と"認めたくない"自分。そんな自分を守ろうとするあまりに、人を傷つけてしまう。ざわめく心に葛藤しながら生きる。どっしりと考えさせられるものがありました。

予告の魔王はやり過ぎかな。深いテーマではあるけど、ドロドロとした感じではなく、人間の成長物語のような、サスペンスよりもドラマな作品。学校側の対応の雑さは流石にどうかと思ったけど、ちょっと予告と本編がマッチしておらず、見て欲しい見方に持っていけてなかったような気がしました。特報の雰囲気がすごく良かったのにね。

面白い物語や考えさせられるテーマよりも、子役2人に目がいって仕方ない。何度も言うようで何だけど、本当にすごい役者だよな。是枝さんの見る目もやっぱりすごい。もっと長尺で子どもパートが欲しかった。逸材発見ですぞ。ぜひとも劇場でご確認を。

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サプライズ

4.5何が怪物なのか。

2023年6月4日
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観る前のイメージとだいぶ違っていました。何が怪物なのかを考えながら観ていたのだけど、いい意味で裏切られました。最後のシーンで感情がいっぱいになって、救われた気持ちになりました。ただ、脚本はよく練られているけど、緻密に計算され過ぎている気がしたかな。

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atucy

3.5もう一度みたい

2023年6月4日
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ともちゃん

2.5子供時代から悩まされるジェンダー。

2023年6月4日
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鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

寝られる

永山栄太さん、角田さん、田中裕子さん、さくらさん、上手いですよねぇ。初めは単に教育現場の子供と親と教師の揉め事。その揉め事の理不尽問題の審判❓映画。と思いきや。全くちがくて。あぁゆぅ展開か…でしたね。自分の望む脚本では無かったですがこれからの時代に出てくるかもしれない学校での問題かも。と、思いやられましたけど。

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Cinemaオタク女

4.5ネット上のレビューを一切見ずに観に行ってほしい

2023年6月4日
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鑑賞方法:映画館

レビューを書いておきながら、こんなタイトルにするのはおかしいかもしれませんが、まず、一切の先入観なしに見てほしい。だから、レビューもできる限り見ずに観に行ってほしい。その上で、善し悪しを判断してください。
私はいい映画だと思いました。変な先入観を持って観るのは勿体ない映画です。

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カルスト

4.0だれの中にも“怪物”はいる

2023年6月4日
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鑑賞方法:映画館

ほとんどの作品で脚本も手掛けてきた是枝裕和監督が、坂元裕二氏のオリジナル脚本を映像化した作品。音楽は故・坂本龍一氏で、それぞれの分野で輝く3つの才能が結実した映画となっている。
物語は単純そうに見えるが、同じ展開を複数の視点から描くことで真実が浮かび上がる重層的な構成となっている。ある視点からしか得られない気づきが、別の視点で問題となったことの解答だったり、別の視点でシーンの理解のヒントになったりする。さすがの坂元脚本で、カンヌ国際映画脚本賞受賞にも納得がいく。子役の2人を含め、役者陣の演技もよかった。
“怪物”とはだれなのか? ぼくはまだ正解に辿り着けていない。

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ぽてち

4.5尊い・・

2023年6月4日
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この映画のCMでカンヌでのお客の感想に「美しい」と言っている人がいた。物語が続くなかで一体このどこを美しいと言うのだろうと思っていたが・・ラストは尊く本当に美しかった。そしてなんという人間臭いドラマなのだろう。子役の(いや子役と言ういいかたは正しくないのかもしれない)二人の存在感はこれだけの大人の役者に囲まれていてもひとつも見劣りしなかった。深すぎる脚本、そこに全くぶれることなく焦点をあてた演出。
鳥肌ものでした。お見事です。

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ノベコ

4.5想定外の話

2023年6月4日
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泣ける

悲しい

幸せ

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たん

4.5メロディ

2023年6月4日
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怪物は私?それとも——。
物語は火事があった夜から嵐の朝までを
異なる視点で繰り返していく。
第一章は母親
第二章は教師
第三章は子ども
最近、俳優として開花した野呂佳代など
実力派の俳優陣。
そして切なくも芯を着く音色を奏でる
坂本龍一のメロディ。
何気ない言葉や日常が
人を壊したりしていく。

幸せなんて人それぞれの在り方によって様々。
まさにグラデーション。
彼らの未来はまだ希望に満ちている。
たとえ転んでも、
転んでも普通の人は手をついて自分でまた立ち上がる。
前に進むには、一歩と、歩きはじめなければ。

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tuna

4.5犯人を探さないミステリとして鑑賞

2023年6月4日
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かわいそうでキツイ感じの映画なんでしょう?いたいけな子供が出てるみたいだし
というのが鑑賞前の印象。(金払ってキツイ思いしたくねぇな)
カンヌで何か賞をとったみたいね、そうなんだ〜。
脚本賞もとったみたい、あれ坂元裕二が受賞したの?
坂元裕二脚本じゃんこれ〜、ということで公開の週末に急遽鑑賞。
大傑作じゃないですかコレ、映画の内容に反して脚本の巧みさに私の顔はニヤニヤしてたかもしれません。
坂元裕二脚本のドラマはカルテット、大豆田とわこ、初恋の悪魔あたりが好きなのですが、
今回も「全員嘘つき」(カルテット)な状況で「マーヤのベールを剥ぎ取れ」(初恋の悪魔)でしたね。
大豆田とわこ要素としては、東京03の角田さんが出ている辺りでしょうか(笑)、作中の登場人物かごめさんのことがふと頭をよぎったりはしました。

口からでた言葉には嘘であっても心の叫びが込められているので、ホントの有様は簡単にはわからんのよって脚本だと思います。

事前情報入れずに鑑賞できた人は幸運ですよ〜

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ホリグチヒトシ

5.0やばい、過去一の映画かもしれない

2023年6月4日
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泣ける

怖い

幸せ

大好きな是枝監督と大好きな坂元さんと坂本さん。
いい映画に決まってる。
公開前にカンヌの賞とか取ってしまうし。
期待値がかなり上がってみましたが、私にとってそれでも過去一の映画かもしれない。

予告から想像していたストーリーとは違って、じわじわくる話で、後半はうるうるしてしまった。終わり方も素晴らしく、答えを出さないというか、とる人によってハッピーエンドにもバットエンドにも取れるかも知れません。
私はどちらかというと、、、(T_T)

時系列がバラバラでちょっと分かりにくいところもあります。また、台詞の端々で意味が変わりそうなほど、とても繊細なストーリーでもあります。

見る角度によってここまで違う話になるのだと、本当によく出来た脚本と映画でした。
全員怪物、全員人間という感じです。

安藤さくらと瑛太はもちろんですが、主役は子供たちだと思います。本当に素晴らしい。
子供たちよキャラを考えると泣けます。大人でも理解しにくい心情を、どうやったらあんなに演じられるのか。演じさせるのか。

出来るだけネタバレ無しで観て欲しい。
カンヌの○○賞とか取ってしまうと、そういう話なのかとネタバレしてるけど。

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だるまん

4.0真実の多面性に留まらず、性の多様性に不寛容な日本社会にまで鋭く踏み込んだ意欲作

2023年6月4日
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悲しい

知的

難しい

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みかずき

5.0確かにそうか

2023年6月4日
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丘の上のひじき

4.0凄く観たくて待ち遠しかった作品。でもあまり期待し過ぎないように極力...

2023年6月4日
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凄く観たくて待ち遠しかった作品。でもあまり期待し過ぎないように極力余計な情報は避けてました。

結論から言うと強烈な衝撃と感動で胸が熱くなりました。
これから観る方も沢山いらっしゃると思いますので多くは語れませんが…。

観終わってすぐ感じた事。

なんでこの子達の笑顔を見ると涙が出てしまうのだろうか。
なんて美しい映像に心揺さぶられる感情になったのだろうか。
田中裕子の演技が天才過ぎて言葉にならない。
もう一度じっくり色々な角度から観たい。

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コチョ

5.0日本近代映画の結晶だ

2023年6月4日
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全人類見てくれ。是枝裕和✕坂元裕二✕近藤龍人✕坂本龍一 これが日本近代映画の結晶だ。

描くべき部分を丁寧に描き、語るべき部分は丁寧に語り、でもしっかり観客が能動的に補うしかない余韻がある。「自分の信じる真実が真実だと思いたいという加害性」を見事に魅せる傑作。

「学歴は?」「年収は?」「男らしくないよ」「結婚するまで…」「シングルマザーに育てられた子は…」「普通の家族が良いよ」「異性愛前提」など無自覚に容赦なく加害してくる大人。事実だけを見て、その背景を確かめることなく推測・決めつけをしてしまう大人。ラガーマンとは対称的な自分に悩む子ども。そんな子どもたちを受け止めるラストシーンは、現実の厳しさからの逃避か、あるいは決めつけからの開放・自由なのか。その解釈だけでも人それぞれの解釈がある。その解釈をすることすらも加害なのかもしれないが…。自分はユートピアと解釈した。坂本龍一の音楽が余韻をたなびかせる。「死んで来世にやり直そう」が罷り通ってたまるものか。

加害者と被害者が固定化されないのも良い。

子役の演技が本当に良い。揺らぎと芯の通った2人のカップリング。星川くんの麗らかな瞳。一番印象的だったのは隣の席の女の子。何のために嘘をついたのだろう…と思わせられるが、やっぱり瑛太演じる教師がいじめと決めつけたからそれに抗いたかったのかな…あと、机の上を常に消しゴムで消してる男の子は何のメタファーかわからなかった。校長先生も床の掃除してたし、真実を「消す」ことを示しているのか。

初めて電車に行ったシーンの「怪物だーれだ」で号泣スタート。彼は決してナマケモノでもないし、何にカテゴライズされることもなく自分は自分、彼は彼ということを示すシーンだったと思った。

そして校長先生とのシーン。己を怪物ではないか、取り返しのつかないことをしてしまったのではないかと思う彼に寄り添う最高のセリフ。

やさぐれた高畑充希も良いし、男性性丸出しの中村獅童も良いし、東京03の角ちゃんももう役者だし。

第三幕まで見てしまえば、伏線が伏線を張るために作られたものではなく、物語の中で必然に置かれたことがわかる。それぞれの視点で見え方が違うことを大いに示す。とはいえ前半(第一幕)のカット割りが「ね?不自然でしょ?覚えといてね?」という演出強めだったところだけ気になったかも。

とりあえず上映期間中にもう1回は観に行くし、定期的に見返すことになると思う。己の怪物性を顧み、それでも己を見つめ大切にするきっかけになる長い付き合いになるであろう1本。

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わたろー

4.0坂元裕二らしい心をえぐる様な物語

2023年6月4日
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個人評価:4.2
音楽、演出、脚本ともに一流の技。
音楽も流れている事が気付かない様な、映像に溶け込けこんだ静かな音楽。
坂元脚本お馴染みの田中裕子が校長役とは、なんともシブい配役。
誰も知らないをはじめ、子供の演出が素晴らしく上手い是枝演出。サスペンス仕立てだが、今回もその演出は健在である。
怪物とは何か。それをこちら側に問い掛けれられ、自分自身の考え方と向き合う事となる。
坂元裕二らしい心をえぐる様な物語。

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カメ

5.0どういう話なのかがどんどん分かってくる。

2023年6月4日
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人それぞれの立場で物事の見え方が違い、その中で精一杯生きようと足掻くんですよね。
その結果で世界が成り立ってるし動いている。
力ある俳優が揃って見応えがある、とてもいい映画でした。

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Tak

5.0前半はエンタメとして引き込まれ、後半は社会は作品として見事にやられた

2023年6月4日
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今作は3つの視点が話が描かれる羅生門スタイル。次第に違和感の謎が明らかになったり、視点によって印象が大きく変わるからエンタメとして面白い。
まず、シングルマザーの早織の視点で進む。息子の行動や傷を不審に思い学校に訴えるも、学校側の対応のそっけなさ、担任や校長の態度に怒りと不審感を募らせる。
母親の視点からだと学校側の対応は杜撰で怒りが湧くのは分かる。
次は担任保利の視点。
意外や意外、生徒思いの良い先生でまず驚く。
悪くはないのに、問題教師に祭り上げられていくのは観ていて辛い。
担任からは早織は過保護なモンスターペアレント。生徒からも裏切られ一番可哀想。
そして、最後は早織の息子湊の視点。
これまでの謎や違和感が一気に解消していく面白さもあるが、子役二人の演技力に驚く。
湊の思いに戸惑い自分自身を怪物と感じてしまう苦しみ、葛藤は見事。
母や担任は良い人なのだが、本当の理解者ではなかった。なんの気もなく言った言葉が誰かを否定したり傷つけているんだなと突き刺さる。
それゆえに依里のまっすぐさは湊にとっては救いであるんだなぁと思った。最後はどう捉えるかだけど、感動したが少し悲しさも残った。

是枝監督の作品はゆったりとしていて判断を観客に委ねることが多い気がして苦手意識あったが、今作は脚本が坂本裕二だからか、シーンの切り替わりも早くテンポよく感じて楽しめた。

視点によって善悪は変わって見え、怪物も異なる。いや〜面白かった!

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いたかわ

4.0結末の意味がわかる者は大人なのだろう

2023年6月4日
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二時間超えのはずなのにあっという間だった。
大人たちの演技はいわずもがな、少年二人が素晴らしかった。そして、よくやらせたな、と思った。この辺りの感情がまだ咀嚼しきれていない。

ネタバレなしで見てほしいのでぼかしますが、
ラストの意味がわかるようになった者は良くも悪くも大人なのだろう。

十年後、二十年後、
「何この映画。古くさ」
となっていれば良いなと思った。

気持ち的には5.0ですが、
言語化できない感情の余白を残しているので4.0で。

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彬

2.0教授のピアノだけが救い

2023年6月4日
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難しい

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ゆき