劇場公開日 2023年6月2日

  • 予告編を見る

「子どものなかの怪物。」怪物 みーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0子どものなかの怪物。

2025年2月20日
iPhoneアプリから投稿

無邪気の中にある怪物を見た気がしている。
子どもたちの悪意なき行動によって良くない方向に物語は進んでいく。
誰かをおとしめようとしてるわけでもなく、ただの噂話だとか、その時のノリだとか、その場を凌ぐ単純な嘘だったりが、巡り巡って誰かを傷つけていく。
本当の事実は何なのか。
本人しか分からないこと。他人には知られたくないこと。自分でもわからない自分の気持ち。それを隠す嘘。悪意はないけど、よくない方向に進む。

校長先生のあえて亡くなった孫の写真をよく見える位置に置くところは大人のずるがしこさに見える。何が本当なのかは分からないけど。掃除する背中が物悲しい。

作品は違うけど、鬼滅の刃のひえじまさんのセリフでこんな言葉がある。
「子供というのは純粋無垢ですぐ嘘をつき残酷なことを平気でする。我欲の塊。
自分のことを考えるしか余裕がない。
普段どれほど善良な人間であっても土壇場で本性が出る。」
子どもって素直であるけど、それって必ずしも善ではないんじゃないか。と思う。

みー