「幸せになる資格」怪物 GOさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せになる資格
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「誰かにしか手に入らないものは幸せとは言わない。」
田中裕子演じる校長先生のこのセリフは、心の奥に突き刺さる。
彼女は「永遠に幸せになれない道」を選んだ。
その彼女にしか言えないセリフだ。
私たちは何かを望むとき、すぐに「資格」をイメージしてしまう癖がある。
手に入れるためには何かを差し出し、資格を得るのだ。
でも、差し出すものを私は何も持っていない、と確信することがある。
私はプロ野球選手にはなれないし、総理大臣にもなれない。
当然だ。それは認める。そういうものだ。
でも幸せはそういうものではないはずだ。もっと別の種類の何かだ。
「誰かにしか手に入らない幸せ」は「しょうもない」のだ。
これは、本当にそうだと思う。
「しょうもない幸せ」は目標にしやすい。
本当の幸せは、目標になんてできない。
そして「いつかやってくる可能性」は絶対に消えたりはしない。
ロジックを超えた田中裕子の怪演に、深く説得されました。
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