「フリとオチ…」怪物 goichiさんの映画レビュー(感想・評価)
フリとオチ…
多くの方々書いていらっしゃるように…
●一つの事実だが、見方・立場によって解釈が変わり、事実と異なるような捉え方になりうる という怖さ
●誰しもが〝人間〟と〝怪物〟という二面性を持っている、どちらにもなりうるという考え方
こんなことを描いているように感じました。
内容的にはとても興味深く、「なるほどぉ…」と思うシーンもたくさんあって楽しく拝見しました。
また時系列がストレートではないので、監督としては何回も何回も編集し直したくなったんじゃないかなぁ…などとも感じました😅
個人的には好きなタイプの作品ですが、気になったこともあって……。
あとで事実が明かされる話の作り方に必ずある「伏線」の部分というか、いわゆる〝オチ〟に対する〝フリ〟の部分。
保利先生のセリフや立ち居振る舞いが気になりました。
「これはちょっとフリを効かせすぎちゃったかなぁ…」という印象です。
彼はいい先生に描かれる部分が後から出てくるのですが、最初に早織が学校に乗り込んできたシーンで「母子家庭あるあるというか…」みたいなことを口にするあの態度、またああいった状況で飴を舐めるという態度…
やりすぎじゃない?
ちょっと「嫌なヤツ」、「今ドキの非常識な若者」という印象付けを必死でやってる感じがしました。
後ろの描き方を見てるとそんなキャラではなくない?と思わずにはいられない。。
こういう構成のものは、私の場合、一つでも違和感を持つと全然受け入れられなくなる。
本のせいなのか、芝居をOKしたせいなのか…
いずれにしてもあれはやりすぎな感じがして。
強いキャラに映るからこそ、慎重に大事に描いて欲しかったなぁ…と。(この場合、役者さんは全く悪くない)
そこだけ、ノドに骨が刺さったような、すっきりしない感じでした。
もちろん全体としては好きです!
なので4.0❗️