「怪物だーれだ」怪物 0k0さんの映画レビュー(感想・評価)
怪物だーれだ
親、教師、子供の三つの視点でだいぶ印象が変わりました。
最初はホリ先生なにあれ、って思ってたけど、飴をなめるのは恋人からのアドバイスを受けて極限のストレス状態からなんとか自分を守ろうとした行動でしょうし、周りの教員が味方してくれないならそらあんな腐った態度になるし、恋人はあっさり自分を見限るし、腐るのも無理はないかなと思う。
親からしてもそんな背景は知りもしないから自分の子供を守るために戦うし、子供は子供で親を傷つけたい訳ではないから堪えるし嘘をつくし…
なぜこうも噛み合わないかな…と悲しくなった。
「普通」を定義するのもどうかと思うけど、皆と違うからって「異常」とされるのもどうかと考えてしまう。
校長は、心壊れてるけど、「誰でも手に入れられるものを幸せと言う」(うろ覚え)や、楽器に気持ちをのせさせた行動は湊を救ったんだろうな。
「生まれ変わるかな?」「生まれ変わりなんてないよ、そのままなんだ」(またうろ覚え)っていうラストの台詞とあの二人の楽しそうな駆けっこ&ピアノでちょっと泣いた。
ほんと、なぜこうも噛み合わないかな…
あと、途中聴き取れないところがあって悔しかった。ナチュラルな演技過ぎて大事なところ聴き逃す…
こんにちは。校長は学校という世界ですべてが交差する点に立ち、あのような境地にいたのかと思うと辛いですね、ましてや最近の(はっきりとはわからない)孫の死。写真たての向きを変えたのは「私もひとりの生身の人間なのです」という心の叫びの気がしました。それを越えて求められる〝立場〟を全うすること…それは湊が感じる戸惑いやプレッシャーに晒される状況と近いものがあり、察していた校長が楽器を吹いての解放を教えたのだと思いました。